東方不敗のつぶやき

ジャッキージャンキー

霊幻追鬼

2005年12月12日 | 香港電影 1982
製作年度:1982
公司:嘉禾
原題:追鬼七雄/THE TRAIL
監督:ロニー・ユー
出演:リッキー・ホイ、ケント・チェン、タニー・ティエン、アンソニー・チェン、鐘發、マース、苗天、馮峯、曹達華

一言:マイケル・ホイが製作したオカルト作。当時サモ・ハンの一連のホラー作品が香港で結構人気を博していた頃で、その辺に乗っかろうとしたのかな?日本でも『霊幻道士』がブームになった時、ポニーキャニオンが同ジャンルの映画を片っ端からリリースしていたが、それに紛れてビデオ化された。もう随分前に見たので、はっきり言って中身は何も憶えてません。まぁ別に面白くも感じなかったんだろうねぇ~ 監督が後に『白髪魔女伝』なんかを撮り、ハリウッドにまで進出することになるロニー・ユーだったってのはチョット驚き。

少林寺

2005年12月10日 | 香港電影 1982
製作年度:1982
公司:長城
原題:少林寺/THE SHAOLIN TEMPLE
監督:張金炎
出演:リー・リンチェイ、胡堅強、孫建魁、干承恵、于海、計春華、丁嵐

一言:"中国の至宝"と言われたジェット・リーことリー・リンチェイが初めて主演した映画で、中国本土でロケーションを行った大陸と香港の合作映画。日本ではブルース・リーやジャッキーの諸作品を凌駕する大ヒットとなり、近年『少林サッカー』や『英雄』に抜かれるまで、アジア映画最大のヒット記録を保持していた。同時期に公開されていたジャッキー功夫との相乗効果で"少林寺"は一大ブームとなり、当時私の周りでも"少林寺拳法"を習う者が続出したものだ。そんな大ヒットした本作だが、個人的にはブルース・リーやジャッキーのような思い入れはない。嫌いというわけではないんだけどね。でも映画自体、今見ても大して面白いとは思えないなぁ。まぁリンチェイの若々しさや天真爛漫なキャラクター、師匠や仲間達との関係なんかは悪くないし、何と言っても大陸の壮大な景観を背景に展開される少林拳士達各人のアクションはキレがあり型も決まっていて、さすがにイイんだけど。でもやはり映画としてはイマイチ平坦で、リンチェイにもブルース・リーやジャッキーのようなインパクトは感じられなかった。

ドラゴン特攻隊

2005年12月09日 | 香港電影 1982
製作年度:1982(台湾)
公司:?
原題:迷你特攻隊/FANTAGY MISSION FORCE
監督:朱延平
出演:ジャッキー・チェン、ブリジット・リン、ジミー・ウォング、アダム・チェン、孫越、張玲、ポール・チャン、金帝

一言:コレまたジャッキーのとんでも映画。まぁ正しくはジャッキーがゲスト出演した(させられた?)台湾映画。その独特の作品世界に、初めてテレビで見た際には子供心に激しく違和感を憶えたものだ。いろいろとヘンな映画を見てきた今となっては別に驚きもしないけど、当時はまだ"キョンシー"も知らなかったしね。でもそのヘンな部分が好事家にはウケて、一部でカルト映画として人気があったりする。まぁ実際には大した映画とは思えんのだけど・・・ 個人的にはそんなことより、ジャッキーとブリジット様の貴重な共演作ということの方が重要。それだけで、価値はある。それにココでのジャッキーとブリジット様のキャラクターが、実はコレが意外と悪くないんだよ。

醒拳

2005年12月07日 | 香港電影 1982
製作年度:1982
公司:羅維
原題:龍騰虎躍/THE FEARLESS HYENA Ⅱ
監督:陳全
出演:ジャッキー・チェン、惠天賜、任世官、権永文、ジェームズ・ティエン、ディーン・セキ、韓國財、林銀珠

一言:ジャッキーに逃げられた為、製作が中断していたロー・ウェイ プロによる幻のジャッキー功夫。製作ストップから3年、"偽ジャッキー"や過去の映画からのシーンを流用し、ホンの一部のオリジナルフィルムから、いつの間にかロー・ウェイがでっち上げ、一応完成させた。まぁジャッキーにとっての『死亡遊戯』や『死亡の塔』って感じかな。香港でどんな風に公開されたかは不明だが、日本ではジャッキー人気も落ち着いた1986年春に劇場公開された。私もコレは劇場に見に行き、同時上映だった『北斗の拳』と、朝から2回づつ見た。その時は別につまらないとも思わなかったけど、子供心にも他の映画で見たことあるようなシーンばっかだなぁ、とは思ったものだ。まぁ今となってはその内容を良く憶えてはいないが、ジャッキー不在を無理やり穴埋めさせられた感の惠天賜や韓國財なんかは割りとイイキャラクターだったような気がする。任世官と権永文の悪役コンビも結構インパクトがあり、悪くなかったかも。でもまぁバッタモンであることには変わりなく、まんま『笑拳』になってしまうラストはないよなぁ~

クローン人間ブルース・リー

2005年12月06日 | 香港電影 1982
製作年度:1982
公司:?
原題:神威三猛龍/THE CLONES OF BRUCE LEE
監督:ジョセフ・クォ
出演:ドラゴン・リー、ブルース・リ、ブルース・ライ、ヤン・ツェ、ジョン・ベン

一言:以前書いた『秘録ブルース・リー物語』ってのも酷かったけど、コレまた酷いね。そもそものアイディア自体はB級映画として悪くはないと思うんだけど、どうせならもっと真っ当に作ってもらいたかったものだよ。敵として登場する、"無敵"という設定の"青銅人間"が、ただの中年太りのオッサン連中に緑色を塗ったくっただけとか、その"無敵"のはずの"青銅人間"が自ら毒草をムシャムシャ食べて、端からバッタバッタと死んでっちゃう、なんてバカ描写はツッコミ甲斐もあってむしろ悪くもないんだけど、とにかく映画としてお粗末で、そして何よりつまらんのよ。それに"クローン"達が揃って出来損ないで、どいつも強そうには見えないし、ちっともカッコ良くない。そこが最大の問題。
それにしても、ヤン・ツェもジョン・ベンもホント仕事選ばんねぇ~

ドラゴン・ロード

2005年12月05日 | 香港電影 1982
製作年度:1982
公司:嘉禾
原題:龍少爺/DRAGON LORD
監督:ジャッキー・チェン
出演:ジャッキー・チェン、マース、シドニー、ウォン・インシック、チャーリー・チャン、田豊、ポール・チャン、馮安克、馮峯、タイポー、権永文、王坤、ベニー・ライ

一言:ゴールデン・ハーベスト(GH)との契約の際のトラブルからアメリカに逃亡していたジャッキーが、久し振りにアジアに戻って製作した一作。窮屈なアメリカで鬱屈していたストレスを吐き出すかのように、ジャッキーは好き放題。長期に渡る製作期間と膨大なフィルムを費やし、製作当初の予定を大幅に変更しつつようやく完成にこぎつけた。こうしてジャッキーが満を持して放った一作だったが、地元香港では思いのほか振るわず。ジャッキーの自信は大きく揺らいだ。そんなジャッキーにとってはあまり良い思い出とは言えないらしい本作だが、個人的には大好きで、自分の中でのジャッキー映画ベスト3に常に入る程。
まぁ実際映画自体はかなりハチャメチャな出来で、ストーリーはあってないようなもの。そして新機軸を狙ったアクションがココではまだ完成に至らず、ジャッキーのやりたい事が何か中途半端な形になってしまっていたような印象を受ける。お陰で『ヤング・マスター』に続き対戦するウォン・インシックとのバトルも、前回のインパクトには及ばない。そして全体に渡り、テンポはユルユルでかなりタルい。しかしながら不思議なことに、こと本作に関する限りは、そのタルさが不思議と心地良いのですよ!そしてジャッキー&マースを筆頭に彼らを取り巻くキャラクターも揃って"バカ"で魅力的。実際かなりの"バカ映画"で大の大人が考えたとは思えない幼稚なギャグも満載だ。(笑) これは全て褒め言葉ですから、念のため・・・ とにかく作品を通して雰囲気が良く、個人的には大好き。我々の世代の健康的な男子なら、バトミントンの羽なんかを使って一度は"ドラゴンキッカー"を真似したはずだ!

悪漢探偵

2005年12月04日 | 香港電影 1982
製作年度:1982
公司:新藝城
原題:最佳拍擋/ACES GO PLACES(MAD MISSION)
監督:エリック・ツァン
出演:サミュエル・ホイ、カール・マック、シルビア・チェン、ディーン・セキ、チェン・シン、曹達華、韓國財、施介強、ツイ・ハーク、ジョージ・ラム

一言:香港映画史に残る大ヒット作!80年代に入り設立された新興プロダクション新藝城(シネマ・シティ=CC)に初の年間興行収入ナンバーワンの座をもたらし、同社を一気に老舗の邵氏(SB)、嘉禾(GH)に対抗し得る存在へと押し上げた。さらには、当時の香港映画としては洗練された作風とテンポの良いコンテンポラリーなアクションは、それまで時代劇功夫とベタベタなコメディが主流であった香港映画界の流れをも変えさせた、エポックメイキングともなった。そして当然の如くシリーズ化され、各続編も軒並み大ヒット。一本ヒットすれば必ず続編が製作される香港映画界には、『警察故事』系列、『英雄本色』系列、『無間道』系列など傑作シリーズは数あれど、個人的には本シリーズが最も好きだ。
本編も開巻からして快調だ。オープニングタイトルまでのファーストアクションのテンポの良さと言ったらない。そして何よりキャラクターが魅力的。腕は立つがお調子者でどこか抜けてて憎めない大泥棒キングコング"サム"。アメリカ帰りのエリート警部、にはとても見えない、やはり抜けまくりの"コチャック"。男勝りで気は強いけど、実は堪らなく可愛いとこのある、今で言うところの"ツンデレ"を20年先取りした、女刑事"シルビア"。この三人のキャラクターがとにかく最高で、さすがは"最佳拍擋(最高のパートナー)"を冠するだけのことはある。そしてココでもサムの音楽は素晴らしく、"007"調の耳馴染みするBGMが作品と最高にマッチしている。全編にちりばめられたトリッキーなアクションは、それまでの香港映画を見馴れた目には新しく、現地での大ヒットも納得だ。
日本でテレビ放映された際には、シルビア刑事の声を研ナオコが吹替え、正直上手いとは言えないのだが、それが意外に悪くなくて私は好き。そしてサムとコチャックの声も合っていて、このシリーズはテレビ放映版も大好き。まぁケチを付けようと思えばいくらでも付けられるとは思うが、とにかくコレ大好きなのでそんな気にはならない。
本作が公開された1982年、当時の興収新記録を樹立。後にその記録は更新されることになるが、入場料金の変動を考慮すると、外国映画を含めて香港で公開された映画の最高興収は今でも本作になるらしい。そして驚くべきことに、同様の換算で見ると、2位が同シリーズ2作目の『最佳拍擋 大顯神通』であり、続く3位もシリーズ3作目である『最佳拍擋 女皇密令』となっている。正に本シリーズは香港映画界における金字塔だ。