ピース・ダイアリー

競わないで、奪わないで、争わないで。
分けあって、話しあって、助けあって。
この世が、そのようであったらいい、と。

不良人生でいい

2007年02月24日 09時37分32秒 | 日記
 30代のなかばに、16か月ものあいだ、ヨーロッパを貧乏旅行でした。そのあと、気にいった職につけるあてもなく、1か月もの船旅で帰国しました。

 サイゴンか、そこに寄港すると、遠くで砲撃の音がしたり。町には米兵がいて、「ギブ・ミー・チョコ」か、小さい子どもたちがむらがっていました。道ばたに、サトウキビの切れはしをならべて売っている子どもがいたり、それをしゃぶれば甘いのか。

 ベトナム戦争が始まっていて、欧米でも日本でも、反戦運動がひろがっていました。よし、その運動に加わるか、そのあげくに野垂れ死にもいいかと、ふとそのような思いにかられました。

 ところで、月刊『望星』の3月号は「不良老人伝」という特集で、作家で精神科医のなだいなださんが「中高年よ『不良老人』をめざせ」と書かれていました。「老」には自由という意味があり、「自由は『不良』の大事な本質のひとつだ。そうした『不良』たちが集まれば、社会を変える予想外のパワーが生まれる」と。

「私は作家になるとき野垂れ死にの覚悟を持ちました」「自由に好きな道を進むということは、世間的な地位が保証されるとか経済的に安定が確保されるということと対極にあることです。好きなことをして食っていけれけば一番いいけど、それが叶わないときの無残は覚悟する・・・それが不良の覚悟というものでしょうね」

 ここまで生きて、77歳の喜寿で、このわたしは不良老人か。しみじみと、不良人生でよかった、おもしろくなくては人生じゃない、悔いることはなにもない、といろいろと思いだしています。はい、これからもよろしく、お元気で。