あっぱれ日本車 / されど日本車

世界に誇る日本のクルマの素晴らしさを感じて欲しーな

バブル再来!スープラ、レジェンド、ユーノスコスモ・・・全部復活あるかも!

2014-03-12 | 全メーカー
 国産セダンの愛好者はいわゆる「V-car」派と「スポーツ=セダン」派に分かれます。クルマに無関心な人々にとっては区別されないレベルの分類ですが、乗っている本人達はかなりプライドがあり、完全に相手を「軽蔑」している場合すら結構多かったりします(無用な争いを煽るつもりはありせん・・・)。

  2000年代後半から国産セダンは新車販売の不振が続きました。「セダン離れ」からなかなか抜け出せず、かつてのセルシオ、シーマあるいはアリストターボ、スカイラインGT-Rといった強烈な個性を持つクルマは少なくなってしまいました。今でも休日の幹線道路を走ればかなりの頻度で10年以上前に発売されたこれらのクルマを好んで乗る人を見かけます。適当な乗り換え用のセダンもなく、新しいセダンはどこか小さくまとまってしまっていて、いまいち魅力に乏しかったり、ヘンに気合いの入ったデザインに抵抗を感じてしまうなど、いろいろな理由で旧型のセダンを愛用している様子です。

  しかし彼らが好むセダンもまた今日では相当な思い入れが無いと乗れないくらいに「アクが強い」ので、クルマに詳しくない人が見たらそのポリシーを理解できずに、残念な感想を漏らす可能性も多分にあります。まあ一般人から見たらクラシックカー感覚の「懐古主義」にしか感じられないでしょう。それでも比較対象を最近のクルマではなく、同年代に活躍した輸入車と比べてみれば、彼らが好む旧型セダンには「普遍性」という個性が備わっているのに気がつきます。10年前のドイツ車と日本車を純粋に比較すると、大陸的な乾いたデザインのドイツ車に対し、日本車は艶っぽさをもったデザインが印象的です。そんなデザインに惚れ込む人の気持ちにじっくりとクルマを眺めると共感できたりします。ここまで強い思い入れを持たれる名車がかつてはたくさんあったのに、現行のセダンには果たして熱い支持が集まるのでしょうか?

  現行の日本車セダンが抱えている大きな問題として、高級サルーンといえどもどこかでバランスをとらなければいけないというメーカーの「義務感」がひたすらに伝わってきてしまうところがあります。かつてのセダンのような大排気量ターボ(直列6気筒ターボ)みたいなワイルドさに需要があるとメーカーも認識していながら、安全基準であるとか、経営の効率化であるとか、キャビン空間を広くとる配慮だとが全てにおいて優先されています。直列6気筒エンジンはまるで交通行政(国土交通省)の内部通達によって規制されているのでは?と勘ぐりたくなります。さらにユーザーを燃費で洗脳し新型セダンは15km/Lをクリアしなければダメといったメーカー間の暗黙の了解すらあるように感じます。10km/Lに届かない燃費のクルマは北米向けのクルマが日産やトヨタ(レクサス)ではまだ残っていますが、来年にも全滅するのでは?という勢いで消えています。これらの基準を満たさないクルマは日本で乗るべきではないのかもしれませんがかつての人気のセダンはこれとは真逆の存在でした。結局はその辺のジレンマがセダンの魅力をどんどん奪ってしまうようです。

  「売れないクルマを作っても仕方ない」・・・、結局はそこで議論が終了してしまうようです。一抹の寂しさを感じながらも、まあ同意してしまう当然な意見ではあります。しかしこの中学生でもすぐに解るような理屈が偉大なるクルマ産業の「絶対的」な真理か?と言われたらそれは違うのではないかという気がします。例えば「なぜ日本からポルシェのようなメーカーが出てこないのか?」という指摘があります。日本人はポルシェ最大のお得意様だというのになぜ日本メーカーは対抗車種を作らないのか? 日本にはテストコースが無いとか、公道でのテストが禁止されているとかいろいろ高性能車の開発にはハードルがあるようですが、ドイツにはまったくハードルが無いのかと言ったらそれも違う気がしますし、日本で作るアドバンテージもたくさんあるはずなんですけどね。

  結局のところ、かつて「日本のポルシェ」と誇れるようなスカイラインGT-Rというクルマが作られ、ライバルメーカーからもGTOやランエボ、RX-7、NSX、S2000など世界がうらやむようなクルマが次々と登場しました。現在も世界最速を誇る「GT-R」が生産されてますが、かつてのような盛り上がりに欠けます。日本社会はバブルから過渡期を超えていよいよそういうクルマを受け入れる余力がない社会へと「老化」しているという見方もあるでしょう。しかも不幸なことに金満なクルマファンは日本メーカーの情熱には背を向け、これらのクルマよりもフェラーリやポルシェの方がいいクルマだと思っている人が「ほとんど」だったりします。

  性能ではフェラーリやポルシェを上回っているのに、ブランディングが下手くそでクルマの良さを伝えることができず、所有欲を掻き立てられないという意見もあります。なにより日産のGT-R開発者の方がそのことに関して日産ディーラーへの不満をブチマけています。かつてのバブル時代ならば、一般のサラリーマンでも高性能なクルマを当たり前のように買いましたが、今日ではいわゆる「セレブ」と称される人々が主なユーザーになります。デパートの外商のような振る舞いでクルマを売らなければいけない時代になりました、大して儲からないクルマを売るとはどういう事なのかを日本メーカーも徐々に習得しつつあるように思います。

  ホンダやマツダがまた再び高級車に執心するかはわかりませんが、日本のクルマ好きがいまだにポルシェやフェラーリを憧れのクルマとして掲げている「何も変わらない」現実を見据えると、一回りして再びRX7やNSXの時代が再来して、さらにユーノスコスモやレジェンドも復活するのも不思議なことではないわけです。ひとたびマツダやホンダに火が付いたならば、メルセデスやBMW、キャデラック、アウディが「ドングリの背比べ」をするのを横目に、動力性能でも高級感でも圧倒するほどの「極上」スポーツセダンをいきなり出してきてもおかしくないですね。いよいよ2002年で止まった高性能国産車の時間が再び動き出すのではという気がしてならないです。

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