吟遊詩人の唄

嵯峨信之を中心に好きな詩を気ままに綴ります。

箴言/嵯峨信之

2008-12-09 15:37:29 | 嵯峨信之
愛はある周辺から始まるが
死は直接その中心に向かってやってくる
愛は所有のたえざるくりかえしだが
死は所有そのものをしずかに所有する
愛は死に奉仕しながらその中でゆき暮れる
死は愛に近づきつつ遠ざかる
そして人間はその二つのものの唯一の通路である


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2 Comments

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「箴言」 (優衣)
2008-12-16 17:29:16
愛も死も、特に今の私には「考えたいこと」であり「向き合ってもいる」ことです。

そのとおりだ、そのとおりだと、泣きそうにもなりながら。

『唯一の通路』であるならば、わたしは必要とされ、希求され、深く愛される通路として存在したいです。

いつも本当にありがとうございます。





愛と死 (マリウス)
2008-12-17 01:26:20
愛と死は人間にとって永遠のテーマなのでしょう。
何度もかみ締めるように読んでいます。所有の絶えざる繰り返し…悩み続けながら読んでいこうと思います。

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