【日本髪を結う大切な道具たち】
私が日本髪を結う時の大事な道具たちを紹介
します。
花嫁様の文金高島田地毛結いは日本髪の中
でも最も格式が高いとされています。
髷でも被り物でも高ければ高いほど高貴と
いう古代からの文化です。
髪結いの先人たちが創意工夫を凝らした数々
の道具は、今では手に入りずらい貴重な
物ばかりです。
もちろん、素材は和紙や木、布といった
自然の物。
まずは結い上げに使うツゲの櫛から説明
していきます。
1)櫛
山に自生しているツゲは木目が緻密で硬く、
耐久性に優れているので今でも高級な櫛の
材料になります。
左からびんだし、月形、鬼歯、はまぐり各種
手前はとかし櫛(すき歯)
2)みの毛各種
みの毛は髪の長さとボリュームを付け足す毛
すべて人毛です。
左から 根みの、たぼみの、びんみの(左右2本)
前髪みの、バラ毛、髷みの
3)便利な小道具たち
この小道具たちは私の師匠から譲り受けた
貴重な道具です。
上から 前髪をつくるホルダー、和コテ
髷枕(黒いつつ), びんホルダー(白い棒)
たぼホルダー(白い輪),元結
4)すき毛
それぞれ髪にボリュームと安定感をもたせます
上は前髪用, 左右はびん用, 下はたぼ用
4)油類
かつらと同様のものを使いますが地毛結い
には中練りを
左から すき油、びん付け、中ねり、紺紙
(関西床山油はびん付け油、ビンテージもの)
紺紙はべっとり油をぬって髷の裏側に張り付
つけて髷の強度を補います。
5)飾り
昔の結い上げ飾りは元結、和紙短冊で手作り
していました
今はほぼ出来合いの飾りです。私は和紙短冊で
根飾りをつくるときもあります。
上から前髪飾り、根飾り、羽元結各種
ここまでが私が実際に日本髪地毛結いで使って
いる道具です。数の多さに驚きますが道具の
一つ一つに思いを込めて結い上げる日本髪
技術に完璧はなくてまだまだ道半ばです。
最後に美容師として酷使し続けてきた私の
一番大切な手です。
指先がほぼ変形してしまいました(w)
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