きょうは、新宿で呑んだ。 久方ぶりに会った友人といろいろ語り合い、すこし興奮していた。 顔が上気していたのか、ほほが燃えるように熱かった。 心なしか、足元もふらつく。 交差点で信号を待っていたら、となりにいた外国人 ―― 白人の女性とふと目が合った。 そのひとは、持っていた飲みかけのコーラを、なにも言わず、おれに差し出してきた。 このおれ。 よほど、具合が悪そうな顔でもしていたのか。 あるいは、コドモにでも見えて、泣きべそでもかきそうになっていると思われたのか。 その突き出されたコーラを断る勇気は、おれにはなく、「オォウ,セェンキュウ」 などと言って、コーラを受け取り、くぴっと一口飲んでみた。 気が抜けていて、ものすごく甘かった。 おれは、その女性の視線を感じ、にこりと笑ってみた。 彼女もにこりと笑った。 そして、信号が青になると、そのまま去っていった。 ちょっと待ってくれい。 こんな飲みかけのコーラを渡されても、おれにはぜんぶ飲みきれん。 と思い、その後ろ姿を追おうとした。 キャミソール一枚に短パン。 ポニーテールにした髪がぴょこぴょこと跳ねていた。 ひょっとすると、彼女のほうが、まだずっとコドモなのかもしれない。 と思うと、そのコーラを突き返す気はなくなってしまって、おれは、そのまま、駅へと向かった。 ごく若い、若すぎるくらいの外国人女性が終電まぎわの新宿で、ひとりで なにをしていたのか、は、おれには知る由もない。 駅のホームに着いてから、周囲を見回し、さっきの女性がいないことを確認すると、おれは、中身の入ったコーラをそのままごみ箱に捨て ... ようとした。 しかし、それができなかった。 おれは、そのコーラの缶を手にしたまま、駅のホームにたたずんだ。 外国人 = アメリカ人という単純な図式から、やっぱりアメリカ人ってのは、いっつもコーラを飲んでいるんだな、と思いながら、電車に滑り込み、窓越しに新宿の街並みに目をやったときには、すでに酔いは醒めていた。 かのひとが、新宿から、どこへ向かったのかも知るすべはない。 けれど、おれは、新宿の街並みのどこかに、かのひとの後ろ姿をさがさずにはいられなかった。 平坦な道のりをへて、幸福な家庭にでも帰っていればいいのだけれど。 ―― おれの降りるべき駅に到着し、おれは、おれの家へ帰った。 コーラの缶は、帰り道にある、通称 「ねこ屋敷」 と呼ばれている あばら屋を囲む塀のうえに立てかけてきた。 インテリアがなにもなくて、ちょうどさみしかったのだ。 BGM: Patti Smith ‘Pale Blue Eyes’ (Velvet Underground のカバー。 あえて、パティ バージョンで) |
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まさに、わどさんのイメージ?!
「まんだらけ」に寄って帰ろうかしら ...
(近所にあるので ... )
あ、「まんだらけ」といえば、コスプレなので(?)、見慣れているので、大丈夫だと思います !
BJは正解です。ブラックジャックで。
ミッドナイトというのは、ブラックジャックのあとに始まった手塚マンガ。ミッドナイトというタクシードライバーが東京を走る話。読んで損なし!
西館の方、空いてるとはいえ、コスプレの人たちは西なんで、これまたすごいです。普通にすれ違うレイヤーさんたちとかなんか不思議な空間ですよ。
えっと、BJ って、Black Jack のことかしら ...
と、「男の会話」(?)になんとか喰いつこうとしておりますが ...
ぜひ、可能なかぎり、協力いたしますので、お声をかけてください。
よろしくお願いいたします。
えっと、会場、どんな雰囲気なのか、こわいもの見たさ(?)で、楽しみになってきました。
東館、西館と、別れているのですね。
棲み分け(?)が なれているほうが、出すほうも、見るほうも、やりやすいですよね。
あったら逃げるかもw。
二瓶さんにメールで協力者の存在は伝えとくです。実際問題としては、手で製本になった場合、かなりの人海戦術になる模様ですので、お盆のあたり空いてたら気にしてください。
バーディさん、会場は想像を絶する臭気が漂ってます。エロの多い東館がひどいんですが、比較的健全な西館はまだましだそうですw
わたしは、車は出せないのですが、もしも女手が必要でしたら、声をかけていただけたら、と思います。
荷物運び、使いっ走り、買い物係、その他いろいろ活用法があるかと思います。
# スタンガンはなにゆえでしょう??
# 獲物を仕留める???
ありがとうございます。
ご助言に従い、とりあえず、作品優先で、準備をすすめ、なんとか参加させていただけたらと思います。
コミケは未経験です。
楽しみにしています !
(コミケ初体験はもちろん、goo blog friends のみなさまにお会いできる(?)のも ... )
おれは”ミッドナイト”(手塚治虫)だ(笑)
太陽が昇って沈むまで、穴ぐらでひっそりと息を殺している。闇に獲物を探し求め、すばやく襲いかかって仕留めるためにね。アッ、仕事休んだら? って聞こえた。
搬入・搬出に車がいるなら、いってくれよ。おれがだめでも親しい仲間のを何とかエントリーしてみるし。協力者のあてはある(もちろん料金はタダw)。
ってか、いまスタンガンを購入するかどうか迷ってんじゃ?(笑)
二瓶さんにこないだ会ってきましたが、いい人です。
コミケ未経験者でしたら、会場はいろんな意味でショックを受けますんで(いい意味と悪い意味で)楽しいですよ。説得力ないなぁ~。
ワドは来れるのか?
へろへろの、らりれるろです ...
「ご勧誘」、ありがとうございます。
中途半端な参加表明をしてしまって、ご迷惑をおかけしています。
ぜひとも参加したい意志はあるのですが、新作を書き込む、気力、体力、時間等が搾り出せず、難儀しております。
新作以外で、なんとか手直しをして、参加できたらいいのですが ...
(というか、主催である二瓶さまのところに、ご挨拶にも伺わねば ... と思いつつ、まだでした ...
無礼をお許しいただけるといいのですが ... )
作品での参加は無理でも、八月十四日はぜひとも会場には駆けつけたいと思っております ...
trackback,ありがとうございます。
おっしゃっている意味、よくわかります。
「つぎ」を当てるようなものですものね。
当てるなら、慎重にしなければなりませんよね。
take さんの作品、たのしみにしております !
なに、女子不足? ご訪問先をお間違えです。当家に女子はいません。
ブログフレンドの方、よかったらぜひお願いします。どうも文芸部は女子不足らしいですよ。
takeさんもよかったら、ぜひ。
ぼくもシナリオや小説を書き足すときは、気をつけます。というか、書き足して書き直すかんじです。
すいません、知ったようなこと言って。
私も、近日、創作、お目にかけたいと思って居ります。
忌憚なき意見をお願いいたします。
とりあえず、懲りもせず、トラバなぞさせていただきました。新宿つながりで。
ありがとうございます!
わどさんにはお見通しなのですね。
その部分は、あとから書き足しを加えたのです。
なんとなく、書き足したほうがいいかなあと思ったのですが ...
えっと、梶井基次郎が、志賀直哉の文章をノートかなんかに書き写していた時期があったようで、友人の伊藤整に、
(書き写すことで)、ここで息をためている、とか、筆をいったん止めた、とか、作家の息遣いがわかる、
というようなことを書いていたのですが ...
読んだだけでも、わかる方にはわかるのかもしれませんね??
M のバーディーより?!
ちょこっと虐めてきらわれてみよーか。ブヒヒッ(悪)。
「外国人 = アメリカ人という単純な図式から、やっぱりアメリカ人ってのは、いっつもコーラを飲んでいるんだな、と思いながら、電車に滑り込み、窓越しに新宿の街並みに目をやったときには、すでに酔いは醒めていた。」
ここだけど。もう少し短文にしたかったよね、自分でも。だけど、簡単にはいい考えが浮かびそうになかった…。
違うって?(笑)
短文化できなかった基本的な理由は、この文が、うっかりふたりの考え・感覚を引き受けているからじゃねーか?
今日はSだのわどですたw。