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旅たび写真缶

小さい旅から大きい旅まで、時にはいい歳して恥ずかしい旅まで、写真旅日記。

午前大阪、午後京都

2017-11-29 | 京都・奈良旅行記

2017年11月22日

大阪・奈良・京都を巡る旅、三日目最終日。

8:27 奈良駅始発のJR大和路快速で、大阪天王寺に向かう。

昨日の生駒山・信貴山縦走で、身体はギシギシ・ボロボロ。

一昨日、天王寺駅の南側、阿部野界隈を歩いたので、今日は駅の北側、四天王寺界隈を歩く。午前中、軽く大阪を歩いて、午後京都に立ち寄ってから家に帰る予定。

9:02 天王寺駅到着。

コインロッカーを探したり、無理やり缶コーヒーを飲んで小銭を作ったりして時間を喰ったものの、ナントか北口から歩き出しブラブラと「四天王寺」を目指す。

 

                   ≪四天王寺庚申堂≫

 9:30 10分ほど歩いて、四天王寺庚申堂に立ち寄ってお参り。この辺りも、もとは四天王寺の境内だった様だ。御本尊は青面金剛童子。

庚申堂の脇門から出ると、すぐに四天王寺らしきお寺さんが見えてくる。

9:52 庚申堂から数分ほど歩いて「和宗総本山 四天王寺」に到着。

 

手水舎は、今時珍しいガチャコンポンプでした。大阪でもガチャコンと言うのかどうか分からないが・・・。けっこうスムーズに水が出て来た。

今日22日は、聖徳太子の月命日。「太子忌(たいしき)」として四天王寺の縁日。何と拝観無料。

四天王寺は、聖徳太子の七大寺と言われる日本で一番古いお寺のひとつ。

                    ≪左から講堂、金堂、五重塔≫

五重塔に上がって見たかったが、昨日の生駒山縦走で太腿パンパン。下りで転びそうなのでヤメた。

回廊の内側(いわゆる四天王寺式伽藍配置)だけを、1時間ほど見て帰るつもりだったが、もう二度とこない可能性もあるので、回廊の外側も見て行くことにした。

                                    ≪石舞台と六時堂≫

 

                    ≪縁日の出店≫

回廊を取り囲むように、出店が沢山あって賑やかだ。衣料品や食料品、美術品や骨とう品、得体の知れない雑貨品やら中古品など、何でもあって面白い。

ショウガがピリピリ効いた甘酒を飲んで休憩。唯一の縁日気分を味わう。

石の大鳥居をくぐって四天王寺を出る。約1時間40分ほど長居をしてしまった。

いったん西に出て、天王寺公園にそって天王寺駅に向かう。

 

                    ≪堀越神社≫

11:42 数分歩いたところで、堀越神社に参拝。

一生に一度の願いを聞いてくださる神様だそうです。一生懸命お祈りして来ました。

11:52 天王寺駅に到着。

コースタイムを書くほどの道のりではありませんが、天王寺駅を出て戻るまで、所要時間は2時間半。このうち、四天王寺の見学に1時間40分(1時間あれば、十分に拝観可能)。

天王寺駅からは、地下鉄で新大阪駅に移動、新幹線で京都に立ち寄る。

13:10 京都駅に到着。

京都には、京都国立博物館で開催されている「国宝展」を見に立ち寄った。

京都駅は相変わらずの大混雑で、構内のコインロッカーは全く開いていない。なにしろ登山用の装備なので、リュックやカメラ、着替えなどは駅に置いていきたいところだが、外人さんたちが必死の形相で空きロッカーを探しているのでアキラメた。

 

                 ≪京都国立博物館 国宝展≫

14:00 路線バスで国立博物館に到着。なんとか、ここの仮設ロッカーに荷物を預け、入場待ちの列に並ぶ。待ち時間40分。 

 

仏像と絵画、そのほか曜変天目茶碗や火焔型土器、縄文のビーナスだけを見て退出。

16:00 京都駅に戻ろうと思って博物館・三十三間堂バス停に行ったら長蛇の列。やっとバスに乗っても大渋滞で、数分で着くハズが、50分もかかってしまった。

秋の京都に来てしまったのが間違いだった。

どうにか新幹線には間に合ったが、一時も早く、大混乱の京都から逃げ出したい。


生駒山から信貴山へ縦走

2017-11-27 | 京都・奈良旅行記

2017年11月21日 二日目

朝、ホテルの出発が予定より1時間も遅れてしまった。

今日は、生駒山から信貴山まで縦走するつもりだが、昨日、氷雨降る大阪阿倍野を長時間歩き回ったので、やや風邪気味。

今回の旅の最大の目的は、信貴山の朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)を見に行くことで、最初の計画では大阪側からスタートして「恩智越・信貴山朝護孫子寺コース」を歩くつもりだったが、宿が奈良駅前になったので、直前に「生駒山・信貴山縦走コース」に変更した。私にとっては長距離なので、ユンケルを飲んで気合を入れる。

近鉄奈良駅から、朝の通勤通学で込み合う快速急行で生駒駅に移動。

 

    ≪近鉄生駒ケーブル 鳥居前駅≫

8:30 生駒駅に隣接する「鳥居前駅」から近鉄生駒ケーブル(宝山寺線)に乗る。

8:35 宝山寺駅へ到着。予定ではここから生駒山頂目指して登山開始の予定だったが、出発が遅れたのと風邪気味なのを考慮して、宝山寺駅からケーブルを乗り継いで生駒山上駅まで楽することにした。

山上線の始発まで時間があるので、取り合えず「宝山寺」にお参り。

 

両側に料理旅館が並ぶ長い長い石段をヒタスラ登る。こんなところの旅館にも、中国人の団体が泊まっているようで、朝から賑やかな声が飛び交う。中国語のガイドブックに載っているとは思えないが・・・。

                       ≪生駒山 宝山寺≫

10分ほど急な石段を登り詰め、宝山寺の本堂前に到着。今日のトレッキングの安全を祈願する。時間がないので、すぐに宝山寺駅に戻る。

長い長い石段を下りながら、お参りの後、そのまま山頂まで歩いた方が効率的だったのではないか・・・と、やや後悔。

9:09 山上線始発の上りケーブルに乗って、生駒山上駅を目指す。生駒山上遊園地で働く人々なのか、通勤風の客でけっこう混んでいた。

 

       ≪生駒山上遊園地≫                ≪テレビ塔群≫

9:16 生駒山上駅到着。

ここで大問題が発生。生駒山縦走の地図が無い。二日前にコースを決めたのだが、その時参考にした近鉄「てくてくまっぷ」をプリントしてくるのを忘れた。

ほかの客たちはサッと散って行ったが、私はドッチに行ったらいいのか分からない。いくら探しても登山道や遊歩道といった道標が見当たらない。遊園地のスタッフに聞いても知らないという。

まあ、信貴山まではヒタスラ南下することになるので、一応、南を目指す。林立するテレビ塔を見上げながら、遊園地を抜け出る。

                                  国土地理院

9:30 地道に出たところで、やっと登山用の道標を発見。

しかし、ここでまた問題。最初に目指すのは暗(くらがり)峠という所だが、道標によれば「左 暗峠近道(足元注意)」「右 摂河泉コース 至 生駒縦走コース」とある。どちらに行けばいいのでしょう?

シバシ考えた末、計画通り生駒縦走コースを目指すことにして、右のコースをとる。

9:32 生駒山・信貴山縦走トレッキング開始。信貴山の朝護孫子寺が最終目的地だ。

9:37 舗装道路下のトンネルをくぐる。

トンネルの先は急な下り坂になっていて、10分ほど下ったところで、「これは何か変だ」と気がつく。たまたま下からオバチャン二人組のハイカーが上って来たので道をたずねたら、「このまま下ってはダメ。戻った方がイイ」らしい。下って来た急坂を今度は必死に登る。

結局、オバチャンのアドバイスもあって、このトンネルの左側の法面を強引に登る。

「間違ったらゴメンね!」と何度も念押しされながら道路に出て見ると、けっこう立派な舗装道路。これが、「信貴生駒スカイライン」だと気がつく。これで解決したわけではないが、取りあえず車道を左へ進む。この段階で、貴重な20分と体力をロス。

 

     ≪信貴生駒スカイライン≫              ≪パノラマ展望台≫

10:03 車道を少し歩いたところで、「パノラマ展望台」に出た。

凄く眺めの良い展望公園で、大阪市内などが見渡せる。 

「あべのハルカス」の奥の方に、ウッスラと「明石海峡大橋」も見える。右端に「大阪城」、右下には「花園ラグビー場」

スタート早々大汗をかいたので、ここの東屋でクールダウン。

10:15 展望台の一番奥に「暗峠」への道標を見つけたので、気を取り直して出発。

 

快調に遊歩道を歩く。時折スカイラインの脇に出る。

 

                  ≪暗闇(くらがり)峠≫

10:38 突然集落が現れたと思ったら、そこが暗峠だった。

              ≪日本の道百選 暗越奈良街道 暗(くらがり)峠≫

何組かのハイカーがこの道を歩いていたので、道をたずねたら、信貴山への縦走コースはこの道を横切って細い道を行くようだ。どこにも信貴山への道標がないので、危うく間違いそうだった。

同年配のハイカーたちがみんなストックを持っているので、私も念のため持って来た折畳みストックを用意。この先、登りがキツクなって来たので、ちょうど良かった。

 

        ≪神感寺?の塀≫                 ≪鳴川峠≫

11:05 八代龍王神感寺の脇を通過。このお寺さんは見たかったが、時間が押しているので断念。寺のHPによれば、アクセスには近鉄枚岡駅から徒歩2時間とある。

11:20 鳴川峠に到着。休憩せずに通過。 

 

所々に、キノコ型の雷シェルターがある。

 

二か所ほど、ロープ場があった。急坂だからと言うよりは、道がかなりウエットで滑りやすいからだろう。トラロープにつかまりながら急坂を登りきると、展望台があった。

 

                    ≪鐘の鳴る丘≫

11:55 「鐘の鳴る丘」に到着。

階段を昇って鐘を鳴らし、ユラユラ揺れる階段をさらに上へ進むと、人ひとり分の見晴台がある。360度の絶景。

                       ≪生駒山頂方向≫

                       ≪大阪平野≫

                        ≪大和盆地≫

景色を十分に堪能した後は、展望台のベンチでお弁当。後から来た人たちも、みんなここで昼食のようだ。

12:15 鐘の鳴る丘を出発。

 

                                ≪歩道橋≫

 

                    ≪十三峠の石仏≫

12:38 「十三峠」に到着。十三街道の峠で、かつて村人によって祀られた地蔵石仏がある。昔は大阪からの伊勢参宮のルートとしても賑わったようだ。業平(なりひら)道とも呼ばれ、歌人「在原業平」が女性の元へ足げく通った道とも言われている。

 

12:45 ついに「信貴山」の道標(右上の写真)が現れた。

 

12:55 信貴生駒スカイラインに出たら、通行止めの標識。舗装道路が激しく陥没している。ここまでの間、スカイラインの近くを歩いているのに、全く車の音を聞かなかったので「おかしいなぁ~」とは思っていたが、このために全面通行止めになっていたようだ。多分、台風21号の被害だと思うが、復旧工事は全くしていないようだ。

 

「猪出没注意」の看板が突然現れた。ここまで来て、そう言われても・・・。

しかし、この10分後に危険を思い知る。

            ≪イノシシの足跡≫

イノシシの足跡発見。それもかなり新しい。二匹以上か? 子連れだとかなりマズイのではないか。イノシシが突然人を襲うことは少ないだろうが、近づかない方がいいに決まっている。とわ言え、私の直前を歩いているハズなので、どうしたらいいかシバシ悩む。こういう時、一人歩きは辛い。

今更戻るつもりはないので、意を決して進むことにする。ストックを二本そろえて身構えてみるが、太刀打ちできないのは明らか。

一応、いつもリュックに入れてある「熊除けベル」を鳴らしながら、前後左右に目を配る。この熊除けベルは、効果があるのか、はたまた逆効果なのか?・・・(効果はないようです。逆効果の場合があるようです)

高安山山頂付近まで来ると、イノシシの足跡も消え、緊張が解ける。安全になったという保証はないのだが・・・。

13:47 ついに、今日の最終目的地「信貴山朝護孫子寺」の道標が現れた。

先が見えて来たので、心も軽やかに山道を急いだら、足元に落ちていた道標を見逃してしまった。

写真の上の方から下りて来たので、折れ曲がった板が見えなかった。このためT字路を右に登るところを、左に下りてしまった。またもや大失敗。

軽快に下った後に間違いに気づいたので、引き返すのに身も心もズタズタ。

貴重な30分をロスした上に、全身汗だく。

気を取り直して、「信貴山城跡」を目指す。

 

                    ≪信貴山城跡≫

14:47 「信貴山城跡」に到着。

城跡脇の赤い鳥居をくぐっていくと・・・。

 

                    ≪空鉢御法堂≫

14:53 信貴山山頂「空鉢御法堂」に到着。大和盆地や金剛山などの見晴らしが最高。

15:00 お参りを済ませてゴールを目指す。この堂の前で、落葉の清掃をしていたオネエサンに「朝護孫子寺」への行き方を聞いたら、すでにここは朝護孫子寺の中なのだと教えられた。勉強不足でした。

 

赤い鳥居が連なる石段をヒタスラ下る。生駒山系を縦走して来た足腰で、この急な石段下りはかなりシンドイ。転ばないように注意しながら、慎重に下る。

右手に、境内が見えて来た。紅葉が美しい。

 

15:13 長い長い石段を下り切って、多宝塔に到着。

 

                ≪信貴山 朝護孫子寺 本堂≫

15:25 やっと本堂を探し当てた。何しろ、お寺の裏山から入って来てしまったので、境内案内のパンフレットなど貰っていないので、本堂を見つけるのに四苦八苦。

ご本尊の毘沙門天をお参りしようと思い、靴を脱ごうとしたら、膝から下が泥だらけ。

本堂前からは奈良の盆地が見渡せる。絶景。斑鳩方面だそうだ。

境内の紅葉も絶好調。

この後、塔頭の成福院、玉蔵院、千手院を回って下山。

                      ≪大寅と本堂≫

16:07 普通の参拝なら一番最初に見るハズの「大寅」を最後に見る。デカい。

大寅の向こうで、夕日に染まる本堂が美しい。

 

16:25 仁王門を出たところで、本日の信貴生駒縦走のトレッキング終了。

16:47 仁王門前の信貴大橋バス停から、奈良交通の路線バスでJR王子に向かう。

17:09 JR王寺駅着。JR大和路快速で奈良に帰る。

今日のコースタイム(生駒山上駅~信貴大橋バス停) 単位:分

生駒山上駅-(10)→生駒縦走コース道標-(15)→パノラマ展望台-(23)→暗峠-(40)→鳴川峠-(35)→鐘の鳴る丘-(23)→十三峠-(60)→高安山分岐-(32)→信貴山城跡・空鉢御法堂-(25)→朝護孫子寺本堂-(10)→信貴大橋バス停

      歩いた時間:4時間33分

       所要時間:7時間5分

          ※コース間違いのロスタイム50分を含む。

          ※朝護孫子寺の見学所要時間(本堂~仁王門)60分を含む。

          ※鐘の鳴る丘での昼食休憩20分を含む。

          ※その他、写真撮影の時間などを含む。

          ※高安山の山頂には行っていません。

         天候:晴れたり曇ったり。前日の雨で、コースはウエット。

 

 


大阪阿倍野の歴史散歩

2017-11-25 | 京都・奈良旅行記

2017年11月20日

 このところ続けている「奈良・京都の古道歩き」。

今回は大阪も加え、大阪・奈良・京都の近畿三府県をたった二泊三日で旅する。

秋の観光シーズンなのに、宿を手配したのが出発の五日前。

ナントか奈良駅前のビジネスホテルに二泊予約がとれたが、三府県を回るには効率が悪い。結局、当日新幹線に乗ってから、何処に行くか考えるというドタバタ旅行となった。

京都までの新幹線往復チケットを買ったものの、まず、初日の今日は、大阪まで足を延ばし阿倍野区周辺を地味に歩く。

 

    ≪JR天王寺駅とあべのハルカス≫             ≪天王寺公園≫

12:35 天王寺駅に到着。駅を出たら外は雨。しかも、異常に寒い。「大阪歩きは止めて、奈良に向かおうか・・・」とも考えたが、セッカクここまで来たのだからと、傘を差してのウォーキングを強行することにした。

チョット思い入れのある阿部野神社までは、ナントか行きたい。

12:45 JR天王寺駅を出発。まずは、徒歩で阪堺電軌鉄道阪堺線の「新今宮駅」を目指す。歩き易いように、天王寺公園のヘリを西に向かって行こうと思っていたら、いつの間にか深みにはまってしまい、ドンドン公園の中に入り込む。

 

市立美術館前に出たところで、通天閣を右に見ながら動物園前、新世界のゲート前を通過。

13:17 阪堺線新今宮駅に到着。JR天王寺駅から10分ほどで来る予定だったが、30分もかかってしまった。

 

   ≪阪堺電気鉄道 阪堺線 新今宮駅≫

13:34 新今宮駅からは昔懐かしいチンチン電車に乗る。我孫子道行き。

 

       ≪天神ノ森駅≫               ≪天神ノ森天満宮≫

13:40 「天神ノ森駅」に到着。駅に隣接する「天満宮」に立ち寄り、旅の無事をお祈りする。

13:47 天満宮から徒歩2分ほどで、「天下茶屋跡」(西成区)到着。

太閤秀吉が茶会を催した場所跡らしいが、想像した通りの場所だった。写真を一枚撮っただけで、すぐ来た道を引き返えす。

 

                    ≪阿部野神社≫

13:54 阿部野神社に参拝。

「阿部野神社」は、南朝、後醍醐天皇の忠臣、北畠顕家とその父北畠親房が祀られている。

北畠顕家は、足利尊氏の大軍を阿部野に迎え撃って、この地で戦死したと言われる。

顕家には、かなり前から興味があったので、この阿部野神社は今回のコースの中では一番来たかった場所だ。

                      ≪北畠顕家の銅像≫

境内には、「北畠顕家」の銅像が雨に濡れてヒッソリとたたずんでいた。

顕家は、最年少記録の14歳で参議に昇進した公家で、大変な美少年だったと言う話もあり、大河ドラマ「太平記」では当時日本一の美少女「後藤久美子」が演じていたのを覚えている。

後醍醐天皇の命により、16歳の時に陸奥守として、私の住む宮城県にあった多賀国府(多賀城市)に赴任。

二年後、鎌倉の足利尊氏が京に攻め上ると、顕家は奥州などの大軍を率いて京に向かい、新田義貞や楠木正成らと共に足利軍を九州に追いやった。

この時の北畠軍の侍大将のひとりが、奥州の有力大名の伊達家だった。

足利尊氏が二度目に京に攻め上がった時には、顕家は、当時伊達家の本拠地だった陸奥の国伊達の郡にある天然の要塞、霊山に国府を移し、再び奥州や関東の大軍を引き連れて後醍醐天皇のもとへ馳せ参じ、最後はこの阿部野の地で戦死している。

北畠顕家が戦死した大阪阿倍野区には、顕家を祀った阿部野神社や、墓がある北畠公園、北畠の町名などが残るが、多賀国府があった現在の宮城県では、ほとんどの人がその名前すらしらない。

14:16 阿部野神社をあとにして、顕家の墓がある北畠公園に向かう。地図を見ても道路が複雑で分かりにくいので、磁石だけを頼りに東に向かう。

 

14:27 路面電車の走る通りに出る。阪堺電軌上町線。大阪市内を路面電車が走っているなんて知らなかったので、ちょっとビックリ。

私は「撮り鉄」ではないが、しばらくの間、珍しい路面電車を撮影。ドシャブリの中、片手に傘、片手にカメラなので、ナカナカうまくいかない。

 

                 ≪北畠公園 北畠顕家の墓≫

14:55 さらに東に進み、「あべの筋」に出たところで、北畠顕家の墓を見つけた。

鉄の門扉があって近づけないので、サッと眺めて、ここからは北上。

 

                   ≪阿倍王子神社≫

15:04 「阿倍王子神社」に参拝。

京・大阪から熊野へ向かう参詣道、熊野街道沿いに祀られた熊野九十九王子のひとつ。

 

                    ≪安倍晴明神社≫

阿倍王子神社から50mほどで、「安倍晴明神社」に到着。阿倍王子神社の末社。陰陽師・安倍晴明の生誕地とされる。

                  ≪陰陽師・安倍晴明と葛の葉霊狐≫

       ≪清明の産湯井戸≫

「あべ」と名の付く神社を三ヵ所回ったが、

阿部野神社(あべのじんじゃ)

阿倍王子神社(あべおうじじんじゃ)

安倍晴明神社(あべのせいめいじんじゃ)

と、漢字がみな違うので紛らわしい。

15:26 安倍晴明神社のお参りを済ませ、神社の前をさらに北上。「松虫通」に出る。

ここまで歩いてくる間、傘を差して自転車に乗った人がやたらと多いと思っていたが、よく見ると、みんな傘はハンドルに器具で固定されているようだ。一応、両手でハンドルを持っている。初めて見た風景なので、ちょっとビックリ。

年配のオバチャンが多いようだが、中には、オッチャンやオネエチャンもいる。

大阪の条例ではこういう器具が認められているのだろうか・・・?

とても雨を防いでいるようには見えないし、突然、風が吹いたらハンドルをとられて転倒する危険もある。歩行者の顔などに当たったら、かなりヤバイでしょう・・・。

閉じた傘がハンドルに突き立っていると、何かオカシイ。

 

                     ≪松虫塚≫

15:32 傘を差した自転車を見ながら歩いていたら、歩道を塞ぐように「松虫塚」というのがあった。この辺りの地名の由来になった塚のようだ。よく分からないが、一応カメラに収める。

 

                    ≪聖天山正圓寺≫

15:41 「聖天山正圓寺」(聖天さん)に到着。

摂津八十八か所霊場のひとつ。本尊の歓喜天は、我が国最大の聖天さんといわれる。

歓喜天は異形の仏像で、やはり秘仏の場合が多い。「秘仏の歓喜天」といわれると、ちょっとソソラレルが、ここでも見ることはできない。

不純な考えを振り払い、本殿前でお参りしようとしたら小銭が7円しか残っていなかった。ここまで神社をたくさん回ってきたので、お賽銭を使い果たしてしまった。

 

15:50 聖天さんの北側にある聖天山公園の東屋で一休み。今日初めての休憩。

自販機で缶コーヒーを買って、お釣りの小銭を確保。再びお賽銭を用意できたものの、そろそろ暗くなる時間。それに今日の宿は奈良なので、天王寺駅に戻ることにする。

16:06 往路の松虫通を戻り、あべの筋へ出る。 

 

所々に現れる「熊野街道」の道標や阪堺電車を眺めながら、ノンビリ天王寺駅に向かう。

                   ≪阪堺電車とあべのハルカス≫ 

16:45 JR天王寺駅に到着。今回の「古道歩き」を終了。

17:00 JR大和路快速で奈良に向かう。

17:34 JR奈良駅到着。

 今日のコースタイム

JR天王寺駅ー(11)→大阪市立美術館ー(5)→新世界ゲートー(9)→阪堺線新今宮駅=(6)⇒天神ノ森駅ー(1)→天神ノ森天満宮ー(2)→天下茶屋跡ー(7)→阿部野神社ー(30)→北畠公園ー(7)→安倍王子神社ー(2)→安倍晴明神社ー(6)→松虫塚ー(8)→聖天さんー(30)→JR天王寺駅

             歩いた時間:1時間58分

              乗車時間:6分(電車待ち時間23分)

              所要時間:3時間50分

       ※雨降りなので、かなり遅いペースで歩いています。

       ※観光コースではないので、道標や道案内はほとんどありません。

        コースどりは、かなりいい加減です。