ますぶちStyle/宝石箱の片隅

ジュエリーや宝石、真珠を中心に、ジュエリー・ビジネス、歴史まで幅広く書いていきます。是非ご一読下さい。

賢者は歴史に学び、愚者は体験に従う

2013年11月28日 | 日記
賢者は歴史に学び、愚者は体験に従う


私が言い続けていることの真理を
この教訓は
見事に言い尽くしてくれている。

敢えて解説するまでもないだろう。

ジュエリー業界が
長い間商売としてやってきたことは
まさに
この教訓なのだからなのだ。

そして
ジュエリーの商品開発にしてからが、
いたずらに
専門書などに
掲載されている写真を切り抜き、
アイデアの元にする。
それはそれでよいのだが、
消化不良を起こすと
単なるパクリになってしまう
恐れがある。
ジュエリーの歴史は古く、
現在私たちが
ジュエリー制作に用いている
技法の殆どは、
今から5000年くらい前に出来たものを
修正を加えて
やっているに過ぎない。
ジュエリーデザインに至っては、
19世紀末から20世紀初頭の
プラチナとダイヤモンドを用いた
エドワーディアンや
ガーランドスタイルのジュエリーを
超えられないでいるのは
歴然である。
それを古いものや
昔のものとして片付けてしまったら、
本質を疎かにするばかりでなく
本末転倒といえるだろう。
私たちは
歴史を体系的に学び、
その上に立って
現在のジュエリーを考えなければ
ならないのだ。
展示会などで
アンティークジュエリーを扱っている
コーナーにいけば、
専門の方が流々と説明をしてくるだろう。
それを聞いていると、
アンティークジェリーの素晴らしさが
判ったような気がするが、
一歩会場を後にすると
具体的なことは覚えていないものだ。
ジュエリーを見て
綺麗だとか美しいことは判っても、
何故それが存在するか、
どうしてこのデザインなのか、技法なのか
の基本を身に着けておかなければ、
そのジュエリーの本質は
到底理解できない。
『AZClub』や『Jewel Café』などでは、
ジュエリーの文化史を
しっかり身につけられるよう、
その都度テーマを選んで
講座を開いていくので、
ご興味のある方は是非ご参加頂きたい。