明治時代に花開いた束髪の歴史とスタイル
江戸時代から明治時代にかけて、日本の文化
や生活様式は大きく変化しました。いわゆる
「文明開化」の波が押し寄せ、特に衣服や
ヘアスタイルに大きな影響を与えました。
明治4年には**「断髪令」**が出され、多くの
男性がちょんまげを切り落とし、短髪へと
移行しました。一方、女性はしばらくの間、
日本髪を結うのが主流でしたが、上流階級の間
ではドレスに似合う洋髪が取り入れられ始めました。
そんな中、**明治18年に「婦人束髪会」が結成され、
日本髪に対する批判の声が上がります。
「髪油をたっぷり使うため洗髪ができず、不便・
不潔・不経済である」という理由から、新たな
スタイルとして「束髪」**が生まれました。
束髪はおしゃれと実用性を兼ね備え、瞬く間に流行します。
その後、大正・昭和と時代が進むにつれ、束髪
からパーマやショートスタイルへと、女性の
髪型はさらに変化していきました。
明治時代の代表的な束髪スタイル
束髪にはさまざまな種類があり、それぞれに
名前が付けられていました。今回は、代表的
な束髪の作り方をご紹介します。
① 西洋下げ巻き
特徴:後頭部で一つに束ねた髪をねじりながら
襟足まで楕円を描くようにまとめるスタイル。
② 西洋上げ巻き(夜会巻の原型)
特徴:髪をなるべく高い位置で一つに束ね、
ねじりながら頭頂部に円を描くように仕上げる。
③ 英吉利(イギリス)結び
特徴:後頭部で束ねた髪を三つ編みにし、
後頭部全体に円を描くようにまとめる。
丈夫なスタイルで、特に労働時に好まれた。
④ まがれいと
特徴:イギリス結びの三つ編みの毛先を、
結び目の部分まで持ち上げてリボンで結ぶ。
可愛らしい印象で、女学生に人気だった。
関連ブログはこちら
束髪スタイルに挑戦してみませんか?
どのスタイルも比較的簡単に結えるので、
レトロな着物に合わせて挑戦してみるのも素敵ですね。
束髪を美しく仕上げるポイント
✔ 髪は長いほど雰囲気が出る
✔ 黒髪にオイルをたっぷりつけて艶を出す
✔ 髪飾りは赤いリボンや玉かんざしがおすすめ
伝統とモダンが融合した束髪スタイル、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?
写真:横濱ハイカラ美容院
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます