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東方不敗のつぶやき

ジャッキージャンキー

バトル・クリーク・ブロー

2005年11月29日 | 香港電影 1980
製作年度:1980
公司:嘉禾
原題:殺手壕/BATTLE CREEK BRAWL(THE BIG BRAWL)
監督:ロバート・クローズ
出演:ジャッキー・チェン、ホセ・ファラー、マコ、H・B・ハガディ、クリスチーヌ・ド・ベル、龍君兒

一言:1979年暮れ、ゴールデン・ハーベスト(GH)で『ヤング・マスター』を撮り終えたジャッキーは、本来ロー・ウェイの元に戻り『醒拳』を製作するはずだった。しかしこの時期に『醒拳』を撮られては、翌80年の旧正月、言うまでもなく香港映画一番の書入れ時にジャッキー作品の公開が被ってしまう。その事を恐れたGH側は、ジャッキーを拉致り、強引にその身柄をアメリカへと連れ去った。そして"ブルース・リーのように世界のスターにしてやる"と甘くジャッキーに囁いた。(推測・・・)
とにかく、ジャッキーのハリウッド進出作とすべく本作『バトル・クリーク・ブロー』は製作された。スタッフには『燃えよドラゴン』の製作チームが召集され、それなりにジャッキーの個性を生かそうとした作品を作り上げた。当時成功続きで"天狗"になりかけていたジャッキーにとっては、慣れない異国と拙い英語、そして何より思うに任せない撮影現場には不満タラタラだったようだが、改めて見ると本作はそれ程悪い出来ではない。確かに香港時代そのままを期待した向きには不評だったかもしれないが、後にハリウッドで製作されることになる作品と較べると、むしろ本作の方が良かったのではないかという気がする。そうは言いつつ私自身も、子供の頃テレビで見た際の印象はほとんど残っていないのだが。
もしこの時のハリウッド進出が成功していたら・・・ ブルース・リーが成し得たように、映画の歴史を変えることも出来たかもしれない。しかし結果としてはそうはならず、ハリウッドがジャッキーを受け入れるにはまだ15年以上の歳月を待たねばならなかった。そしてアメリカ人がようやくジャッキーに気付いた時には既に、瑞々しく躍動する肉体と、そして溢れ出さんばかりの才能と情熱は過去の遺物となり果てていた。まぁそれがジャッキーにとって、そして我々アジアのファンにとって悪かったのか良かったのか、今となっては知る術はない。

少林寺拳道

2005年11月28日 | 香港電影 1980
製作年度:1980
公司:邵氏
原題:少林搭棚大師(少林三十六房續集)/RETURN TO THE 36th CHAMBER
監督:ラウ・カーリョン
出演:リュウ・チュアフィ、ベティ・ウェイ、王龍威、小候、楊菁菁

一言:傑作『少林寺三十六房』の続編。"少林寺ブーム"もとうの昔に過ぎ去った頃、なぜか唐突にTV放映された。その時見たきりだが、あまり面白いとは感じなかったなぁ。何しろ前作が大傑作だっただけに少なからず期待したものの、あれと較べてはそれは酷な話か・・・ "少林寺ブーム"の頃刊行された功夫映画のあるムック本にこの映画のことがやや詳しく紹介されており、実はこの続編、個人的にはズッと気になってはいた。しかし結果的には期待に沿う出来ではなく、近年ようやく発売されたソフトも見てはいない。故に作品の詳細はもはや憶えてはいないが、唯一ベティ・ウェイの存在だけが予想外に良かった。

ヤング・マスター 師弟出馬

2005年11月25日 | 香港電影 1980
製作年度:1980
公司:嘉禾
原題:師弟出馬/THE YOUNG MASTER
監督:ジャッキー・チェン
出演:ジャッキー・チェン、ウェイ・ペイ、ウォン・インシック、石堅、ユン・ピョウ、リリー・リー、田豊、李海生、馮安克、馮峯、樊梅生、タイポー、蒋金、ベニー・ライ

一言:ジャッキー功夫の集大成的一作。"巨匠"の元を飛び出し、ゴールデン・ハーベスト(GH)へと移籍した第一作で、香港では空前の大ヒット。一年後、満を持して公開された日本でも歓迎された。潤沢な予算で好きなように撮れることになったジャッキーが、自らも区切りの一作とすべく当時持てる全てを注ぎ込もうとしたように思える。
しかし、コレもやっぱ日本版だよなぁ~ 日本版音楽に石丸吹替えの合わさったTV放映バージョンこそが最高だ。抜群に映画自体の完成度が上がる。TV放映版に慣れ親しみ騙されていた部分もあるが、今思うと実はテンポがイマイチでお話もあまりイケてはいない。正直言うと、個人的にもそれ程好きな作品ではない。そうは言っても、良いシーンも目白押しだ。椅子を操るユン・ピョウとの対決、シー・キェンとの丁々発止のやり取り、そして何と言っても"キムの大将"ウォン・インシックの凄まじいまでの強さはこれ以上ないほどのインパクト。やはり、思い出深い映画であることは間違いない。