超スローカーブ

更新が遅れても仕方ないと予防線を張ったつもりの、私ことブリダイが世相や身近な出来事について斜め切りしたごった煮

忍び返し

2015-02-13 19:02:09 | 古きもの
 今日も北の方は雪とか、こちらも雪こそありませんが
風があり寒いですね。
 きっとこんな寒い夜には、泥棒さんも臨時休業かもし
れません(笑)
 住宅街を歩いていると、見た目にも恐そうな危ない
だろうなと思う金属製の「忍び返し」をいろいろ目に
することがあります。
 昔はガラス割って埋め込んでるのもありました。

 

 写真は純和風の「忍び返し」です。
 旧東海道を大津宿から京に向かう逢坂山の月心寺さん
の塀です。
ここは、もともと走井餅の本家があった場所(発祥の地)
で、今も「走井(はしりい)」の水が湧いています。

 

 写真は塀越しに見た邸内で、奥の玄関の脇に走井の
井戸が見えます。

 江戸時代、逢坂山のこの付近には、清らかな水が勢い
よくあふれ出す井戸があり、その様から「走井」と呼
ばれ、旅人ののどを潤しました。
 そのうちに、周囲には茶店が建ち並び旅人のオアシスに
なりました。
 そこで売り出された『走り井』の甘露でついた餅菓子は、
その名を冠して『走り井餅』と呼ばれました。
 以来、『走り井餅』は旅人をいやし、逢坂の地で長く
親しまれる銘菓となりました。
 ただ、人の交通手段が車へと変化するにつれだんだん
と廃れていき、この地では廃業され、今では、京都の
石清水八幡宮の鳥居前に移られました。
 その後、屋敷は画家の橋本関雪の別邸となったのちに、
関雪没後は、関雪の意向で月心寺さんへとなりました。
 庵主(あんじゅ)さんは、数年前の NHK 朝の連続ドラマ
「ほんまもん」のモデルになった方です。
 尼さんが作る精進料理、特にごま豆腐が絶品と評判の
ようです。それもそのはず、ごま豆腐に使われている
お水は「走井」の名水なのです。

コメント
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