【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

現代の探検家《田邊優貴子》 =41=

2017-01-05 15:32:06 | 冒険記譜・挑戦者達

○◎ Great and Grand Japanese_Explorer  ◎○

○ 南極の凍った湖に潜って、原始地球の生態系を追う =田邊優貴子= ○

◇◆ 第16回 「牛乳と南極と私」 =1/2= ◇◆

  「まもなく、南緯55度を通過する。」
  「よーい、てい。 南極圏に入った。」

  14時57分、船内に放送が響き渡りました。

  フリーマントルを11月30日に出航して、今日で6日目。
 しらせは順調に南への航海を続けています。
 今朝の気温は3.6℃。 ここ数日、南緯45度から55度にかけて、急激に外気温が下がってきました。

 南緯45度と50度では、気温が驚くほど違うだけでなく、空の色も全く違います。 これまで私が見ていた空は、何か灰色か黄色のフィルターがかかっていたのではないかと思うくらいです。 このたった5度の緯度の違いが、こんなにも大きいものかと、いつもこのラインで驚きます。

 南緯55度。 ここにきて、ついに私は南極へ向かっているという実感が徐々に湧いてきています。 成田空港から飛行機に乗って降り立ったオーストラリアは、まさに初夏。 これから盛夏を迎えるという季節でした。

 ポカポカ陽気の中、半袖と麦わら帽子で白い砂浜を歩き、入道雲と水平線に沈む夕陽を見ていると、ちょっと前まで、日本で寒い寒いと言いながら過ごしていたのが本当に嘘のようで、その上、これから南極へ向かうことがなんだか信じられない、そんな気持ちになりました。

 日本を旅立つ前はしばらくの間、南極での調査のための準備でとても忙しく過ごしていました。 それは出発直前まで変わることなく続き、おかげでその慌ただしい気持ちと疲労感をかかえたまま、息をつく間もなく出発。

  気づけば、いつの間にかオーストラリアに来ていたのです。 初夏のオーストラリアにいるというだけでも、そう感じてしまうのでしょうが、まぁ、そんなわけで、私はまだ南極へ行くという実感が驚くほどに湧いていない状態だったわけです。

  オーストラリアで、私は何を置いても完遂させなければならない最重要ミッションがありました。 ミッションコードは、「50-MAM2011」(50 Milk to Antarctica for Me 2011の略。 ちなみに、私の南極観測隊としてのミッションコードは「AP13-53」です)

 「牛乳を50本調達する」というかなり困難なミッションでした。

 南極圏(Antarctic Region)とは、南極点を中心とした高緯度地域。一般に南緯66度33分以南の、白夜になることがある地域を指す。 南極圏の限界線となる南緯66度33分線を南極線( Antarctic Circle)という。

 単に南極大陸とその周辺をおおまかに指すこともある。海洋学などでは、南極大陸を取り巻くように流れる南極海流の北限である南極収束線以南を指す場合もある。 また、南極条約では「南極地域」を南緯60度以南としている。

 ここで南極圏の限界緯度を「南緯(90°-赤道傾斜角)度」と定義した場合、地球では南緯66度33分39秒(2000年時点)より高緯度の地域となる。 その場合、南極圏では12月頃に白夜、6月頃に極夜となる。 その限界線(南緯66度33分線)は南極半島を横切り、南極大陸のインド洋沿岸を横切る緯線となる。

 南極収束線は、冷たい南極の海水のうち偏西風によって北向きに輸送される海水と亜南極の比較的暖かい海水が出会って混ざる所(潮境)である。 また、気象学的には寒帯前線と一致する。  この前線を境に水温が2~3℃変わり、また塩分濃度も変わる。

南極収束線は経度のような人工的な線ではなく、Arctic tree lineのような自然に存在する境目である。二つの水文学的領域を分けるだけでなく、南極特有の、海の生き物がつながっている区域や異なる気候区域も分ける。

南極収束線の実際の幅はおよそ32キロメートルから48キロメートルほどで、大西洋太平洋インド洋のおよそ南緯48度と南緯61度の間にある。 緯度は季節と経度によって多少変わるが、普通はもともとの位置から30分以上それることはない。 南極の海水の殆どは亜南極の海水の下に沈む一方で、混合と湧昇が同時に起こっている領域では海の生産力(特にナンキョクオキアミ)が高い。

 南極収束線より北の区域は極前線域と呼ばれ、極前線域の北側の境目は亜南極前線などと呼ばれる。南極収束線と亜南極前線は両方とも南極環流の一部で、東へ向かう強い海流である。

 


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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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