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2018.3.3 ラピュタ阿佐ヶ谷で松本清張原作を2本。『点と線』と『黒い画集 ある遭難』。これが面白いんです。

2018-03-03 | 映画レビュー
ラピュタ阿佐ヶ谷の特集上映「ミステリ劇場へようこそ」、今日は松本清張原作を2本観る。『点と線』と『黒い画集 ある遭難』。ともに初見です。

『点と線」(1958年)、原作を読んだのは大学時代かな。時刻表が面白く使われています。一日に一回、4分間だけ東京駅13番ホームから15番ホームが見渡せるという時間があり、それをトリックで使うというのに感心しました。小説が出た年の映画化ですから、実際にその時間に東京駅ロケをして撮影してます(多分)。なるほどこういう風に見えるのか、と腑に落ちました。

脚本井出雅人、監督は小林恒夫。東映の製作なので、わたしがいま熱中している『警視庁物語』シリーズと役者がダブります。主役の刑事は南博、堀雄二は捜査第二課長とちょっとエラい。神田隆、花澤徳衛もチョイ役で出演します。南刑事の上司は志村喬、事件が起きた福岡から助っ人でやってくる刑事が加藤嘉です。

ひと息いれて『黒い画集 ある遭難』(1961年)。これが最高に面白かったですね。伊藤久哉、和田孝、児玉清が扮する銀行員3人のパーティーが夏の鹿島槍で遭難、児玉が死亡します。その姉・香川京子が死に疑問をいだき…。という山岳ミステリーです。前半は死に至る登山行をドキュメンタリータッチで、後半は香川の依頼で山男のいとこ・土屋嘉男が探偵となって、伊藤と冬山に登る。北アルプスロケの映像がリアルです。

伊藤久哉さんは東宝のSF映画などではおなじみのバイプレイヤーですが、この作品では主役です。土屋嘉男さん(昨年お亡くなりになりましたね)も『マタンゴ』など怪獣、SFの常連。このおふたりの激突がなかなかです。東宝の製作で、監督は杉江敏男。脚本を東映に移る前の石井輝男が担当しており、手際の良さは彼のホンのせいかと。

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