ピース・ダイアリー

競わないで、奪わないで、争わないで。
分けあって、話しあって、助けあって。
この世が、そのようであったらいい、と。

おじいちゃんと女の子

2012年06月18日 17時25分48秒 | 日記
 新藤兼人監督の、99歳の作品『一枚のハガキ』ですが、わたしはノー・カーですから、雨天では観にいけません。ところが、友人から車で迎えにいきますよ、前売り券もゆずってあげますと連絡あり。こんどの土曜日、町のホールで、午後の部です。

 この8日に、出版は来春になるか、久保田昭三・お話/丸木ひさ子・絵の『おじいちゃんがきた』、その丸木さんと出版元・遊行社の本間さんがたずねてこられました。田舎のおじいちゃんと、町に暮らす女の子ヒロミちゃんの、このコンビによる『おにぎり八つ』につづく絵本です、ご期待を。

100歳で

2012年06月09日 13時27分07秒 | 日記
 新聞の、県版のイベント案内欄に、この町で23日に映画会が市街地のホールで、と。『一枚のハガキ』ですが、「5月に亡くなった新藤兼人監督が、自らの戦争体験をもとに、戦争で全てを失ってもなおたくましく生きる人々を描いた作品」とありました。

 5月29日に100歳、老衰で、そしてこの作品は1年まえの99歳のときのもの。車椅子で指揮し、撮ったものでしたね。あの世へ旅立つまで、息をいているあいだは、だれもが現役といえますが、価値ある仕事をされていた、ということ。

 50年ほどまえ、わたしの作品『てっぽうさわぎ』を本にしてくださった、理論社の小宮山量平さんは、4月13日に老衰で亡くなり、95歳でした。上田市で、エディターズ・ミュージアムを開いておられましたね、各地で講演されたり。

 このあいだ、近所のKさんが畑で草取りをされていて、話しかけましたら、「93歳ですよ、あんたの兄さんと同級生でした」と。わたしの兄は、ビルマで戦病死でしたが、Kさんは近衛兵で戦地にはいかなかったようです。それは、天皇や皇居を守護する軍人で、長身で成績優秀、思想堅固な兵が選抜されたもののようです。きょう、関東は入梅入り、お元気で。

土から得たものは

2012年06月05日 09時35分56秒 | 日記
 いま、書架から抜いてきた富山和子著『水と緑と土』(中公新書)は、1974年初版です。わたしは、おのれが排泄したものを菜園に埋める生活習慣を、このごろ誇らしく明かせるようになりました。わが小屋はノー・トイレ、などと。最終章に、次のようにあります。

「この社会が忘れているのは、土から得たものは土に返すという最も基本的な原則であろう。しかもこの原則ほどきびしく困難な課題もない。それは生産物の量と質とをその土地に拘束させ、廃棄物の量と質をもその土地に拘束させる。それは『時間』に対する考え方の問題でもある。大量の原料を海外から持ち込み、一方ではこの国土の上で過密と過疎を作り出し、さらにはまた有機物をいっさい海へ捨てて自ら表土を失わせている水洗便所を福祉の指標と信じて怪しまぬこの加速社会の現状からするなら、この課題へ向けての方向転換はいっそう困難といえよう」

 帯の裏には、「土壌の生産力こそ真の資源であり、それを失った文明は必ず滅亡する」と。滅びつつある流れに抗するかのように、わが菜園は緑なり、ジャガイモとサツマイモと、キントキマメと大豆と、タマネギとニラと、トマトとカボチャと、キュウリとネギと、トウモメコシとフキか。まだ、あったかな、さて。ヒヨコは、9月にはトリになり、この飼い主に鶏卵を。ブックマークから、「そよ風がドアも」も、どうぞ。