吟遊詩人の唄

嵯峨信之を中心に好きな詩を気ままに綴ります。

小さな灯/嵯峨信之

2013-10-24 22:55:02 | 嵯峨信之
人間というものは
なにか過ぎさつていくものではないか
対いあつていても
刻々に離れていることが感じられる
眼をつむると
遠い星のひかりのようになつかしい
その言葉も その微笑も
なぜかはるかな彼方からくる
二人は肩をならべて歩いている
だが明日はもうどちらかがこの世にいない
だれもかれも孤独のなかから出てきて
ひと知れず孤独のなかへ帰ってゆく
また一つ小さな灯が消えた
それをいま誰も知らない


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2 Comments

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 (がく)
2019-06-29 14:20:22
甘えかも知れませんが、人は過ぎ去りませんよ。
必ず、帰ってきて、いつの間にか、貴方のそばにいて、
にこにこ笑っていますよ。それが、友達というものです。
ネットの世界でも繋がりは出来ますよ。いつの間にか、
そばにいてくれていますよ。
大丈夫です。貴方は一人ではありませんよ。ネットの海の
中で、こうやって会えたのではありませんか。
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ありがとうございます。 (マリウス)
2021-01-15 11:45:06
たくさんのコメントありがとうございました。
しばらく放置していたため気がつかなくてごめんなさい。
今後もよろしくお願いします。
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