@Frogteacher = カエル先生のブログ = Blog

自分の関心あるモノについて、ジャンルレスで支離滅裂ですが、完全に独断と偏見で好き放題徒然書きなぐっております

不動産業者の仲介手数料と礼金のカラクリ 諸悪の根源はエイブルから

2009年12月19日 | 不動産に関連するお話-estate-

不動産業者の仲介手数料と礼金のカラクリ 諸悪の根源はエイブルから

仲介手数料半額

これが今自分の店で打ち出している手数料額だ
そもそも売買では取引額が多いのもあるが売主買主から3%+6万円もらう
これがスタンダードとなっている

居住用建物の賃貸借の手数料については、原則では借主が半月、家主が半月と
なっている。
ただし、事前の了解があればいずれかから上限1ヵ月と定められている。
業界では、借主から1ヵ月仲介手数料を取るということが当たり前になっているが
これはそもそも当事者同士の契約から考えておかしい。
まして直接家主も契約やら更新やらが面倒なので不動産会社に任せている。
故に入居希望者も家主も不動産会社にいいように操られてしまっている現状だ。
昔は市場が借りて市場であったから手数料を1ヶ月借主からいただいても何も
問題あなかったが、今は大分事情が違う。
事情が変わろうとも旧態依然とした不動産業者は手数料は依然1ヶ月のままだ。
そこでエイブルが最初に仲介手数料半額を打ち出し、ミニミニもこれに続いた。
一時的なキャンペーンや期間限定で手数料半額をうたう業者もいたが、いつでも
仲介手数料半額、このコピーは強烈で地場の不動産業者を脅かす存在となった。

しかし手数料収入が減ると当然他のところから利益を捻出しなくてはいけない。
不動産業者の報酬はあくまで仲介手数料(上限が定められている)だからだ。
そこでアイディアとして出てきたのが家主側に広告料をもらうという方法だった。
そもそも広告料?なにそれ?と思うところだが、現実紙媒体にしろネットにしろ
広告を出せば当然それに付随して広告経費がかかる。
本来専任媒介であればその都度広告掲載費を家主に請求すればいいのだが、
今は一般媒介が主流となっているので(これは不動産業者の怠慢でもある)
契約成立時に広告料として家主側から1ヶ月、ないし1か月もらうのである。
そうなると入居者は礼金を2か月支払っていてもその礼金の半分、もしくは
全てが元付け不動産業者にいってしまうのである。
これは入居者にとってはたまったものではない。
直接家主側と契約したら必要ないお金を支払っているわけだからだ。
宅建業法上、広告料は必要経費としてもらえるということにはなっている。
ただしあくまで家主側からの広告掲載依頼があった場合のみであり、
契約をしました→広告を出しました→だから礼金を不動産業者に下さい
などという悪図式がまかり通ってしまっているのが問題である。
紙媒体ならそれなりに費用がかかるのがわかるが、ネット広告に至っては
一月で500~3000円くらいの経費なのに15万円の部屋を仲介すると
15万円の広告費を家主側に請求するというのはいかがなものかと思う。
広告費を請求する大義名分は「ほかの業者がお客さんをつけました」という
いわば客付け業者に手数料を100%支払うので、元付けの自分のところにも
100%手数料に代わる広告費として下さいというのが最大の理由だ。

しかしながら2年半ほど不動産で勤務した経験から言うと客付け業者で決まる
ケースは自社で決まるケースより当然ながら圧倒的に少ないのが現実だ。
当たり前だが、図面と金額と条件しかわからない業者が初めてその物件を見て
まともな説明もできないだろうし、近隣情報や環境すらわかっていないはずで、
メリットやデメリットを交えて説明できるはずもなく、ひたすら条件がいい
ところのみを押していくという営業とも呼べないガキの使いのような接客を
しているからに他ならない。
ひどい営業だとあることないこと勝手に案内した人に言っている場合もある。

当たり前だが自分のところでは物件案内には必ず立ちあうようにしている。
鍵を貸して問題があっても責任の所在が不明になるし、家主さんから預かった
大事な鍵をやすやすと初対面の身元もわからない人間に簡単に貸し出す行為は
自分が案内に行かなくていいというメリットに対して大きなリスクを孕んでいる。
キーボックスで置き鍵をしている業者が多いが、あれもどうかと思う。
FAXで名刺を送るとキーボックスの番号を教えるというものだが、ニセ会社の
名刺を作って鍵を手に入れて、そのまま誰かに占有とかされたらどうするつもり
なんだろうか?
自らが貸主ならいいが、専任媒介で置き鍵とかあまりにもリスク管理が低い。

問題なのは客付け業者が介在して仲介していないにもかかわらず、不動産業者が
仲介手数料を借主側から1ヶ月受取り、なおかつ広告料を家主側から1ヶ月、
合計賃料の2ヶ月分を受け取っているという現実にあると思う。
家主側が広告料を不動産業者支払うために礼金が1ヶ月加算されることが多いので
入居者は無駄に初期費用に対して2か月の負担増を強いられていることになる。
これはまったく馬鹿げた話でこういったことがまかり通っている不動産業界を
変えていかなければならないと考えている。

入居者に対する負担増は何も礼金に限ったことではない。
まずは賃貸保証会社への加入。
本来保証人がいるのにもかかわらず保証会社加入への義務付けを入居条件に
いれるのがおかしな話だと思う。
本人が保証人に頼めない別段の事情がある、保証人が遠方だというのであれば
理解できるが、きちんと保証人を立てているのに保証会社に加入しろというのは
無茶な強制以外の何物でもない。
その分初期費用が安くなっているのであれば入居者も納得がいくと思うのだが。

次に鍵交換代だろう。
本来鍵はセキュリティの問題上家主側の費用負担で交換するのが当たり前だ。
しかしながら家主側で費用を払って入居者の入れ替えごとに鍵を変えるという
ことは殆ど行われていない。
極端な話、前の入居者が合鍵を作製していてその部屋に入ることが可能なわけだ。
これも費用がかかるから家主側では支払いたくない、では入居者から取りましょう
という不動産業者からの悪い提案にほかならない。
もちろん、入居条件に鍵交換があっても拒否はできるので、念のため。

さらにわからないのが消毒費用であろう。
これはエイブルとかでよく契約時についてくるものであるが、逆に入居者側からは
「その部屋で何かあったのか?」と勘繰ってしまうくらい意味がわからない費用。
実際に消毒業者を利用している不動産業者は少なく、バルサンを炊くだけが多い。
そんなことで1万円以上を入居者に請求する、こんなバカなことがまかり通っている
現実が不動産業者を信用できなる原因の一つになっているといっても過言ではない。

そもそも不動産業はサービス業である。
賃貸に限れば賃借人、賃貸人双方が顧客になるという特殊な業態だ。
しかしながらどうしても家主重視の営業が多く、入居者の入居後のサポートまで
しっかりとやってくれる良質な業者が少ないのが現実だ。
こういった理不尽な料金を請求することで自分たちの首を絞めているということに
気がつかず、「今お金が入ればいい」的なスタンスで営業を続けるのであれば、
ますます業界全体のイメージを回復させることが難しくなるであろう。

自分たち以外の業者を無くすくらいの勢いで独立路線を進んできたエイブルだが
退去時にあからさまに異常な現状回復費用の請求を貸主、借主双方に請求し、
ピンハネをすることもいまだによく聞く話である。
東京都の「賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明書」にしてもあくまで補助的な
もので契約書の内容が重視されるだけに、契約前に内容をよく確認してから
契約するという慎重さがこれからの入居者には必要である。
ネットが浸透し敷金返却訴訟に関する情報も増えている昨今、悪徳な不動産業者
から自分の身を守るためにも各自が賃貸契約についてよく認識しないとならない。

あと、基本的にどの物件もどこの不動産業者でも契約することは可能である。
入居前に見積もりを出してもらった時点で不可解な費用を請求された場合は、
近くの別の不動産業者で同じ物件の見積もりを出してもらうことも可能だ。
家主側が望んでいるのは一刻も早い良質な入居者の斡旋なのだ。
不動産業者が己の利益のために入居者から余計な費用を徴収して入居者が減少、
または入居自体を躊躇するのであれば家主側にとっては本末転倒な話である。
家主、入居者、不動産業者の三者がともに笑顔になれるような安心できる
住宅の賃貸借契約を結ぶのが正しいところであろう。

以下、家主と入居者の注意点をまとめてみる。
一つでも当てはまるようであればそういう不動産業者には注意した方がいい。



家主側

○契約書に礼金が記載されているが不動産業者に広告料名義で取られている。
 しかも、広告料という領収書を持ってくるだけで具体的な明細がない。

○入居者に要望を伝えてほしいと言ったが、その後の経過連絡が全くない。

○退去時のリフォーム料金が異常に高い(月額賃料の3倍を超えている)
 リフォーム代の明細がない。
 説明を求めてもきちんと説明してもらえない。

○契約時にデータ登録費という不明な料金を請求されている。

○お客さんがついてますと言われたがすぐキャンセルになる。

○申込が入りましたと言われたが、入居が1ヶ月以上先先だ。


入居者側

○車で内覧に行き、帰りに歩いて周辺環境や距離を確かめたいので歩いて
 帰る旨を説明したが店に無理やり連れて帰ろうとする。

○入居時に敷金礼金以外によくわからない費用を請求される。
 また、不用である旨を説明しても入居に必須だと言われる。

○手付金を無理やり払わせようとする。

○とりあえず申込をしたが、契約前提で話されしつこい勧誘をされる。

○入居中に住民とトラブルがあるが、言っても一向に改善しない。
 また、要望に対しての返答を全くもらえない。

○入居中に不具合が出たので修繕をお願いしたがすぐにしてくれない。

○奇麗に使用していたが退去後に法外な現状回復費用を請求される。
 現状回復費用の明細がない。
 説明を求めてもきちんと説明してもらえない。
 敷金を返してもらえない。



この多くは不動産業者が怠慢である、利益を稼ごうとするのが理由である。
稀に家主側が頭が固く傲慢でこういったケースが起きる場合もあるにはあるが、
良質な不動産業者は敷金返還訴訟の検討、方法等をアドバイスしてくれるはずだ。

エイブルが始めた仲介手数料半額を掲げたことから手数料自由化競争が起き、
業界が活性化されたのは決して悪いことではないと思う。
ただ、手数料収入が減った部分を他でカバーするといった考えや、広告費の
不当な請求が業界全体に蔓延してしまったのは結果として悪循環になっている。

いずれにせよ、きちんとした不動産業者が増えれば家主側も入居者側もいいと
思うし、もっとクリアな契約を結べるような構造に変えていかないといけない
と思う。

追記
○お客さんがついてますと言われたがすぐキャンセルになる。
○申込が入りましたと言われたが、入居が1ヶ月以上先先だ。

これはよくある架空申込ってやつで、申し込みがないのに家主さんにウソをつく手法。
こうすることで、ほかの業者は紹介をストップせざるをえないので専属専任状態に、
いわば、その物件をかこってしまうちょっと卑怯なやり方である。
これに加えて偽案内という、社員を客に見立て案内をしてさもお客さんが来ている風を装うのも架空申込とよく併用されるのでご注意を。

















最新の画像もっと見る

コメントを投稿