goo blog サービス終了のお知らせ 

まほまほろば

まほろばのように日々の思いを書き綴った日記

深海展

2009-12-27 14:24:56 | デューン
先日上野の科学博物館で「深海探査と微化石の世界」という企画展を見に行ってきました。
昔から変なものが好きということがありまして、深海の生物に興味があったためです。


せっかくなので学んだこと(歴史)を簡単に紹介していきます。

深海の調査の始まりは1840年代からでした。
博物学者、化学者、画家などから成る調査団は英国海軍の測量船ビーコンに乗船し、海底をかき回して生物を採取する道具”ドレッジ”を使いエーゲ海の海底生物調査を行いました。
この調査は約365mを超える深海にも多様な生物がいるという大発見につながりました。
その後、深海に対する関心が高まり、世界一周深海探査航海委員会が発足し1872年には海軍の協力により軍艦を改造した海洋探査船HMSチャレンジャーによる大探検航海が実現しました。
この航海は3年半におよび、水温・塩分の観測に加え、採水・測深・底質・生物採取が行われました。そしてこの航海によって世界の海の大地形が明らかになり、4千種におよぶ新種の動植物が発見されました。また、生物の殻を起源とする大洋堆積物の成因と大まかな分布が明らかになりました。
この探検航海は近代海洋学、近代海洋地質学の基礎を築いただけでなく、世界の研究者に試料を分配して研究を進めるその研究方法は後の国際共同研究の模範となりました。


以下に示すのが深海生物の例です。

放散虫(1):骨格が二酸化ケイ素、つまりガラスと似た成分。


放散虫(2)


放散虫(3)


ハプト藻:ドーバーの白い壁はこの化石が堆積したもの




はっきり言って私は昔は地学に興味がありませんでしたが、今は不思議と面白いと感じてしまいます。興味がなかったのはおそらく小・中・高と理科の教科書だけで学んできてしまったせいであるのではないかと思います。他の教科もそうだと思いますが、教科書で学ぶととたんにつまらなくなります。例えば、地層の勉強をする場合実際に地層を見に行って学ぶのと教科書だけで先生から学ぶのとは理解・興味に天と地ほどの差があります。地学に興味がなかったのも小さい頃実際に自分の目で見るという体験をあまりしなかったせいでしょうね。これは他の教科にも言えることで、あまりいい先生に恵まれてこなかったんでしょうね(別にすべてが教師の責任だとは言いませんが)。
でもいいのです。昔興味がなかったのに今は興味があるのですから。興味は動機にもなり、体の底から(脳を中心として神経活動、また代謝が活発になり)エネルギーを生み出す原動力になります。
ある意味ガキっぽいところがありますが、深海の科学調査団もそういう意味では子供心を持っていたのでしょうね。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。