今年は6月下旬から暑い日が続き白山の雪もほとんど消えた。

雪の消えた夏の白山
我が家の庭では先日羽化したキアゲハが卵を産みつけたと見え、フェンネルに20匹もの幼虫が孵化していることに今月初めに気が付いた。

フェンネルに群がるキアゲハの幼虫
幼虫はこの暑さにも負けずフェンネルを丸坊主にし、1昨日あたりから移動し竹箒や軒下などで蛹になっている。

竹箒のキアゲハの蛹
蛹化するときの移動距離は大体5,6mほどであるが、中には無精者もいて「僕ここでいいや」と言わんばかりにフェンネルの枝で蛹になったものもいる。

食草でそのまま蛹になったキアゲハ
残りの幼虫の数は6匹になった。
散歩道の用水には滔々と水が流れ、ミヤマカワトンボやハグロトンボが飛び、土手にはオオマツヨイグサ(通称月見草)、ウバユリ、ワルナスビなどの花が咲いている。

ミヤマカワトンボ

オオマツヨイグサ

ウバユリ

ワルナスビ
穂が成長している稲ではアマガエルやモンシロチョウが休み、農家の方が刈入れ前の雑草取りに余念がない。

イネで休むアマガエル

イネで休むモンシロチョウ

暑さの中で農作業に励む農家の人
ところが、今月4日にはこの辺りが集中豪雨に襲われ、能美市、小松市を中心に崖崩れや河川の氾濫、住宅の冠水などの被害が相次いだ。被害の少ないこと、早い復興を願っている。
さて、能美では5月上旬は未だ木々の茂りもない。この時季特筆すべきはミゾゴイである。里山のやや暗い林に渡来して子育てを始める。林道で枯葉の下のミミズを探したり田でカエルやカニを探して食べる。


餌を探すミゾゴイ
中旬から下旬にはサンショウクイが渡来し、コマドリが立ち寄り、それらの鳴き声で雰囲気が急に温かくなる。

サンショウクイ

コマドリ
クロスジギンヤンマが現れテングチョウが多く出現する。

クロスジギンヤンマ

テングチョウ
続いてアカシジミやトラフシジミが出て来る。

アカシジミ

トラフシジミ
白山麓ではシータテハやスミナガシが出て来る。シータテハはこの時期、スミナガシは夏に見られることが多い。

シータテハ
サンコウチョウやオオルリなどの夏鳥も渡来して子育てを始める。サンコウチョウの特異な鳴き声は大好きである。


サンコウチョウ 上オス、下メス

オオルリ
蟹淵ではルリイトトンボ、灯台笹湿地ではハッチョウトンボが産卵し、根上の海岸ではコアジサシが子育てを始める。


ルリイトトンボ


ハッチョウトンボ 上オス、下メス

根上浜のコアジサシ
この時季がチョウ・トンボ・野鳥にとっても最も活気がある時期である。