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ブログタイトルを変更しましたが特に意味はありません。

¥530の幸せ

2009年05月28日 01時54分49秒 | 



LX3


二重橋前にて取材。
その前に何か軽く食べておこうと入ったのがここ『名代 後楽そば・有楽町店』である。

この店、立ち食いそばファンの間ではちょっとした有名店であったりする。なぜなら「焼きそばが喰える立ち食いそば屋」だから。今やカレーやラーメンを喰わせる立ち食いそば屋は珍しくはなくなったが、焼そばが名物かつ一番人気の立ち食いそば屋というのはここくらいのもんだろう。

それだけに来る客みんなが焼きそば、もしくは焼きそばをメインに据えたいなり寿司とのセットを頼んでいる。しかし俺は生来のへそ曲がり野郎。わざわざ四国くんだりまで行って一度もうどんを口にすることなく、最終日の空港でそばを喰ってガッツポーズをカマすほどのひん曲がったつむじの持ち主である。よってここでも焼そばを華麗にスルーし、えび天そば¥530をオーダーしてやった。店内のサラリーマン諸氏が一斉に「なにィ?」という視線を向けてくる。ふふんだ。

立ち食いそば屋でえび天そばを頼むのがそんなに奇特なのかコノヤローと思いながら待っていると「お待ち!」の声。この迅速さがたまらねえぜ。

受け取ってみてびっくり、なんとエビ天さまが2尾も載ってやがるじゃねえの。しかも一尾のサイズがなかなかデカい。20mくらい離れて見れば、尾張屋の天ぷらそばにだって引けを取らねえ。やべえ、これは嬉しすぎる。

喰ってみてもこれがなかなか。
しっかりクリスピーな食感だし、小さな海老に肉襦袢の如く衣をまとわりつかせた天ぷらもどきではなく、ちゃんと海老が自己主張している力強い天ぷら。これだけで食べてもかなりイケるに違いない。

そばの方はもっそりとしたBグルらしいチープな食感。本格的な手打ち蕎麦のようなコシはないが、出汁とよく馴染んでなかなかに旨い。そばの主張に乏しいぶん、こうした天ぷらと合っているとも言える。

ということでがっつりと海老天が喰えて大満足。まさに立ち食いそばの王道を地で行く愛すべきそばだと言えよう。そんな個性的なそばを供してくれるこの店、国際フォーラム裏の『新角』と併せ、有楽町では外せないBグルスポットとなりそうである。

腹もこなれ、おかげさまで取材への鋭気を蓄えることができた。いざ、帝都の象徴たる建物へ。

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