忖度政治が警察にも

札幌駅前で参院選の応援演説中の安倍首相にヤジを飛ばした２名の人物を道警 の警察官が腕を掴むなどして強制的に排除したという。 これについて安倍首相 はノーコメントであるが、おそらく道警の忖度であろうと思われる。“忖度政治が警察にまで…”との思いである。

　安倍政権発足以来、官邸や自民議員、さらには官僚の間に自己保身のための 権力者へのおもねり行為が目立ち、これまであまり耳にしなかった『忖度』と いう言葉が頻繁に目にするようになった。「モリ・カケ事件」［忖度道路］ 「賃金統計ミス」などに象徴されるように、政権やそれに近い筋のために国民 の大事な資産や権利が毀損されている事実が相次いで明らかになってきている。

　近頃はメディアにも忖度の影響がでているとか。民主主義を担保する国民の知 る権利までが損なわつつあるということだ。   まさに民主主義の危機だ。間近に迫った参院選で、このいびつな状態がどこ まで改善されるかはなはだ心許ないが、いくらかでも改善の方向に向かってほ しいものだ。

　八月になると、さきのＧ２０であったという安倍首相とトランプ大統領との 密約が明らかになる。この密約“選挙に影響があっては…”との懸念から伏せ られていたものだが、貿易問題が中心と言われる。得意の安倍外交が哀れな結 末にならないことを切に望む。