吟遊詩人の唄

嵯峨信之を中心に好きな詩を気ままに綴ります。

万物流転/頭脳警察

2009-08-15 00:28:04 | PANTA



鏡の中から叫ぶ おまえの声 聞こえない
移り変る時代を捨て 唇も凍えてる
森の木々は朽ち果てて 季節まで売りつくし
獣は生血を求め 街路樹に身体を隠す

風が咲かす炎の花に 香しく 目を閉じて
おまえは霧の中にまで 釣糸を垂らしてる
形も色も匂いも 何もかも ないものと
戯れてるおまえを見て 哀しさを殺してた
神話をさまよう 一角獣 unicorn みたいに
Ah 転げ落ちていくよ どこまでも どこまでも
Ah 水を掴むように やるせなく そう万物流転

銀の馬車に乗り込んで 無意識の御者に問う
夜が明けるのはいつかと 月明りさえぎった
鏡の海を渡れば 水瓶の娘達
終末を舞いつづけてる 神殿の犠牲に
胸に隠したセラミックの刃
Ah 何にも変わらない それなのに それなのに
Ah 風を掴むような むなしさで ほら万物流転

一夜の酒宴のために 群狼の遠吠えを
肴に語り部の唄を かがり火に透かしてた
銀河に散る星屑が 俺の眼に降り注ぐ
新しい生命の為に 捧げようこの夜を
有限の未来を おまえと見たい
Ah 転げ落ちていくよ どこまでも どこまでも
Ah 気づかないふりして 今夜だけ そう万物流転
Ah 何にも変わらない それなのに それなのに
Ah 変わったふりしてる おまえのため ほら万物流転

39番目の夢/川村カオリ

2009-08-05 01:07:28 | Weblog



明日も友達に会えますように 
大好きな人と明日も会えますように 
君と僕とは違う人間だからなんてくい違いはない方がいい 
言葉が心の反対車線を走りませんように 
片想いが少しだけ伝わりますように 
泣く事が少なくなりますように 
泣く事が10000回あったら 笑う事が1000000回はありますように 
笑ってばかりで退屈になったら つらい事を少し下さい
水族館の魚がいつか海へ戻れますように
渚で彼らにあったら挨拶交わせるかな
動物園の動物が自分の国に戻れますように
盲導犬に星のありかがしっかりと見えますように

手を伸ばしても届かない夢に
僕のブーツにからまる現実
できるだけできるだけ近づきたいと
思う僕でありますように

成功した人をねたんだりしませんように 
ねたんだとしても自己嫌悪に陥りますように 
外国にしかない野菜を買うよりも
つくしんぼを探すのが好きで 人の傷みがわかっていられますように
一生唄がうたえますように 
唄が僕の人生をきっと超えますように 
初めてのライブ あの体の震えを忘れませんように 
僕が泣いたり怒ったりすることが何かにつながりますように
毎年四月にはきちんとタンポポが咲きますように
その綿毛のようにみんながフワフワと自由でいられますように
氷河期が来てもTシャツ1枚で平気な日がありますように

幾千万の溢れ出す夢に
この胸の中やせっぽちの現実
あきらめずあきらめず近づきたいと
歌う僕でありますように

全ての兵器が一瞬で消えますように
原子力発電所がなくなりますように
中国に平和が訪れますように
誘拐や強盗がなくなりますように
軽はずみなSEX その落とし子が減りますように
あの日のことを君が忘れてくれますように
「嫌いだ」と言った僕のことを忘れてくれますように
僕の記憶から消してしまいたいものが
この夢からさよならしてくれますように

この国が もっともっと好かれる国になりますように
誰にでも優しい国でありますように
死刑になる人もする人もいない方がいい
病気だってこの世にない方がいい
何の為に生きているかなんて一生わかりませんように 
死ぬまでわかりませんように 
死ぬまで

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