かつてない猛暑。各地で気温が40℃を超えるというのを、何度聞いたことか。
この長期にわたる猛暑の中、小学生が死亡するという痛ましい事件さえあった。
一方、今もって、クーラーは甘え、贅沢とする向きもあるようだ。
筆者も、クーラーは贅沢品とされてきた世代である。ちなみに我が家は、家屋環境の理由もあって、クーラーを入れてからまだ数年しかたっていない。
まず、いまだにクーラーを甘えとする精神論に物申したい。
地球温暖化で、気温レベルが全体として挙がってきていることをご存じないのか?
私たちの子供の頃は、少なくとも気温が体温並みなどということも、40℃になることも、まずなかったはずだ。高くても30℃ちょっとだったはずだ。
その時代よりも、5~6℃も、最高気温が上がっているのだ。
昔の基準で議論できる問題ではない。
クーラーがお嫌いなご年配層が使いたくないというのは勝手だが、今の子供たちにそれを押し付ければ、健康を害してしまうのだ。
そして、あなた方もまた、熱中症の危機にさらされていることを、ご理解いただきたい。
特にこういう世代は、使い方がわからないという人もおり、その点での理解不足もあろう。
一方で、屋外の移動など、どうしてもクーラーにあたれない場所もある。クーラーのない場所から24時間逃れるのは不可能だ。
そんな場所から、急に強烈な冷気の中に入れば、それこそヒートショックを受けてしまう。言うまでもなく、寒暖差は体に悪いのだ。
だから、クーラーの設定温度を低くし過ぎるのはいけない、それは別の意味での(精神論ではなく、身体的・物理的な)甘えになる。体温調節機能が衰える。
大事なのは、クーラーをどのように使うか、ではなかろうか?
クーラーは、いわば強制的に体温を下げる。
自然の風は、黙って体温が下がるのを待つ。
そこが違う。
例えば設定温度は28℃に、という表示をよく目にする。
これは省エネルギーという意味だけではない。
人体に最適な温度という意味と思うべきだ。
クーラーの冷気に頼り過ぎず、いつ外に出てもいいように調整する。
外気との温度差が小さくなるように。
熱中症にも、ヒートショックにもならないように。
少なくとも、この殺人猛暑の時代になっても、なおクーラーは甘えという人には、(保守派なら)反原発・脱原発という現実離れの理想論を批判する資格はない。
ん? 結果として政治の話に触れてしまったか。
※本記事は政治の話題外なので、数日中に日付設定で過去に移動します。