介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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2020年夏は認認介護【夏休み企画⑧】

2008-08-09 06:38:01 | 鹿児島
2020年夏
80歳になっている私はかなりの程度で認知症です。
統計的な大量観察では80歳以上の4分の1は認知症と見込まれます。
薬によって認知症の進行を遅くすることは始まっているが
2020年に薬による改善の程度は大幅に進んでいるだろうか?

「2015年の高齢者介護」(厚生労働省)では、
この頃の介護の重点は、認知症に移行している。

すでに身の回りには80歳代からの認知症を抱えている話が多いです。

認知症の一番の問題は、
原因症状が多様であり、一律の症状はなく、人それぞれであるということ
「なおらない」ということで医師が勉強していないこと
家族にとってもほとんどは初めてのことで、認知症を「病気」として認識するには時間がかかります。

その人の長い生活暦を知っていなければ十分な対応はできない、という意味で家族は重要な役割を果たします。しかし、24時間365日の認知症の介護はとうてい1人の家族ではしょいきれません。
地域社会の力が疲弊している今日では、家族を取り巻く環境も厳しいです。
一番の心配は、一番近い家族は、年齢の近い配偶者だということですね。
私の連れ合いは66歳ですが、これが90歳の母親をみている。
認知症が認知症を介護する・・ことから「認認介護」ということばがあるという。
私達夫婦にも、その確率は高いです。

問題は、
認知症が進んで、さまざまな社会的支援を受ける時には、その意味が理解できなくなっているということですね。
義母の場合、週1回のホームヘルパーの派遣がありますが、それを受けるには大変な説得の時間とエネルギーが必要でした。「人の世話にならない」ことを叩き込まれた90歳には、「介護保険のサービスだから」ということの理解が無理ですね。
デイサービスに週2回、娘である家内が1泊2日ですから、ホームヘルパーがもう1回は入れるといいのですが・・(制度的には可能ですが)本人を説得させることは困難なようだ。

となると、次は、施設ということになるが、
若い時から自立心が高かった人ほど、施設での生活は耐え難いのではないでしょうか?
グループホームは「認知症の人を家庭の雰囲気で」ということで発展しているのですが、それぞれ認知症の進み具合が違う9人の人たちが同じ屋根の下で住む困難さは想像以上です。

2020年の日本社会は、ベビーブーマー(1946~1948生まれ)が70歳代後半にさしかかる時代で、認知症の対応はより大きな社会問題となっていることは確実です。
行政、専門家、地域にその対応ができているか。

認知症が病気であること、その対応は系統的に学んでおかなければ対応はできません。
それと、システムとして法人後見・市民後見といったことが、より強力に備えられる必要があります。

*このブログ、カテゴリの「認知症」と「成年後見」をご覧ください。
*写真は、「岩清水日記」2008年7月27日の記事(認知症予防教室)からお借りしています。
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