先月末、北陸地方の梅雨明けが発表された。白山にはかろうじて雪が残っているが、とにかく暑い。

梅雨明けの白山
谷地田の周辺に咲くウツボグサが心を和ませている。

路傍のウツボグサ
この暑さの中、河北潟のコウノトリは巣に未だ座っている。

未だ巣にいるコウノトリ
孵化しない卵であることを知らないのか、新たに産卵したのかは定かではない。
畦道では、カルガモがたむろしほとんど動かない。

畔にたむろするカルガモ
この暑いのにチョウゲンボウは電柱の碍子近くの電線に止まり、強い日差しを浴びている。

電柱のチョウゲンボウ
さて、能美の里山には比較的珍しいトンボも多いがアキアカネは水田でごく普通に見られるトンボである。能美では早生米の栽培が多く、田植えは4月下旬にされることが多い。3月頃からの田起こし代掻きなどの作業を通じて、前年産みつけられたアキアカネの卵が水田で孵化してヤゴとなり成長し6月中旬には羽化する。



羽化したばかりのアキアカネ
人間の農作業にうまく調和したライフサイクルである。
羽化したばかりのアキアカネを狙ってツバメが田に多く集まり稲をかすめて飛ぶ。アキアカネは捕らえられるのを避けるため一刻を争って森の方に移動し、夏の暑い間は山など涼しい所で生活し、秋に再び田に帰って来、刈入れが終わった水溜まりのある田で連結打水産卵する。

山合のアキアカネ
晩秋には木の枝などに大量に止まっている姿をよく目にする。アキアカネはコサメビタキやエゾビタキなどの好物であり、この時期も受難の季節である。それでも多くのアキアカネが命を繋いでいる。
清流ではミヤマカワトンボのメスが水に潜って産卵する。

清流のミヤマカワトンボ
能美の農業用水はそれなりの水量のきれいな水が流れている。用水の周辺では、6月下旬の蒸し暑い夕暮れにはゲンジボタルが幻想的な光を放ちながら乱舞する。


ゲンジボタル


乱舞するゲンジボタル
暑さを忘れる一時である。