半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第12話

2023-03-19 08:35:03 | webブログ

バレエ教師の半澤です。

平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、水曜日、金曜日の
夕方5時20分は子供の初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日と祭日も朝11時から初級のレッスン、ポアントもあります。

皆さま、お待ちしております!

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/

連絡をお待ちしてますね!

2023年12月24日(日曜日)枚方(ひらかた)芸術文化センターにて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

バリエーションは「サタネラ」のヴァリエーションです。
男子は「白鳥の湖」からプリンス・ジークフリードのヴァリエーションです。
さ、やりましょう!!

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
兄を探し出し再会!
第12話
小学5年生になったショージはある日、どうしても兄や
父に会いたくなった。昔、家族がまだ一緒住んでいた頃の、
米軍の航空基地となっている入間川の稲荷山のふもとに
ある長屋まで自転車で行ったのだ。だが、そこには兄の
悟も父親ももう住んではいなかった。「兄と父は一体、
何処に引っ越してしまったのだろうか…」その時、
ショージは思い出した。

父親の姉、つまり叔母にあたる人が入間川に住んでおり、
割烹料理屋の「いろは寿司」をやっていることを!
そこで自転車をこいで記憶を頼りに店まで行ってみた。
店はそっくり消えていた。その店は数年前に引っ越しの
ために無くなったのだと店の近所の人から聞いた。

「すみません、その店の経営者は一体何処に引っ越して
しまったのでしょうか?実は私の叔母なのです!」と
近所の人に尋ねた。「確か、東京の端っこの方だったと
聞いたが…あ、そうだ思い出した!青梅って聞いたな。
青梅市で新たに店を開いたって聞いたよ。」ショージは
その街の名前を頭に刻み込んだ。「青梅って一体、何処
なんだろう…」

それから2年後、ショージは中学生に進学した。兄の
行方を遂に探し当てたのだった。それは、電車で行っても
2時間も掛かる遠い場所であったが、自転車で丸1日を掛けて
会いに行った。どうしても会いたかったのだ。そして
たくさんの人に道や店の事を聞きながら、とうとう探し
当てた。「や、やった!遂に店を発見した…!」兄はその
叔母にあたる人の所に住んでいたのだ。

叔母は東青梅市で再び割烹料亭「いろは寿司」を営んで
いた。ショージがガラガラ…と音を立てて引き戸を開けた。
叔母の清子はこんなまだ早い時間に客が入って来たのか?
と入口を見た時、飛びあがって驚いた。そしてそれが客
ではなく自分の甥っ子であると言う事を直ぐに分かったのだ。
清子は喉に唾を突っかからせながら大きな声で言った。
「何よ!あんた、しょーちゃんじゃない!本当に驚かされ
たわね!あんたのお兄ちゃんは今、そっちの厨房にいる
のよ!」と言いながら厨房に向かって叫んだ。
「さとちゃんっ!ちょっと、さとちゃんたら~っ!誰が
来たと思う?ほら~っ!こっちに早く出ていらっしゃい
よ~っ!!しょうちゃんが…」

叔母が咳き込むようにしながら「しょうちゃん、よくこの
場所がわかったものねー、それでどうやってここに来たん
だい?電車の乗り換えも大変だったでしょう?」ショージは
叔母に向かって頭を横に振り、電車ではなく自転車で来た
事を告げた。「な、なんだって!?自転車だって!?
あんた、狭山から自転車なんて信じられないわよ!車でさえ
遠いのにさ!どんなに時間が掛かった事か…」
(つづく)


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第11話

2023-03-18 08:23:45 | webブログ

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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第11話
すると女性の猛烈な剣幕にたじろぎ、2人の警察官が
顔を見合わせた。そして出た言葉は、「わ、わかり
ました!今から、その病院まで誘導させて頂きます!
どうぞ離れずにパトカーに付いて来てください!」
病院に着くと、看護婦と共に廊下を走った。普段なら
看護婦は「廊下は絶対に走らないでください!」と
言うのであろうが、「早く、早く走ってください!」
これは尋常で無いが兄の身の上に起こっている事を
ショージは思い知らされた。

ショージの兄の悟は個人部屋で命を長らえるための
機械に囲まれたベットに寝かされていて、そこには
既に親戚一同が揃っており「こちらに…」と呼ばれた
母親は、長男の顔を見るなり泣き崩れ、悟の名前を
何度も呼びながら咽び(むせび)泣いた。ショージには
兄が一体何故こんな酷い仕打ちを受けなければならない
のかそれが堪らなく悔しく思えた。声には出さずとも
「まだ兄ちゃんはこれからたくさんの時間をかけて
友達を作り、色々な国へ旅行して、そして感動的な
経験をしなければいけないのに…。何があっても
呼吸が止まっちゃだめだからね…兄ちゃん、どうか
頑張って!」そこにいる時間ほど辛い時間はなかったで
あろう。

悟は幼少の折から小児喘息を患っており、母親と弟、
妹と離ればなれになってからの病状は悪化の一途を
辿っていた。

母親は息子、娘を連れて家に帰って来た。家に着いて
からは一言も話さず、黙々と夕飯の支度をする。
その後、数年の間に悟は危篤状態を7回も起こした。
だが幸いな事に悟は母、父の願いや周りのたくさんの
人の願いが届き、なんとか助かることが出来た。
しかし、病院からは出られず、何年もの間、闘病生活
をおくらなければならなかった。ショージは兄の緊急を
知らされたあの日、兄が個室で過ごしているのではなく、
本当は4人部屋で過ごしていたのを看護婦から教えて
もらい、その部屋まで案内してもらった。

兄のベッドの脇にはカラーボックスが置いてあり、
これ以上は綺麗に成らないと言えるほど細かな物が
きちんと整頓して並べられてあった。兄の几帳面さが
窺えた。そしてカラーボックスの中に車の本がたくさん
ある事で、兄は車が好きな事を知ったのだった。
(つづく)


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第10話

2023-03-17 08:44:46 | webブログ

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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
第10話
やがてショージが5年生になった頃、母親に好きな
男性が現われて再び結婚した。そしてショージに
もう一人の可愛らしい妹もこの世に誕生した。だが、
貧しさだけは一向に変わる事がなかった。
ボロアパートは家族が増えても大きくなる事はない。
相変わらずに6畳間と3畳間だ。3畳間はキッチンに
なっている。そこにボロボロの冷蔵庫に茶碗ダンスが
あり、ガラクタもたくさん置いてある。実質にはこの
3畳間はただ歩いて6畳間に行くだけのようなものだ。
大人2人に子供3人の家族にはあまりに狭い家…
と言うよりも小屋だった。

ショージの寝場所は部屋の真中からグランドピアノの
下になった。毎晩、グランドピアノの下から恐怖心を
持って見上げた。「数百キロのピアノの重みでこの
オンボロアパートの床が抜けたりしたらどうなるだろう…
地震が来れば間違いなくこのボロ家の床は瞬く間に抜ける。
僕はペチャンコになるだろう…。」そう考えると
安心して眠りにはつけなかった。ショージは極度の
地震恐怖症なのだが原因はここから来ているのかも
しれない。グランドピアノは命を脅かす敵になって
いた訳だ。

そんなある日、小学校の2時間目の授業の時だった。
急に先生から「お母さんから電話があったから直ぐに
用意して家に帰りなさい、早く!急いで帰りなさい!」
ショージが家に着くと母親の異常な緊張感と声を挙げた。
父と兄との別れから数年が過ぎた頃である。

「しょうちゃん、早く、直ぐに行くわよっ!何も
持たないでいいから、お母さんと一緒に来て
ちょうだいっ!」タクシーに飛び乗り、その中で
母親がショージに言った言葉は仰天するものだった。
「しょうちゃん、お兄ちゃんは…お兄ちゃんはね、
病気で死にそうになっているのよ…」母親は震え
ながら言った。

その時、タクシーの後ろから大きな音で「はい!
そこのタクシー、止まりなさ~い!」振り返ると
赤い照明をクルクルと回転させながらパトカーが
後ろからピッタリと付いて来ているのだ。

運転手が母親に「申し訳ないがこれじゃ止まらない
訳にはいかないんでね…」そしてタクシーが止まり、
運転手に言ってドアーを開かせた途端、母親は
車から飛び降りるようにして、パトカーから出て来た
警察官に猛烈な勢いで捲くし立てた。

「あんたたち、私の…私の息子が病院で今、死に
かけているのよ!危篤なのよ!1秒を争うこんな
時に…私たち国民が本当に困っている時に助ける
のがあんたたちの仕事と違うの!こんな所で止めて
しまって、もし息子に会えなかったら、間に合わな
かったらあんたたちは、一体どうしてくれるつもりなの!」
(つづく)


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第9話

2023-03-16 08:39:52 | webブログ

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第9話
ショージがまだ小学生の頃は母親が必死で働いて
ショージとその妹を養っていた。これ以上に究極に
貧しい家もそうそうは無かっただろう。長屋の
ボロアパートは6畳間と3畳間だけで手洗いも和式だ。
いわゆるボットン式だ。そんな狭い空間にグランド
ピアノがドーンと置いてある。母、息子、娘の
3人は一つの布団で寝て暮らしていた。母親は
ショージに向かって言った。「何が何でもピアノと
踊りの練習だけは絶対に続けないといけないわよ…
あなたの将来をきっと助けてくれるのだから…」と。
昼は自宅で布団作りの内職だ。夜に女性が出来る
仕事と言えば当時、キャバレーのホステスくらい
だった。子供たちのために必死に働き続けていた。
しかし、そんな暮らしが徐々に彼女の身体を虫食んで
行く。

ある日、息子のショージは学級会で芝居をしなけ
ればならなかった。その小道具や衣装は各々、
各自で揃えなければならなかった。ショージは
家の押し入れ中から大きなお茶の箱を見つけた。
「あれ、この中には一体、何が入っているんだろう?」
勝手に箱を開けて見てみた。するとその中から
今まで見た事も無いような綺麗なチャイナドレスを
見つけたのだ。「よし、衣装はこれにしよう!」
それを学級会の芝居の時に母には無断で着用した
のだ。母親が遅れて学級会を観に来た。そして
ショージのチャイナドレス姿を見ると慌てて家に
帰ってしまった。

家に帰ると母親は眉間に皺を寄せ、本当に困った
顔で「このお茶の箱を勝手にいじらないで…」と
泣きそうになりながら息子に頼んだ。それ以来、
ショージは二度とお茶の箱に手を掛けることは
なかった。あのチャイナドレスが実は母が働く時に
店で着ていたドレスだったのだと気が付くには
あまりにも幼過ぎた。母親はどんなに生活が
貧しくても踊りとピアノの練習だけには金を削る
事はせずに、必死に働いて念出していたのだ。

ショージにはほとんど友達はいなかった。踊りを
習うために学校を早引きしなければならなかった
のだ。ショージもそれについては落胆していた。
彼は学校を2時間目だけで去らないとなると、誰とも
遊んでもらえない。しかし、母親は学校に連絡し、必ず
2時間目に帰宅させるよう先生に頼んでいた。
だから学校側としてもそうせざるを得なかった。
学級の生徒たちもそれを見て見ぬふりをしていた。
ショージは胸を閉ざして暮らしていた。大好き
だった父親と兄とは分かれて以来会う事はもう
なかった。
(つづく)


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第8話

2023-03-15 08:34:32 | webブログ

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第8話
夕暮れも終わり真っ暗な夜空の下、気丈なショージの
母は7歳の誕生日を迎えたばかりの息子、そしてまだ
3歳になったばかりの娘を自転車に乗せて当ても無く
彷徨った。母が息子に言った。「ここなら雨が降っても
大丈夫だから、ここで寝ましょう…」と降り立ったのは
入間川に架かる橋の下だった。ショージにはいつまでも
その橋の名前を忘れる事はなかった。その名は「富士見橋」。

ショージの手をとって橋げたの下まで降り立った時に
母の背中におぶ紐(ひも)で背負われている3歳に
なったばかりの妹を見ると頭を後ろにだらんと下げて
寝ていた。母親は急に何かを見ていた。その目線の
向こうには橋の袂(たもと)の近くを石焼きイモの
屋台を引っ張って移動して行く一人の老人の姿があった。

母親は急いでショージの手を引っ張り、橋の上まで
来るとそのリヤカーの屋台の主に声を掛けて、石焼き
イモをたった1本だけ買った。老人が言った。「え?
1本だけでいいのかい?」その一本の芋を買う他に
金は持っていなかったのだ。

そして芋を大事に抱えて3人は橋の下まで行き、普段
母親が布団作りの仕事で使っていた唐草模様の風呂敷を
コンクリートの上に敷き、背中に背負われている娘を
降ろした。母親はその娘を身体の前に抱っこしながら
「ほら、お芋があるよ!起きて食べなさい…」3歳の
娘は目を覚まし、匂いを嗅いだ瞬間から小さな口が
見る見る大きくなり、母親が半分に折って熱を冷ました
芋にがぶりと食らいついた。そうとうに腹が空いて
いたんだろうがあまりに食べるのでショージは大きな
声で、叱り飛ばした。「ば、ばか!そんなに食べたら
ママのがなくなっちゃうじゃないか!これだけしか
ないのに、そんなに食べちゃ駄目!」

すると母親は優しい声で言った。「しょうちゃん、
ママはお腹が空いてないから大丈夫なのよ…ほら、
こっちの半分はしょうちゃんのだからお食べ…」
そんな優しい母に向かって泣きじゃくりながら
少年ショージは「それじゃあ、本当にママのが
無くなっちゃう!ウワーン…ママのが無い、ママのが
無いよー!ウワーン…」

母親は微笑みながら食べさせたが、ショージには
ボロボロと流れる涙と一緒くたになって芋の味なんか
ちっとも分からなかった。新聞紙を娘と息子に巻き
つけて3人で風呂敷の上で朝まで抱いていた優しい
母親だった。胸に抱かれたショージは上を見上げた。
夜空があまりに変わった色なので母に聞いた。

「ママ、空を見てよ!なんで夜なのに紫色なんだろうね?
変な色だね?」母は、息子と娘を抱きながら、「あら、
本当ね…変な色…さ、しょうちゃん、ここで眠りましょう…」
その日何処に行く当ても無い3人の親子はこの入間川に
掛かる富士見橋の真下で寝た。その日…実にその日から、
ショージの野宿は始まったのだった。
(つづく)