豊川市桜ケ丘ミュージアムで開催中の特別展「大岡越前守忠相と豊川」に行って来ました。
江戸の名奉行といえば、大岡越前守忠相の名がまずあがるでしょう。
テレビ時代劇「大岡越前」は30年の長きにわたって放映されましたが、現実の大岡越前の江戸町奉行在任期間も約20年と異例の長さでした。その功績により忠相は、寺社奉行・奏者番へ栄進を重ね、三河国に新たな領地(宝飯郡6か村・渥美郡2か村・額田郡3か村)を得て、大名の列に名を連ねました。宝飯郡の村はいずれも現豊川市域でした。
また、忠相は豊川稲荷を篤く信仰していました。稲荷信仰が忠相の活動のバックホーンだったことは想像に難くありません。
本展にお越しいただき、忠相から始まる譜代大名大岡家が豊川と深く関わっていたことに思いを巡らせて下されば幸いです・・・という展覧会。
現代に「大岡裁き」として伝えられているものの多くは、忠相の死後、講釈師による原型が作られ、幕末から明治にかけて発展し、歌舞伎などの素材などに使われたものが大半です。
しかしながら、南町奉行になってからは江戸の町政改革に取り掛かり、
・防火対策の強化のために町火消しを創設。
・風紀の乱れをなくすため売春や賭け事の取締りを強化。
・庶民の意見を聞くために目安箱の設置。
・低所得者のための病院として小石川養生所を設立。
江戸の町の発展や庶民の暮らしのことを考えた活躍を、後世の作家たちが評価し、名奉行としてその名声を高めるために大岡忠相のエピソードとして創作したというのが真実です。
・・・が、どうしても、どうしても加藤剛さんにしか見えない。
展示されていた忠相の日記や愛用した将棋盤なども、加藤剛が使ったものと混同することもしばしば(←やや大袈裟)。
尚、展示会には、その加藤剛が主演した「大岡越前」のポスターも展示されています。
会期:平成31年1月27日(日)まで
開催時間:午前9時から午後5時
観覧料金:一般500円 小中高大生300円
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