ピース・ダイアリー

競わないで、奪わないで、争わないで。
分けあって、話しあって、助けあって。
この世が、そのようであったらいい、と。

秋は別れのときか

2011年09月24日 12時01分19秒 | 日記
 きのう、むこうの集落まで、自転車でひとまわり。すると、知人のおじいちゃんと、ぱっり出会いました。自転車を降りて声をかけますと、お寄りなさい、ばあちゃんもいるから、と。そして、玄関の床にかけて、しばらく話しました。

 おじいちゃんは89歳、おばあちゃんは86歳、といいます。もしかしたら、養子のかたと同居されているのかもしれませんが、なに不自由のない老夫婦のようで。このまえ、すぐむこうの通りでシルバー・カーを押して歩いていたおばあちゃんとも出会い、そこでも自転車を止めて。

 そのかたも89歳といい、足は不自由でも、はっきりした口調で話されました。わたしの、八つ年上の兄も、いま89歳で。でも、22、3歳のときビルマで戦死してしまいました。あのおじいちゃん、兵役はどうだったのか、それをきくのを忘れていました。また、お寄りなさいといっていましたから、こんどはそのことをたずねてみましょう。

 秋は、出会いのときでもあるような、別れのときでもあるような。老年を、実年とか熟年とかいい、どうなのか。それは若い方のいいぐさで、当のお年よりは「哀のとき」をしみじみと想い、悔いも、ということか。このわたし、あと2か月で、82歳なのです。

・23日の放射線量・前橋市=0・028マイクロシーベルト毎時

神さまが風を

2011年09月13日 11時59分37秒 | 日記
 アルフォンス・ドーデの『風車小屋だより』は、1866年に書かれたものですが、そのなかの「コルニーユじいさんの秘密」は。南フランスの、プロバンスの丘の上にある風車は、それをまわして粉をひいているのです。ところが、その近くに製粉工場がつくられ、それまでの粉屋さんはみんなつぶれてしまいます。

 桜井 佐さんの訳ですが、「神さまの送ってくださる風」にかわって、工場で機械をまわすのは蒸気ですが、その燃料は石炭です。一つだけ、コルニーユじいさんの風車だけまわっていますが、じつは「風車の名誉のために」粉をひいているようなふりをしているのです。

 あるとき、その秘密は孫娘のヴィヴェットに見つかってしまい、同情した村の人たちは小麦の袋をじいさんの小屋に運んできます。コルニーユは、また粉ひきじいさん、毎日が忙しい。さて、それからどのくらいたってのことか、じいさんは息をひきとって、こんどこそ風車はまわらなくなりました。

「しかたがないじゃありませんか! この世では、すべてのものにおわりがあるのです。風車の時代も、もうおわってしまったのです」

 そのあとは、石炭から石油、電気、そして・・・。原子力の時代もおわったか、安全な後始末もできないまま、もういちど風力など自然エネルギー、再生エネルギーにもどるのか。

・12日の放射線量・前橋市=0・027マイクロシーベルト毎時

自然の前につつましく

2011年09月10日 13時08分39秒 | 日記
 童話作家の平塚武二さんが、1942年に書かれた作品に「風と花びら」がありますが、女の子の千代は大きくなって上京し、そちらで結婚します。1923年、あかんぼうをつれて田舎にもどっているあいだに、関東大震災が起こり、次のように。

「すさまじい自然の力、ものすごい自然の力が、人間たちのつくりあげたものを、ひとゆすりでたたきのめして、あとは、しいーんと静まりかえって、知らん顔をしているかと思われました。自然をおそれ、自然の前につつましくしているいなかの人たちとちがって、そうした力をわすれがちな東京の人たちも、いま、はっきりと、目の前にそれを見せられて、あまりのすさまじさに、ただふるえあがるばかりでした」

 あの戦時下に、このようなお話を。いま、天災という大地震と、人災という原発事故と。それから、あしたで半年といい、このお話をおもいだしていました。あの台風12号、このあたりに被害なし。

・9日の放射線量・前橋市=0・030マイクロシーベルト毎時

県産米からは不検出

2011年09月03日 11時17分13秒 | 日記
 お米の放射性物質ですが、おとといの県版に「不検出」「出荷自粛を解除」と、次のように。

「原発事故を受けた今年度の県産米の放射性物質検査で、県は31日、板倉町の3地点で早場米(コシヒカリ)を初めて調べた結果、いずれも不検出だったと発表し、同町の米について、出荷の自粛を同日付で解除した」
「県技術支援課は『生産者には安心して販売してもらい、消費者にも購入をお願いしたい』と話している」

 生育状況は「平年並み」といいますが、これから収穫期までの天候は。大型の台風12号が、高知県に上陸と、このあたり首都圏にも大型のままで襲ってくるか。いま、降ってはいません、東から風があるだけ。

・9月2日の放射線量・前橋市=0・027マイクロシーベルト毎時・