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橋下市長や安倍首相をみて思う             政治家の義務と国民の幸福

2013-06-08 21:38:22 | 世界の中の日本

“慰安婦発言騒動”の最中に                大阪市北区のマンションで母子が餓死
 5月28日の日経紙朝刊社会面の「“慰安婦 容認していない”と橋下大阪市長が海外メディアに釈明?」との囲み記事のすぐ下に「いいもの食べたさせたかったー母子?変死、室内にメモ (大阪)」とのニュースが小さく報じられていた。
・・・大阪市北区のマンションの部屋で母子と見られる二人の遺体が見つかり、室内から「子供にもっといいものを食べさせたかった」とのメモが見つかった…。生活に困窮して餓死と推定され部屋に冷蔵庫はなく、食べられるものは食塩だけ、電気やガスは止められ、厳現金は見当たらず、預金算は数十円。司法解剖で28歳の母親の胃には内容物がなかった。3歳の娘は母親より先に死亡していたと見られる。・・・
との記事のあらましであるが、何とも痛ましい話である。

大阪市長としての責任は
 この母子の死亡に関して橋下大阪市長の直接の責任は問えない。とは言え、このような事態を防ぐ手立ては市政の中で十分とは言えないまでも、それなりの対応策はとれたのではと考える。電気もガスも止められている家庭がそれほど多いとは思えない。文楽補助金の切り捨て提案ではないが、市長が無駄と思われる支出を切り捨てる中に、このような不祥事に対応するためのアンテナ機能も切り捨てたとは思いたくないが、弱者への配慮が欠けていたことは否めない。

首長である政治家の義務
  この所、生活困窮による密かな孤独死は珍しくなく、大阪市に限った事ではないが、橋下市長が市政とは何の関係もない「従軍慰安婦発言」で世間を騒がし、自らもその対応に追われている最中の事件だけに、国民の命と生活の安全に守るべき政治家の義務について改めて考えさせられる。
 痛ましい事件の再発防止のためにどのような対策を講じたのか伝えるニュースも聞こえてこない。市の怠慢かメディアの手抜きか、どちらかであろうが。その一方で“沖縄からオスプレイを”はニュースになっている。慰安婦発言の巻き返しを図っているようであるが、大阪府知事なら兎も角、大阪市長が八尾市の空港について言及するのはいかにもおかしい。あまりにお粗末な目くらましである。

懸念された通りの第3の矢
 安倍首相についても同じことが言える。アベノミックス、日銀の異次元緩和で一気に円安に、つれて株価も大幅に上昇した。第1の矢、第2の矢と派手なスタートとなっただけに、期待したいところであったが、世界の注目を集めた第3の矢は期待を大きく裏切り、予想通りのものとなった。第3の矢については、これまでの安倍首相の行動から、
①既得権益集団や硬直的な規制を続ける官庁との抵抗を乗り越える事を強く期待したいが、参院選挙への配慮もあり、農業改革、医療改革など自民党の支持勢力のご機嫌を損ねる案件には抜本的な手をつけれないのでは。
②縦割り行政の仕組みの中で提出される各省庁からのプランが中心になり、問題を俯瞰した大局的見地からの政治の観点は抜けがちになるのでは。
③結局は“美しい日本など…”とキレイな言葉を羅列するだけで言わば見出しだけが踊り、本文がほとんど無い記事のような中身となり、具体策に欠けるものになるのでは。
などの事が懸念がされが、残念ながらその通りとなり、株式市場には内外からの失望売りが殺到した。慌てて、法人税引き下げの追加対策もなどとアナウンスしているが、景気対策を小出しにすることの失敗は幾度も経験してきたことであり、愚策さは今更言うまでもない。

首相である前に自民党総裁                   世襲議員の弱さも
 問題は安倍首相は自民党総裁であっても、日本国の首相としての自覚、認識が不足していることにある。さらに言えば二世議員に共通の“見栄えのする、きれい事には積極的だが、汗をかく汚れ仕事や責任をかぶるような仕事は避けて通りたがる”思考パターンに問題がある。幼い頃から“ボッチャン”“ボッチャン”と育てられ、碌な競争すらすることも無く、修羅場もくぐった経験もない者が首相の座に着いたとなればありそうな、当然の帰結とも言える。

ボッチャン外交ではTPP交渉は
 アジア諸国、ロシアの歴訪に次いで、アフリカ諸国の首脳を、フランス大統領をお迎えといかにも多忙であるが、美味しい約束を振りまくだけの外交にどれだけの苦労が必要か、どれほどの決断が必要か、想像するまでもない。国民の目をこのような目くらまし外交でごまかすつもりだろうが、美味しい約束のための資金が財政赤字を累積させるだけのことに終わる可能性に気づいている国民も少なくない。さらにTPPでの各国の国益を賭けたつばぜり合いとなると更に腹を据えた覚悟が要る。ボッチャン外交では難しい。“皮を切らして骨を切る交渉”はきれい事では済まない。

アベノミックスの成果?
 アベノミックスはこれまでの所、日銀法の改正まで持ち出して日銀を脅かして得たこと以外、大した成果は上がっていない。多少の景気回復はあったとしても、あっという間に元の木阿弥に戻りかねないもろさを含んでいる。また、一挙に膨らんだ財政赤字だけが危険性も少なくない。瀬戸際にある日本国のために安倍自民党総裁が日本国首相としての自覚を元に決然とした勇気ある行動を期待する。

日本国首相として国民のためのアベノミックスを
  国益とは国民の幸福、命の安全と生活の安定に繋がるものでなくてはならない。現在アベノミックスが国民生活に与えている影響は、急速な円安がもたらした原油や天然ガスのエネルギー資源や小麦粉など食品の値上がりであり、夏にはその影響が更に大きくなりそうで不安だけが大きくなっている。6000隻の出漁停止だけでなく、原料高に嘆く中小企業も増えている。第3の矢がそれらの不安を吹き飛ばすことを期待したが、安倍首相が自民党総裁の地位を大事にしている段階では期待できそうもない。各方面での不安の相乗効果がこれ以上大きくなると、折角の特定の団体などへの気配りが、反って多くの国民の反感を買う可能性にも注目すべきである。値上がりしたパン、値下がりしないコメとなっては、ムードだけで膨らんだ支持率が選挙前に急落する可能性も大きい。この辺り思案どころである。


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1 コメント

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めぐみです! (めぐみ)
2013-06-11 01:28:54
このあいだコメントしためぐみです!覚えてますか?覚えていてくれた嬉しいですw( ̄ー ̄)ニヤリッせっかくなのでメールできませんか?私ブログとかやってないのでお話がしたいです、アドは sumire4785あっとyahoo.co.jpです、待ってますね!(*^^*)ポッ
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