しょぼしょぼ治療記 

~子宮筋腫と子宮頸がん(腺がん)のあまり深刻でない治療記です~

子宮筋腫手術当日

2009-04-30 13:06:54 | 子宮筋腫治療
 2006年11月7日

前日の下剤のおかげで、夜中何度かトイレにたちました。そのせいであまり眠れていません。

準備 

6:30 起床 身支度を整える。
7:00 浣腸 全身麻酔はみんなするのだと思います。
     手術中に中身が出ては大変ですもんね。
     
       左の手の甲に、点滴の針のための麻酔のパッチを貼る。
       便意はあるが、ちっともでない。もう空っぽっぽい。
8:30 血栓防止用の弾性ストッキングをはかせてもらう。
       手術用の服を着て、下着をパンツだけにする。
      丁字帯、オムツなどを看護師さんに渡す。

手術

10:00
しばらくして、準備が整ったらしく、ストレッチャーにて手術室へ。おお、なんとも患者っぽいなあと、なんだか楽しくなる。
思ったより広い手術室で、手術台に移る。オフコースの曲が流れていた。担当の先生の趣味だろうか。
手術台の左側に、大きなモニターがある。これで腹腔鏡下の映像をモニターするのかなあ、と思う。
まず、左手の甲の麻酔のパッチをはがして、点滴のルートを確保する。全然痛くない。ありがたい。

次に、硬膜外麻酔。横向きになり、背中を丸める。脊椎の骨を数えるようなしぐさをした後、局所麻酔の注射を3、4箇所にうつ。ちょっとちくりとするくらいで、痛くはないです。
まず、金属の細い管を背中に挿入して、その中に薬剤の通るさらに細い樹脂の管を入れるような感じです。詳しい説明は無かったので、間違っているかもしれません。
金属の管を挿入する時に背中を押されるような感じがあるが、痛みや不快感はないです。

その後仰向けに戻り、全身麻酔の準備が整ったので、入れますよ、といわれる。
このとき、手術室内の音楽がオフコースの「さよなら」だったのが印象深いです。
イントロが流れ、歌いだしの

「♪もう、おわりだね~♪」

を聴きながら、

「私の事じゃないよね~!!」

と思ったのが、最後の記憶です。
次の瞬間には、手術が終わっていました。
全身麻酔が効くときって、本当にコロリと効くのね。時間の経過の感じが無いのが睡眠とは違う感覚です。

声をかけてくださる看護師さんにやや朦朧としつつ返事をして、14:30頃 再びストレッチャーで病室に戻りました。

病室にて。

電気毛布をかけていただいてましたが、全身麻酔の影響か、ひどく寒く感じました。
塞栓予防のため、足にはエアーマッサージャーのような加圧装置。
左手の点滴は、感染予防目的の抗生剤の投与のため、最短でも次の日の朝までつないでおくとの事。
右手には、自己血の輸血。これは一時間ほどで終わりました。
背中には、硬膜外麻酔の管。
麻酔の管は、握りこぶし二つ分くらいの風船のようなものにつながっていて、そこから麻酔液が空気の圧力で一定量注入される仕組みです。
血圧計もつけっぱなし。しばらく連続で測定するそうです。
口には術後らしすぎるアイテムである酸素マスク。
手術前まではいていたパンツは丁字帯になっていて、尿の管が入っていました。
術前パンツは麻酔をきかせた状態で脱がせたのだろうから、ヒモパンなら脱がせやすかったのじゃなかろうかと愚考。
お腹の傷はもちろん見えませんが、ドレン管が二本入っているようです。

痛みに関しては、のどの痛み(気管挿管のため?)、お腹全体の痛み(腹腔鏡手術はお腹を炭酸ガスで膨らませて行うので、強い筋肉痛のような痛みが出ることがある)、ドレンの入っている傷の痛みなどが印象に残っています。
どれも我慢できる程度の痛みです。硬膜外麻酔が無かったら、ウンウンいっていたのかもしれません。

しばらくぼんやりしていたら、体に暖かさが戻ってきて気分がよくなったので、術後に主治医(執刀医)のお話を聞いたダンナさんから、手術の内容などをまた聞きする。
 
小指の先くらいの大きさの、摘出した筋腫核(大1、小2)を見せてもらいながら、

 手術は、思ったとおりに終わった。
 自画自賛ながら、上手に出来た、と思う。
 片一方の卵管が閉塞してたので、ついでに通しておきましたよっと。
 子宮がちょっぴり消化器に癒着してたので、はがしておきましたよ。
 出血は少量(48ml)だったので、自己血は体内に戻しておきましょうね。

執刀医の自画自賛、というのはかなり嬉しいなあ。よかった~。
筋腫核出以外にも色々してくださったようで、感謝しています。


後は回復するだけだー。

入院の日

2009-04-30 11:10:07 | 子宮筋腫治療
2006年11月6日

手術予定日の前日の午後、入院手続きをとりました。この日は非常にせわしなかったです。

特別に希望はしていなかったのですが、病室は個室。手術前日だからかもしれません。

病室に入ると、すぐに看護師の方から病院内の防災案内とオリエンテーションがありました。
その後すぐ採血・検温・血圧の測定及び入院患者の証、リストバンドをつけました。

と、同時に担当の先生の問診。 

それが終わると、オペ室の看護師さんによる手術日当日の説明。

説明が終わるか終わらないかの内に、病棟の看護師さんによるおへその掃除。
   ベビーオイルと綿棒と脱脂綿でヘソのゴマをお掃除。
それと平行して、毛を剃る。
   バリカンみたいなので、ざっと。もっとつるつるにするのかと思ってた。

それらが終わるのをまっていたかのように、麻酔医の先生の問診と麻酔の重篤な副作用についての説明。

隙を見て、売店にT字帯やフラットな紙オムツなどを買いに行く。
売店の棚をT字帯を探して歩いた。見つけたのは丁字帯だった。
                              ※同じものです。

合間をぬって、下剤の服用。

そのうちに夕食が来て、再び検温と血圧測定。

夕食を食べ終わった頃に、再度担当の先生による病室訪問。

もう誰も来ないことを確認しつつ、シャワーをあびて、下剤でしぶる腹を抱えながら、持ってきた荷物を整理した後就寝。

入院当日ってこんなに忙しいの?午後入院だから?


入院前のイベント

2009-04-30 09:10:16 | 子宮筋腫治療
 2006年9月中旬

出血が止まったせいか、やっとこさヘモグロビンの値が10.0になりました。
病院にかかってから、約半年。長かった・・。
やっと手術の予定を立てることが出来る状態になりました。
筋腫のサイズもちっとは小さくなっているようでしたが、もともとあまり大きくなかったので、それほどありがたみは感じず。
手術は11月7日、全身麻酔、腹腔鏡下で行うことになりました。

私はお腹の脂肪がなかなかに厚いので、担当の先生に
「この立派な脂肪があっても、腹腔鏡手術は問題ないのですか?」
と伺ったところ、
「確かにご立派な脂肪ですが(とは言わなかったが)、問題ないです。もっとご立派な人でもいけます」
との頼もしいお言葉でした。

腹腔鏡下の手術、結構お腹周りが豊満でもいけそうです。
むろん、ご立派よりは標準的なほうがいいとは思いますが。

入院までのイベント

10月23日 術前検査
      採血数本・血液の凝固に関する検査(耳たぶをちょっと切って、血が止まるまでの時間を測定)・尿検査・心電図・胸部X線撮影・肺活量など。
      人間ドックのメニューようなものですかね。
      
      
10月25日 自己血貯血
      必要ないとは思うけれど、貧血があるので一応自己血輸血の準備をしておこう、ということになりました。
      自己血採血用の部屋にゆき、専門らしき先生に採血してもらいます。
      献血の雰囲気とよく似ていて、私以外にも4人ほど採血をしていました。
      静脈が太く分かりやすいと評判の私は、最後に採血を開始し、あっという間に終わりましたが、血管が細い・採血に苦労することがある、などの人はおそらくかなり時間がかかることと思います。
      
10月26日 術前検査の追加検査
      心電図と空腹時血糖に異常があったので追加検査を行いました。
      心電図の方はどうして追加検査になったのか分かりませんが、血糖の方は空腹時血糖が105mg/dlだったからです。
      糖尿気味なのね・・。しょんぼり。
      心機能の追加検査は、運動負荷試験でした。
      心電図をモニターしながら、ランニングマシン(トレッドミルっていうんでしたっけ?)を走ったり歩いたりしました。その後循環器の先生の問診があり、異常ないでしょう、ということでした。安心。
      血糖の方は、糖負荷試験。
      朝食を抜いて、採血→ブドウ糖液(甘すぎ!多すぎ!)を飲む→30分後・90分後・180分後に採血。 
      結果は別の日に聞いたのですが、問題は無かったそうで、こちらも安心。
      これで、手術をする条件が整いました。

10月30日 手術の説明など
      担当の先生及び麻酔の先生から術前説明。
      手術そのもののリスク、メリットなどについての説明。
      大方は想定の範囲ですが、手術が原因で不妊になることもあるとの話は、ちょっとがっかりでした。
      でも、筋腫があること自体が不妊の原因なので仕方ないことですね。
      ほかには、出産するばあい、子宮破裂の危険性があるので帝王切開になること、筋腫の再発の可能性があること、など。
      
      よーし、よくわかりました。
      第一の目的は、日常生活に支障をきたすような出血及び貧血症状の緩和が目的ですもんね。
      
次に病院に来るのは、入院する時、という段階まできました。
やっと、やっと手術できるー!、とうれしかったです。



ホルモン療法中

2009-04-28 10:16:03 | 子宮筋腫治療
2006年6月から9月

6月の生理はひどいものでした。
夜用のナプキンが一パック3時間ほどで無くなったり、
一晩で三回もシーツを汚し半べそかきながら始末したり、
立ち上がった瞬間にしこたま出血して足首まで血まみれになったり、
椅子に座っていて、気がつくと椅子の脚まで流血していたり・・と、我が家をルミノール反応で鑑識を行ったら、いろんなところが青白く光るはず。

一週間ほどで大量出血はおさまりましたが、生理はだらだらと三週間続きました。

主治医の先生によると、最初のうちだけは生理がひどくなる人もいるので、様子を見ましょう、ということでした。

んが、次の月の生理も同様にしこたま出血しました。その次の月も。
この三ヶ月間は、出血していない時期の方が短いです。
リュープリンの副作用もあって体調は悪いし、底の抜けたひしゃくで水を汲むような造血の日々に、私の骨髄もさぞ疲れたことでしょう。

当然ヘモグロビンの値は上昇するわけも無く、
 9.3 → 9.4 → 9.5
とほぼ横ばい。
手術を決定するには最低10は欲しいところでしたが、めどが立ちません。

リュープリン1.88を三ヶ月間続けて、生理は止まらない、貧血は解消しない、このままじゃ埒があかない。

結局、9月の分のホルモン剤からリュープリン3.75にしました。薬量倍増です。
タケダ:リュープリン添付文書
タケダの添付文書の
「通常、成人には4週に1回リュープロレリン酢酸塩として1.88mgを皮下に投与する。ただし、体重の重い患者、子宮腫大が高度の患者では3.75mgを投与する。」
でほんのり落ち込みました。
結果として、9月から生理はぴったり止まり、11月には手術をしましょう、という話になりました。

私が感じられたリュープリンのそのほかの副作用
 ・ほてり
   最初の投与から、かなり強く感じられた。
   眠っていても、ほてりで目を覚ましたりする。
   二ヶ月ほどで慣れた。
 ・頭痛
   生理時の痛み程度。二ヶ月ほどで軽くなる。
 ・関節痛
   我慢できる程度。二ヶ月ほどで軽くなる。
 ・注射時の痛み
   皮下注射なのですが、注射としては結構痛い。
   痛みに弱い人は、おなかやお尻にしてもらう方がいいかもしれません。
   また、注射あとが百円玉大のしこりになることもありました。
   三週間ほどでしこりは消えました。
 ・費用が痛い
   保険が利いても、結構高いです。
   1.88で一万円前後、3.75で一万五千円前後です。
   検査料などを合わせると、一回の治療費が二万円近いこともありました。
   最大の副作用。
 ・1.88→3.75で、消失していた副作用が再び出現
   ほてり、頭痛など
   やはり二ヶ月ほどで気にならなくなる。
 ・そのほか、情緒不安定など
   情緒は不安定気味でしたが、副作用というよりもいっこうに止まらない出血にいらだっていたと思います。

この三ヶ月が、筋腫治療中一番辛い時期でした。
この時期に比べたら、手術なんかたいそう楽でした。

ホルモン療法の追加

2009-04-28 07:42:31 | 子宮筋腫治療
2006年4月末
総合病院での初診の数日後、MRI検査を受け、粘膜下筋腫の確定診断をいただきました。

ご存知の方が殆どだとおもいますが、子宮筋腫は良性の腫瘍で女性の20パーセントに発生するといわれています。
悪性化することも殆ど無いため、健康影響が出なければ治療しないことが多いと思います。


筋腫のできる部位によって、大きく三つに分けられています。

子宮の内側(子宮粘膜側)← 子宮の壁(子宮筋層内)→子宮の外側(子宮漿膜側)

   粘膜下筋腫  ←←   筋層内筋腫   →→  漿膜下筋腫

     大 ← ←症状の重さの傾向(主に出血症状として)→ → 小

多発性の傾向があって、大小の筋腫が複数箇所に出来ることもあります。

私の場合は、子宮筋腫(粘膜下)でφ10mm以上のものが4つ、大きさはφ10~35mmくらい、さらに小さな筋腫核が数個ありそうだ、ということでした。


2006年5月末
二週間ごとに血液検査をしながら、主に鉄剤による貧血の治療を行いました。
途中生理があり、再びがっぽり出血をしましたが、ヘモグロビンは

5.7 → 7.5 → 8.3 → 9.3

とよろよろと上昇していきました。

順調ではないですか、と思いましたが、担当の先生に言わせると

「ちっとも順調じゃないよ。もっと早くヘモグロビンが上がってもいいはず。」
「もうすこししっかり貧血を解消するために、生理を止めましょう。筋腫もちょっとは小さくなるはずだしね。」

そんなわけで、この日から一月に一度、ホルモン剤(GnRHアゴニスト)リュープリン1.88の投与が始まりました。

リュープリンの投与に関しての医師からの説明
 ・1,2ヶ月で生理が止まる
 ・投与期間は六ヶ月間が限度、その間に手術の予定をいれる
 ・更年期障害っぽい体調不良が出る
   ex. ほてり、いらいらなど → 1,2ヶ月で軽減するはず

わーい、これで生理の大量出血ともおさらばだ。多少の体調不良なんぞ我慢するよーん。
・・・。
そんな風に思っていた時期が私にもありました。