Everyday I have the BLUES

10代の頃はハードロックに夢中だったのに、最近はブルースが心地いい。。。

地酒に映る職人さんの心意気ブルース

2006-05-26 08:40:35 | Weblog
秋田県に行ってきた。
周りの人からは「なぜ秋田??」と聞かれるが、
秋田は食い物と飲み物がとにかく旨いのだ。
特に地ビールと地酒が最高。
朝昼晩関係なくグビグビグビと、脳を弛緩させて楽しんだ。

地酒。
「由利正宗」や「刈穂」の純米酒もめちゃめちゃ旨かったが、
今回の旅の一本を上げるとしたら、
「天の戸」の“五風十雨”という純米吟醸。

「天の戸」では以前に“亀の尾仕込”を飲んだことがあったが、
蔵元の杜氏さんの一番のお気に入りという“五風十雨”は、
一口呑んでみて、思わず、唸った。
キメ細やかな米の甘みが充満してい、
かつ何処か無骨さが共存した味わいに、舌鼓を鳴らす。

「5日風が吹いて、10日雨が降って、米が育つ」
“五風十雨”という名称にも、
農家の杜氏さんの姿勢が見てとれて、心温まる。


いい仕事をしているなぁと思う。


職人さんの心意気に触れ、
俺もそっちのテンションで遊んでやろうと鼓舞された。


ひと仕事終えた後の静かなブルース。

2006-04-27 01:21:11 | Weblog
日が変わるまでの残業を数ヶ月も続けて、
やっとこさ大きな山を登り終えた夜。

大きな解放感と少しの達成感に包まれる。

こんな夜はすぐにでもネオンへ繰り出して、
痩せこけた仲間と朝までだって飲みたい気分なのに、
チームの仲間はそれぞれ何処かへ散っていく。
俺も一人、会社を出た。

うちのチームは6人編成。
世代も性別も年齢のバラバラの6つの魂が、
一つになるなんてことは期待もしちゃいないけれど、
ゴールゲートをくぐったその夜ぐらいは、
今までのしこりやハードルがふやふやになるぐらい
酒を浴びてもいいだろうに。

誘う気力が湧かない自分にちょっと笑いながら、
一人、家路を歩くと、シラフの頬を風が撫でていく。

俺、なんだかやるせなくて、天王寺あたりの何処か、
赤ちょうちんをくぐろうかと考えたけれど、
こんな夜に外で一人で飲む酒は、きっと旨くないに決まっているから。

家に帰って、BBのしゃがれたブルースと
バーボンで自分を溶かして、眠りにつこう。


溶け切れない何かを探して、明日からまた旅に出る。


拍子のくるったブルース

2006-04-21 02:21:16 | Weblog
夜中の1時に帰ってきて。
風呂から出たら1時半で。
そこからの1時間が俺の自由時間。

うとうとと瞬きを一つしたら、
もう次の日が始まって…。

おかしいな、俺の24時間、
どこにいったんだっけ。

気がつけば日が変わり、
気がつけば月が変わっている。

俺、コピーライターと銘打って仕事をしてはいるものの、
こうして日常を刻んでいる間に、
もう随分と言葉を逃がしてしまった気がする。

俺にとっての大切な言葉を。大切な想いを。

「タイミング」って大切だ。
最近、それが身に染みる。

時折訪れる、言葉が溢れて止まらなくなる瞬間に、
そいつを真っ向から受け止められる環境作りをはじめなきゃ。

ワンスコッチ? ワンバーボン? ワンビール?

人と人とのキャッチボールブルース

2006-02-19 13:57:28 | Weblog
柳宗悦の、
『芸術は、国境を越える。差別を越える。』
という言葉に触れた。

先日、京都文化博物館で催されていた
『柳宗悦の民藝と巨匠たち展』に行ったときのこと。

柳宗悦が興した民藝運動の軌跡と残した言葉の数々、
柳宗悦が惚れこんだ作家――河井寛次郎、濱田庄司、
バーナード・リーチ、黒田辰秋、棟方志功などの作品が展示されていて。

そんな、薫りたつ魂たちの一つに、
柳宗悦の言葉があった。

『その国のことを疎ましく思ったとき、その国の芸術に触れるといい。
美に心が没する時、争いの情がどこにあろう。芸術は、国境を越える。差別を越える。
素晴らしい芸術を生み出す人々が生活する国を、どうして疎ましく思えようか。』

というような意味のことが書かれていて。

この言葉に触れた瞬間、
心が震えて止まらなくなった。

涙が溢れてくる。

魂を感じた。

あまりにもシンプルで、ときに陳腐でさえあるけれど、
それゆえに、深く心に突き刺さる。

『人』と『人』が、魂のキャッチボールをしている。
性別を越えて、世代を越えて、国境を越えて、時代を越えて。

それは特別な一部の人たちのことではなく、
例えば、名も無き作り手の一杯の琥珀色に、魂を見る。

俺のソウルはどこにあるのか。
どこに映るのか。

世界がまだまだ楽しくなりそうだ。

ゲップがとまらない夜のブルース

2005-12-11 12:58:24 | Weblog

昨日はバンド結成一周年記念ライブ。
そのバンドではベースを弾いていて、
ボブディランやU2あたりをロックアレンジで遊んでる。

昨日は9曲+アンコール2曲で、11曲演ったのだけど。

どうも最近あまり面白くない。
いや、もちろん楽しいんだけど、腹の底から笑いがこみ上げてきて、ニヤけてしまってどうしようもないっていうテンションの面白さからは、ほどほど遠くのところで遊んでいるかんじで。
昨日も不完全燃焼な心地で家路についた。

あからさまな練習不足で、途中で何度か間違えながらの
ヒヤヒヤのステージに、ゲップがでる。
他のメンバーが、じゃない。自分自身のプレイにそう思う。

どうしちまったんだろう、おいら。
どんなことでも、やるからには本気で遊ぼう!
って俺の信条が、うまくいっていない証拠で。

知らず知らず流れるように生きている自分を
目の当たりにした心地で、ゲップがでた。

音楽の才能がないなんてことは百も承知で、
それでも楽器にしがみついていた頃が懐かしい。
日々の仕事が忙しいからなんてのは言い訳にすらならなくて、
明らかなテンションの違いを抱えたまま、
それでもステージにあがっちまうんだから、救えない。

このバンドとベースからきっぱり足を洗うか、
やるんならもう少しちゃんとやるか、ちょっと考えよう。

今のままじゃ、ギターも中途半端だしな。

またゲップがでた。

俺の生き場所は…ブルース

2005-11-03 12:22:59 | Weblog
会社の先輩2人と、
仕事仲間のデザイナーさんと、4人で飲みに行った。

デザイナーさんに連れて行ってもらったそこは、
黒豚と焼酎にこだわりのある店で。

店に入るなり、「佐藤の黒」がズラリとお出迎え。
他にも色とりどりの焼酎がひしめき合っていて、
値段もリーズナブルときてるから、一発で気に入った。

最初の2杯だけビールを飲んで、
あとはずっと焼酎をやった。

頭も体もふやふやに弛緩させて、
いい気分で酔っぱらう。

このメンバー、趣味がすごい楽しくて。

先輩の一人は、ボブディランを歌い続けて30年のオヤジロッカー。
もう一人は、休みの日には寝袋を担いで、自然へ繰り出すバイク乗り。
そしてデザイナーさんは、仕事が落ち着くたびに南の島に繰り出すサーファーで。
島にはたくさんの仲間がいるという。

「来月から1ヶ月ぐらい島に行ってこようと思うんですが…」
というデザイナーさんの話で盛り上がった。

そこはどんな生活かと尋ねれば、

朝の5時頃から起きて、朝の波に乗り、
それから仕事をして、夕方また波に乗る。
夜は仲間と酒を飲んで騒いで、10時には眠るらしい。

海に出るときも時計など持たないで、
潮や空模様で、時間を見るという。

いい波と、いい酒と、いい仲間がいて。
そして肩肘を張らずに自然と一緒に
生きることができたら、どんなに素敵だろう。

何処にいっても、言葉は逃げることはしないし、
あとギターがひとつあれば、俺の好きな空間は完成する。
なんだかもう、それこそが俺の求めている生活のように思えて、たまらなかった。

俺の生き場所はこっちじゃないのかもしれないなと、
スローな時間に身を委ねている自分を想像して芋焼酎を舐めながら、

また逆に、
夜が空けて、朝がきたら、都会のビル群へと出勤していく自分の姿も、
ひどく鮮明に、脳裏に映った。


 ★ ★ ★ ★ ★


と、ここまではよかったのだけれど。

次の日、会社に出てみると、
一緒に飲んでいた先輩がご立腹。

一体どうしたのかと尋ねてみたら、
おいら、とんでもない暴言を口にしてしまったらしい。

楽しく食べて、楽しく飲んで、
お店を出たその先で、記念の写真撮影会。
そのときに。

「浮世亭クン、もう少し右によって」

と大先輩。

それに対して、おいらの返答は、

「誰に口きいてんじゃ、ボケェ!コラァ!!」


・・・ため息。

さっぱり記憶がなくて、
だけどもめちゃめちゃ尊敬している先輩だけに、
酒にやられて本音がポロリというのでもないはずで。

冷汗たらたら、平謝りを繰り返しながら、

頭の中で、Tボーンウォーカーが
『ストーミーマンデー』をプレゼントしてくれた。

ん~、都会のビル群か南の島か、
なんていう選択肢は、もうないかもしれないな。。。

とりあえず、酔っ払おう。


マイロックンロールブルース4

2005-10-29 15:14:52 | Weblog
相変わらず仕事が忙しくて、
昨日も終電に揺られて、家に辿りついた。

もう2ヶ月ぐらいずっとこんな調子で。
疲れが、背中にどっしり積もったまんまで、くたくただ。

それなのに。

昨日、家の玄関の戸を開ける瞬間、ふと急に
「ああ、これから自分の自由な文章を書けるのか」
という思いが、こみ上げてきて、どうしようもなかった。
ニヤけてしまって、もうなんだかたまらない。

仕事で四六時中、言葉に向かっていながら、
まだそんなことを思ってしまう。

書きたくなる。

もちろん言葉に向かえば、
ただ楽しいというだけじゃない。

すっげー楽しくて、すっげー苦しくて。
心が、空高く舞い上がったかと思えば、
今度は川の底のほうに落ちていってしまったりして、忙しい。

何度も死線に触れて、ふらふらになって、
怖くて、逃げ出したくて、もうやめようと思って。

だけどまだ、手放せずに、抱えてる。

そして、昨日みたいな、ふとしたときに、
自分の気持ちに、出遭う。

仕事になるとかならないとか、
誰かに褒められたとか褒められないとか、
これが自分の全てだとか、そうじゃないとか、
もちろん、そんな思いもいっぱいあるけれど、

もっともっと根元のところで、
ただ単純に、

俺、言葉が好きなんだ。

心が震えて泣いちまいそうなぐらいに。


ちょっと病的でバカな自分に苦笑しながら、
でもまぁ、一生を費やしてもいいと思えるものに
出会えたんだから、もうちょっと歩いてやろう。


灰になるまでころころブルース~Like a rolling stone~

2005-10-13 07:39:07 | Weblog
先週の日曜日に、ライブイベントに出演した。

10バンドぐらいが集まって、
昼の3時から終電間際まで続く、ロングイベントで。

ジョニービーグッドから始まる、
ギターがギンギンのバンドもいれば、
フーチークーチーマンの替え歌を歌ってる、
ブルースバンドもあって。
ロック、ブルース、フォーク、ジャズ…
コピー・オリジナル、といった壁をぶち壊した、
なんでもありな、音楽の宴。

今回で2度目のイベントなのだけれど、
一部、テレビ(MBS)の取材が入っていたりしていたから、
今後、いい感じで軌道に乗っていくかもしれない。

音楽と酒が充満した香りってのは、心地いい。
夜に向かい、それらがだんだんと体じゅうに染み込んできて
俺の大好きな空間が、深みを増していく。

俺の参加したバンドは、
ボブディランとU2を、ロックアレンジで5曲演った。

選曲は、
『All along the watchtower』から始まって、
『I shall be released』
『Angel of Harlem』
『I still havent found what I'm looking for』と続き、
最後は、
『Like a rolling stone』で、灰になる。

ドラム、ベース、ピアノ、ギター、ボーカルの5人編成。
年齢も仕事も生活も、バラバラのメンバーだけれど、
音を出しているときは、互いの気持ちが近くなる。

とりわけ、
『Like a rolling stone』の一体感は、格別で。

なんだか、すげぇんだ、この曲は。
バンドそのものというより、
曲自体に溢れているパワーに突き動かされて、
5人それぞれの音色が、絡み合う。

弦をはじき、鍵盤を叩き、
ドラムスティックを打ち鳴らすたびに、
ひとつの光の火の玉が、大きく膨らんでいく。

Aメロ、Bメロと膨張を続けて、
飽和しきったエネルギーが、
サビに入った瞬間に、一気に解放される。

あの瞬間。

弦を掻き鳴らして汗だくで。
思わず、腹の底から笑いがこみ上げてきて。
メンバーとの距離がめちゃめちゃ近くて。
目の前にはお客さんの笑顔があって。

あの瞬間。
爆発的なエネルギーに鼓舞されて、
いつしか忘れかけていた、
突き動かされるような衝動の感触を思い出した。


どこぞの鞘に納まりそうになっている
自分を蹴り飛ばして、旅を続けよう。

Like a rolling stone.
灰になるまで、ころころと。

コピーライターブルース3

2005-10-08 12:22:09 | Weblog
ここのところ仕事がかなり忙しくて、
毎日のように終電で帰っている。

先日、明け方まで仕事をしていることがあって、
気がつけば、残業時間「12時間」。

この仕事どうなんだろう、
と愚痴の一つも零したくなるけれど、
まぁ好きでやってんだから、しょうがない。

俺が今通っている制作会社は、
とある大手電気メーカーの
パンフレットやWEBサイト作りが主な仕事。

「コピーライター」と銘打ってはいるものの、
コピーはもちろん、プランニング、
営業(AE)、ディレクションといった、
デザイン以外の制作過程の全てに携わる。

今の環境、
いろいろな仕事ができて楽しいのだけれど、
ときどき、“書く”という作業だけに
没頭したくなることがあって。

ちょうどそんなときに、
ビジネスブログの原稿執筆の仕事がきた。

この一週間ぐらいは、それに掛かりっきりで、
コピーライター色が強い仕事をしている。

これがまた、難しくて、楽しい。

一本2時間ぐらいのペースで書いているのだけれど、
一つ、なかなか上司のOKが出ない原稿があって。

見てもらう度に、注文が入って、書き直し。
結局、まるまる3回書き直して、やっとOKが出た。

その度に言われた言葉。

「コレでもじゅうぶん上手くに書けてるし、いいと思う。
このままクライアントに見せても、ほとんどノーチェックで通ると思うで。
要するに及第点はいってるってこと。
だけどな、もっとなんかないかな。もっとなんか突っ込んだもんさ。
企業の人じゃ、あかんくて、俺らコピーライターじゃないと書かれへん、
そんなものを書いてほしい」

この言葉に、
冷や水をぶっ掛けられた心地で、ハッとする。
自分が、いつの間にか、
“クライアントに通るコピー”を書くことに
慣れてしまっているのが、目についたからだ。

ふざけた自分をぶっ飛ばして、
もう一度、原点に戻る。
コピーライターとして、言葉に向かう。

“コピーはラブレター”
っていう永遠のフレーズを思い出す。

コピーライターってのは、代筆屋だ。

商品の作り手の気持ちになって、
商品の受け手へ、ラブレターを書く。

会社の姿勢を伝える。
商品作りの想いを伝える。
商品の性能を伝える。
それによって暮らしがどう変わるか伝える。
誇張せずに、誠実に。

誠実に。


鳴り止まないブルース

2005-10-06 12:12:57 | Weblog
上田正樹&サウス トゥ サウスのアルバム、
“シンパイスナアンシンスナ”がたまらない。

1991年に京都大学西部講堂で行われたライブアルバム。
一度解散したサウス トゥ サウスの面々が、
16年ぶりに集まった歴史的なイベントだ。

上田正樹の日本人ばなれしたボーカルと、曲の合間のMC。
有山じゅんじ、くんちょー、正木五郎、藤井裕、中西康晴の珠玉の演奏。
そして、客の歓声。

そのすべてが心地よくて、
今から14年前の西部講堂に
少しでも近づきたくて、目をとじる。


4曲目、
クンチョーが歌い、有山が弾く、
“ラブミーテンダー”。

しゃがれた声と、
とろけそうなギターの旋律が、
心の内側にじんわりと染み込んできて、
俺はひどく無防備に、彼らの魂を感じてしまう。

ああもう、生きててよかった、
この曲、この魂に、触れられてよかった。
そんな“音”。

他にも、“Come on おばはん”の、
上田正樹と有山じゅんじの掛け合いや、
中西さんのピアノソロなど、
心が奮えっぱなしの90分だ。


一番繰り返し聴いてしまうのは、

ラストの、
“お前を救けに行く”。

この曲を聴くと、
沖縄に行った相棒のことを思い出す。

音楽が好きで、
会えばいつも一緒に音をつむいだ仲間。

そいつは高校卒業と同時に東京へ出て、
音楽に夢中になった。

そっから7年間、良い事も悪い事もいろいろあって。
どうにもならないこともあって。
一度大阪に戻ってきて、今は沖縄で、生きてる。

もちろん、ギターは抱えたまま。


曲の終盤、
上田正樹の熱いMCがクライマックス。
そのセリフがまた、泣けるんだ。

“みんな最高やった、おおきに! 16年ぶりにサウスが、ここで、やってます。俺が一番うれしいのは、ここにいてるみんなが、誰もが、音楽をやめへんかったことや。ネバーギブアップや。絶対負けへん。日本に、ええ音楽がはびこむまで、絶対俺はやる。”

俺は南の空を見て、
「お前、元気かよ?」って呟く。

半端な自分が目に付いて苛つく夜を、
腐るほど数えても、あの日描いた景色は、
目の奥に焼きついたまま。

救けに行く、なんて大袈裟じゃなくて、
「元気かよ?」って。それだけ。
「やってるか?」って。そんなかんじ。

そんなかんじで、もう少し。

そうして、あと16年ぐらい歩いてみたら、
ちょっとはあの西部講堂に、近づけるだろうか。


ぽっちゃんブルース

2005-10-01 23:47:04 | Weblog
酔っ払って、
千鳥足での帰り道。駅のトイレ。

用をたそうとパンツをずり下げるその最中、
携帯電話を便器の中に落としてしまいました。

  ・
  ・

あっ、

ぽちゃーん。

あははははは。


腹の底からこみ上げてくる笑い。

  ・
  ・

今日早速機種変更に行ってきたのだけれど、
電話帳やアドレス帳は全部おじゃんでした(涙)。

_________________

※というわけなので、すみませんが、
このブログを見られている友人知人の皆様方、
俺宛(以前と同じ)へメールか電話をいただければ…。

カッコいいオヤジたちのブルース~Lightning Blues Guitar '05~

2005-08-20 04:33:46 | Weblog
「さっきから、すっごい気持ちのいいギターを
弾いてくれている彼、Char!!」

というチャボの紹介で、Charがステージに登場。
割れんばかりの大歓声に、
タバコをくわえたCharがギターを光らせる。

その音がもう、たまらなく魅惑的。

Charの指が弦に触れた瞬間、
会場の空気が一瞬膨張して、その直後、
会場中の空気がギターに向かって
吸い込まれていくように、引き締まる。

感極まったため息や叫び声が、
あちらこちらであがる。

張り詰めた空間の中を、
ギターの音色が、
まるで真空を駆け抜けるような絶対速度で、
迫ってくる。

まばたきも許さず、
心の芯を突き抜ける。

気がついたら俺も、大歓声を成している一要素で。


目の前のステージに、
ほんの数十メートル先のステージに、Charがいた。

チャボとギターで遊んでた。

   ・
   ・

あの夜は夢だったのかもしれない…。
そう思ってフライヤーを手にとるたび、熱くなる。

目を閉じると、
心の芯を揺さぶったギターの音色がよみがえってきて、
息苦しい。

8月11日に神戸チキンジョージで行われた
「Lightning Blues Guitar '05」。

俺みたいなブルースギター小僧にとってはもう、
狂喜の宴だ。熱すぎる。

チャボとChar、
そして次々にステージに登場したのは・・・

山岸潤史、
石田長生、
土屋公平(蘭丸)、
ichiro、
近藤房之助、
住友俊洋。
そして、Papa Grows Funk&小島良喜。


山岸潤史は今月初め、
京都で「有吉須美人」のライブを観たときに
初めて生で聴いて、一発で惚れた。
今回は2度目の生搾りだったけれど、
相変わらず心の芯まで迫ってくる演奏で。
From ニューオリンズはダテじゃない・・・。

そして、
ichiroが弾くスティービー・レイヴォーン。
これがまたヤバかった。曲は確か
「テキサスフラッド」だったと思うけれど、
憂いを帯びた攻撃的な音色にのけぞりっぱなしで、
ついついエアーギターがほしくなる。

何より印象深かったのは、
近藤房之介が熱唱し、そこに
石田長生のギターが溶け込んだ「ジョージア」。

石田長生の始まりの一音を聴いた瞬間に、
心の中で何かが溢れた。
柔らかくて繊細で、心に隙間なく絡み付いてくるような音色。
その暖かさに、思わず恍惚のため息が漏れる。
その後、腹の底から笑いがこみ上げてきて、
とまらない。

あの一音だけでもう、この夜の価値はある。

そんな音だった。


そして、それらの音色を
一層引き立てていたのが、
そこに集った人々で。空間で。

ブルース臭い魂でごったがえしたチキンジョージ。

ステージの上、
ガキみたいな笑顔で遊んでるおっさんたちの一音一音に、
必ず周囲の何処かから、歓声があがる。

そこにいられることが、
もう、めちゃめちゃ幸せで。

泣きそうなぐらい幸せで。


「ブルースは絆」
そんな夜だった。


24年目のブルース

2005-07-24 11:52:03 | Weblog
おぎゃー、
とこの世に生を受けてから、
今日で24年目。

友達から「おめでとう」と言われ、
とりあえず、24年目まで歩いてこれたことにほっとしながら、
この世界にぽとんと産みおとしてくれた親に、
「ありがとう」と返す。


ここから365日。

“ごめん”じゃなく、
“ありがとう”をいっぱい言う一年にしたい。


old lover blues 3

2005-07-15 19:09:43 | Weblog
夢の中で出会ったそのヒトは、
あまり幸せそうじゃなかった。

「どう? 結婚生活は順調?」
と尋ねると、顔をしかめて黙り込む。

「どうしたん? 何か悩みでも?」
なんて、半端な調子の俺に、
彼女の目から涙が溢れ出す。

「今、全然おもしろくない。
あの頃はすごくおもしろかったのに。
今の彼、一緒に過ごせば過ごすほど
合わない部分がいくつもみつかって…」

そう言って、じっと俺を見る。

「なんでやろう。
なんであなたを手放してしまったんやろう。
なんで“2人”になられへんかったんやろう。
ねぇなんで?
ねぇなんでなん?」

両手で俺のシャツをぎゅっとつかむ。

俺は切ない気持ちになって、彼女のための言葉を探す。

彼女の心に花が咲くような言葉を探して、
…だけども見つからなくて。

せめて花の種となるような言葉をと思って、
だけどそれすらも見つからないまま、
少しの沈黙が流れる。

彼女の口が、
“もう一度戻られへん?”
と動いた気がして、そこで夢の世界が破けた。

  ・
  ・

今年の2月。
久しぶりに食事をした折に、婚約の話を聞いた。

そのとき俺は、酸っぱいような甘いような、
不思議な色をしたスープを舐めながら、
「よかった。おめでとう」
と乾杯し、彼女は、
「ありがとう。後悔したくないから頑張る」と笑った。


笑顔で別れたその夜から連絡を取っていない。
この春には式を挙げると聞いたけれど、
今頃どうしているのだろうかと、ときどき考える。

予定どおり結婚していて、
涙より笑顔のほうが多い生活があって、
今朝見た俺の夢は間抜けな男の空想で、
もし俺から連絡を取ろうものなら、
受話器越しに名前を尋ねられるぐらいに
今を生きていてくれればと、願う。

強く、願う。

そうしたあとで、
一連の独り善がりに少し笑いながら、
とにもかくにも幸せであれと、目覚めのバーボンを呑んだ。


社長さんブルース

2005-07-12 21:29:29 | Weblog

つい先日。
ビジネスブログ業界の先駆け人と飲みにいった。
とある会社の社長さん。

歳は俺と1歳しか違わないはずなのに、
なんだかすごいヤツ。

東京と大阪を飛び回って仕事していて、
めちゃめちゃパワフルに活動している。
その日も日付が変わるまで打合せをしていたのに、
次の日は朝一番の新幹線で東京移動だと、平然と言っていた。

さすが社長さん。
半年後・一年後をしっかり見据えて、常に
青写真ではなく“商談”のレベルで語られる話の内容に、
ただ感心させられる。

俺と、社長さん。
なんというかもう、オーラが違いすぎた。

体に纏った“自信”という名の鎧が屈強で、
且つ丹精で、しなやか。キレがいい。

いい仕事をしている。
というかんじ。

う~ん、まいった。もうすぐ24の俺。
さすがに悪戯に焦燥感をもて遊びはしないけれど、
自身の現状に苛立ちを覚えさせてくれるこの出会いに感謝し、
その苛立ちが、正のエネルギーへと昇華する確信に、
胸を熱くさせた。

そして、芋焼酎でふやけ気分の脳みそをつれて、

“俺は俺なりに”

というフレーズを、自嘲でもなく、遠吠えでもなしに、
響かせて生きていければいいなぁと、
そんな贅沢な未来を、想った。

しょんべん臭いブルースを巻き散らかしながら。