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カープ君の部屋

カープファンですが、カープの記事はありません。目指せ!現代版「算額」

【P=2^(4n+3)+5^(n+2)は11の倍数】

2024-08-16 12:21:13 | 日記
nを自然数とする。
P=2^(4n+3)+5^(n+2)は11の倍数であることを示せ。
P=2^3×(2^4)^n+5^2×5^n
=8×16^n+25×5^n
≡8×5^n+3×5^n
≡11×5^n
≡0

a^(pn+s)+b^(qn+t)はmの倍数を示せという問題を作る。

a^p≡b^q≡c (mod m)
a^s+b^t≡0 (mod m)
を満たすとき、
P=a^(pn+s)+b^(qn+t)はmの倍数である。
実際
P=(a^s)×(a^p)^n+(b^t)×(b^q)^n
≡(a^s)×c^n+(b^t)×c^n
≡(a^s+b^t)×c^n
≡0

a,b,p,q,s,t,mをどう求めるか?
【問題作成の手順】
①a,b,p,qを設定する
②∣a^p-b^q∣の約数をmとする
③a^s+b^t≡0 (mod m)を満たすs.tを求める
複数あるもの場合は1組選ぶ
a,b,mの関係でs,tが存在しない場合もある

【例】
a=2, b=5, p=4, q=1
2^4-5^1=16-5=11→m=11
2^1≡2、5^1≡5
2^2≡4、5^2≡3
2^3≡8、5^3≡4
2^4≡5、5^4≡9
2^5≡-1、5^5≡1
2^6≡-2
2^7≡-4
2^8≡-8
2^9≡6
2^10≡1
(s,t)=(9,1)(3,2)(7,3)(1,4)(5,5)……
複数あるものから1組選ぶ→(s,t)=(3,2)
P=2^(4n+3)+5^(n+2)は11の倍数

n=t-1を代入すると、
P=2^(4t-1)+5^(t+1)と変形できる

【例】
a=5, b=7, p=2, q=1
5^2-7^1=18→m=9
5^1≡5,7^1≡7
5^2≡7,7^2≡4
5^3≡8,7^3≡1
5^4≡4
5^5≡2
5^6≡1
(s,t)=(1,2)(3,3)(5,1)……→(s,t)=(1,2)
P=5^(2n+1)+7^(n+2)は9の倍数

(2024/8/16)


【a^3+b^3=nの問題作成】

2024-08-09 12:20:25 | 日記
a^3+b^3=n=pq
t=a+bとする。
t(t^2-3ab)=pq
t=p→p^2-3ab=q→3ab=p^2-q
→ab=(p^2-q)/3
よって、a+b=p, ab=(p^2-q)/3
a,bは、x^2-px+(p^2-q)/3=0の解
D=p^2-(4/3)×(p^2-q)
=(1/3)×(3p^2-4p^2+4q)
=(4q-p^2)/3が平方数→整数a,bが存在

(4q-p^2)/3=k^2
4q=p^2+3k^2
q=(p^2+3k^2)/4→n=pq
pとkの奇偶は一致

x=(p±k)/2→{a,b}={(p+k)/2, (p-k)/2}

===============================
奇偶が一致するpとkを設定する。
q=(p^2+3k^2)/4とすれば、
a^3+b^3=pqが整数解(a,b)を持つ。
→{a,b}={(p+k)/2, (p-k)/2}
===============================
(※)p>kのとき、a,b共に自然数になる

【例】
(p,k)=(3,1)→q=(9+3)/4=3
→n=9=2^3+1^3

(p,k)=(2,4)→q=(4+48)/4=13
→n=26=3^3+(-1)^3

①(p,k)=(7,1)→q=(49+3)/4=13
②(p,k)=(1,11)→q=(1+363)/4=91
→n=91
①91=4^3+3^3
②91=6^3+(-5)^3

①(p,k)=(8,10)→q=(64+300)/4=91
②(p,k)=(2,22)→q=(4+1452)/4=364
③(p,k)=(14,2)→q=(196+12)/4=52
→n=728
①728=9^3+(-1)^3
②728=12^3+(-10)^3
③728=8^3+6^3

===============================
a^3+b^3=nを満たす整数(a,b)
n=pq (p≦q)
r=(4q-p^2)/3が平方数k^2
→整数a,bが存在
→{a,b}={(p+k)/2, (p-k)/2}
===============================
【例】a^3+b^3=728を満たす整数(a,b)
a^3+b^3=728=2^3×7×13
(p,q)=(1,728)→r=2911/3
(p,q)=(2,364)→r=1452/3=484=22^2
→{a,b}={(2+22)/2,(2-22)/2}={12,-10}
(p,q)=(4,182)→r=712/3
(p,q)=(7,104)→r=367/3
(p,q)=(8,91)→r=300/3=100=10^2
→{a,b}={(8+10)/2,(8-10)/2}={9,-1}
(p,q)=(13,56)→r=55/3
(p,q)=(14,52)→r=12/3=4=2^2
→{a,b}={(14+2)/2,(14-2)/2}={8,6}
(p,q)=(26,28)→r=-564/3=-188
以上より、
{a,b}={12,-10}{9,-1}{8,6}

【例】a^3-b^3=65を満たす整数(a,b)
【解】
c=-bとする。
a^3+c^3=65=5×13
(p,q)=(1,65)→r=(260-1)/3=259/3
(p,q)=(5,13)→r=(52-25)/3=9=3^2
→{a,c}={4,1}
(a,c)=(4,1)(1,4)
よって、(a,b)=(4,-1)(1,-4)

【例】a^3-b^3=217を満たす自然数(a,b)
c=-bとする。
a^3+c^3=217
a^3+c^3=217=7×31
(p,q)=(1,217)→r=(868-1)/3=289=17^2
→{a,c}={9,-8}
(p,q)=(7,31)→r=(124-49)/3=25=5^2
→{a,c}={6,1}
以上より、{a,c}={9,-8}{6,1}
したがって、
(a,c)=(9,-8)(-8,9)(6,1)(1,6)
(a,b)=(9,8)(-8,-9)(6,-1)(1,-6)

(2024/7/26)

※n<0のとき、a^3+b^3=n
(-a)^3+(-b)^3=-n
c=-a, d=-b, m=-n>0とする。
c^3+d^3=mとして、{c,d}を求めて、
{a,b}を求める。

※p>qのとき
①p≧4のとき、
pq≧4q, p^2>pqだから
p^2>pq≧4q
4q-p^2<0となり、r<0→平方数でない
②p=3のとき、q<3→4q<12となり、
4q-p^2<12-9=3→r<1→平方数でない
③p=2のとき、q=1→r=0
a^3+b^3=2=1^3+1^3
以上より、p≦qのみ考える。

【例】タクシー数1729
a^3+b^3=1729=7×13×19
(p,q)=(1, 1729) →r=2305
(p,q)=(7,247)→r=313
(p,q)=(13,133)→r=121=11^2
→{a,b}={12,1}
(p,q)=(19,91)→r=1=1^2
→{a,b}={10,9}
1729=12^2+1^2=10^2+9^2

【京大の問題にチャレンジ③】

2024-08-02 12:33:11 | 日記
【2005年】
a^3-b^3=217を満たす整数(a,b)を求めよ。
【解】
(a-b)^3+3ab(a-b)=217
t=a-bとする。t>0の整数
t(t^2+3ab)=217=7×31
t=a+b
t^2+3ab=a^2+ab+b^2
=(a+b/2)^2+(3b^2)/4≧0
t>0
また
tとt^2+3abの大小関係
t^2+3ab-t=a^2+ab+b^2-(a+b)
=a^2+(b-1)a+b^2-b
=a^2+(b-1)a+(b-1)^2/4-(b-1)^2/4+b^2-b
={a+(b-1)/2}^2+(3b^2+2b-1)/4
={a+(b-1)/2}^2+(9b^2+6b-3)/12
={a+(b-1)/2}^2+(3b+1)^2/12-1/4≧-1/4
(t^2-3ab)-t≧-1/4
t≦(t^2-3ab)+1/4
t, t^2-3abは整数だからt≦t^2-3ab
①t=1→1+3ab=217→ab=72
a-b=1,ab=72
b(b+1)=72→b^2+b-72=0→b=-9,8
(a,b)=(-8,-9)(9,8)
②t=7→49+3ab=31→ab=-6
a-b=7,ab=-6
b(b+7)=-6→b^2+7b+6=0→b=-1,-6
(a,b)=(6,-1)(1,-6)
以上より、
(a,b)=(-8,-9)(9,8)(6,-1)(1,-6)

【キャブタクシー数】
n 番目のキャブタクシー数とは、
2つの立方数の和として n 通りに表される最小の正の整数と定義される。
n=2→3^3+4^3=6^3-5^3=91
n=3→6^3+8^3=9^3-1^3
=12^3-10^3=728

6^3+8^3=9^3-1^3から、
6^3-(-1)^3=9^3-8^3=217
a^3-b^3=217→京大の問題
(a,b)=(s,t)が解のとき、(-t,-s)も解
→(a,b)=(6,-1)(9,8),(1,-6)(-8,-9)

【タクシー数】
2つの自然数の立方数の和として n 通りに表される最小の正の整数
1^3+12^3=9^3+10^3=1729を利用する
12^3-10^3=9^3-1^3=728
「a^3-b^3=728を満たす自然数(a,b)」
という問題ができる。

【おまけ】
a^3+b^3=728を満たす整数(a,b)を求めよ。
【解】
t=a+bとする。
t(t^2-3ab)=728=2^3×7×13
(t^2-3ab)-t=a^2-ab+b^2-a-b
=a^2-(b+1)a+b^2-b
=a^2-(b+1)a+(b+1)^2/4-(b+1)^2/4+b^2-b
={a-(b+1)/2}^2+(3b^2-6b-1)/4
={a-(b+1)/2}^2+{3(b^2-2b+1)-4}/4
={a-(b+1)/2}^2+(3/4)×(b-1)^2-1≧-1
(t^2-3ab)-t≧-1
t≦(t^2-3ab)+1である。
①t=1→1-3ab=728→3ab=-727→✕
②t=2→4-3ab=364→3ab=-360→ab=-120
a+b=2, ab=-120→{a,b}={12,-10}
③t=4→16-3ab=182→3ab=-166→✕
④t=7→49-3ab=108→3ab=-59→✕
⑤t=8→64-3ab=91→3ab=-27→ab=-9
a+b=8, ab=-9→{a,b}={9,-1}
⑥t=13→169-3ab=56→3ab=113→✕
⑦t=14→196-3ab=52→3ab=144→ab=48
a+b=14, ab=48→{a,b}={6,8}
⑧t=26→676-3ab=28→3ab=648
→ab=213
a+b=26, ab=213→x^2-26x+213=0
D=26^2-4×213=676-852<0→✕
以上より、
12^3+(-10)^3
=9^3+(-1)^3
=6^3+8^3
=728

(2024/7/26)

【余りの計算】

2024-07-26 12:57:11 | 日記
【倍数の判定法】
pは10と互いに素とする。
10x≡1 (mod p)の解を、x≡t (mod p)
a+tb≡0 (mod p)↔10a+b≡0 (mod p)

以前、倍数の判定法を紹介した。
割り切れるがどうかは調べることができるが、余りも知りたいというのが人情である。
==============================
pは10と互いに素とする。
10x≡1 (mod p)の解を、x≡t (mod p)
mを10tで割った商をa、余りをbとする。10t≡1 (mod p)だから
m=10t×a+b≡a+b (mod p)
==============================

【例】
123456を59で割った余り
t=6
12345=6×2057+3より、
123456=60×2057+36≡2057+36≡2093
2093=60×34+53≡87≡28 (mod 59)

【例】
123456を71で割った余り
t=-7
12345=7×1763+4より、
123456=-70×(-1763)+46≡-1717
171=7×24+3→1717=70×24+37より、
-1717=-70×24-37≡24-37
≡-13≡58 (mod 71)

【例】
123456を83で割った余り
t=3×8+1=25
12345=25×493+20より、
123456=250×493+206≡699
699=250×2+199≡201≡35 (mod 83)

【例】
123456を67で割った余り
t=-3×7+1=-20
12345=20×617+5より、
123456=-200×(-617)+56≡-561
-561=-200×2-161≡-159
≡-25≡42 (mod 67)

tが大きくなると、10tで割った商と余りを求めると大変になり、実用的ではないが理論的には面白い。

(2024/7/24)

2024を26で割った余りを求めよ。
【解】
26=2×13
2024≡0 (mod 2)
p=13→t=3+1=4
2024=40×50+24≡74
74=40×1+34≡35≡9 (mod 13)
よって、(連立合同式)
2024≡0 (mod 2)
2024≡9 (mod 13)→2y≡9≡22→y≡11
2024≡22 (mod 26)
==============================
(連立合同式)
nとmは互いに素とする。
x≡a (mod n)→my≡a (mod n)→y≡s
x≡b (mod m)→ny≡b (mod m)→y≡t
x≡ms+nt (mod mn)
==============================
(※)この問題だと実際に割り算した方が早いが、理論的には面白い。

【倍数の判定法Part②おまけ】

2024-07-23 06:31:07 | 日記
【倍数の判定法】
pは10と互いに素とする。
10x≡1 (mod p)の解を、x≡t (mod p)
a+tb≡0 (mod p)↔10a+b≡0 (mod p)

pは、10k±1, 10k±3と分類できる。
①p=10k+1のとき
10x≡1≡1-p≡-10k→x≡-k
②p=10k+3のとき
10x≡1≡1+3p≡30k+10→x≡3k+1
③p=10k-3のとき
10k≡1≡1+3p≡-30k+10→x≡-3k+1
④p=10k-1のとき
10x≡1≡1+p≡10k→x≡k

【例】
p=7→③k=1→x≡-3+1≡-2→t=-2
p=31→①k=3→x≡-3→t=-3
p=43→②k=4→x≡12+1=13≡-30
→t=13 or t=-30
p=59→④k=6→x≡6→t=6

(2024/7/23)