半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)第60話

2019-03-02 10:07:33 | webブログ
おはようございます、バレエ教師の半澤です!

通常の平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、夕方5時20分から初級レベルの
レッスン、夜7時から中級レベルのレッスンがあります。
皆さま、お待ちしております!

インスタグラム https://www.instagram.com/hanzawashoji_openballet/?hl=ja
ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP
(オフィシャル ウエブサイト) オフィシャルサイトハピタス
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皆様、2019年12月26日(木)に私の発表会があります。
もし、良かったら出演してみませんか?バリエーションでも良いですし、
グランパドドゥでも良いですよ!もちろんコンテンポラリーでも
良いですし、オペラでも舞台で歌います?
どうぞ、どんどん出演してください。
私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

連絡をお待ちしてますね!!

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

日曜日のバリエーションは眠りの森の見所から妖精リラのバリエーションです。
ではクリスタル・ルームでお待ちしておりますね
連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
ウォッカツアー!バスはやって来た!
第60話
街角にあるバスの待合い所へ来ると既に幾人かの
男たちが居た。これから旅行に行くというような
服装ではない。どちらかと言えば、酔っ払いの
オヤジが朝方に二日酔いで疲れて数人で屯している
という感じだ。ショージはその男たちに向かって
「レニングラード行きのバスはここからですか?」
と英語で質問した。すると男たちは黙って頷いた。
指定の時間が近づくにつれ、段々とその数だけは
増えたが これは間違い無く異様なグループに見えた。
30人くらいの酔っ払いの男たちが集まったところで、
バスガイドが「レニングラード行きです!」と
声をあげて、バスから降りて来た。金髪の40歳位の
優しそうな女性であった。 

男たちは黙ってぞろぞろとバスに乗り込み、ショージ
も乗り込むと中に一人だけ女の子がいた。若いと
言えばその女の子とアジア人のショージのみだ。
窓ぎわに女の子が座り、ショージは通路を挟んで
反対側に腰掛けた。バスが動き出し、バスガイドが
これからのツアーのプランと注意事項を説明し始めた。
 
男たちは眠り始めたか、興味無さそうにそっぽを
向き、女の子さえガイドの話は上の空だ。エキサ
イトしながらガイドにかぶり付くように聞いている
のは、ショージ一人だけであった。 何時間走った
のか、たくさんの酔っぱらいとショージを乗せた
バスがフィンランド国境を出た。バスを見送るように
フィンランド国境監視官たちが、見る見る遠ざかって
行った。

ツアープランや注意事項を説明し終えたガイドが
一息ついて、「あら?」と不思議そうにショージを
見つめた。「ガイドに僕の本当の事情を打ち明けて
おいた方がいいかもしれないな…」とショージは
ガイドに近寄って行った。「実は僕はアルコールの
ためにレニングラードへ行くのではありません。僕は
バレエダンサーで、レニングラードでバレエを見たい
のです。出来ればキーロフバレエ団へ行ってオーディ
ションを受けたいのです。でなければバレエ学校でも
いいから、レッスンを受けたいと思っているのです」
 
ガイドは驚いた顔して、ショージをしばらくは見つめた。
しかし、表情がさっと曇り、「勝手な行動は許されま
せんよ!あなたは自分が一体、何を言っているのか
分ってないみたいね…!あなたは監視下にあるのですよ!」
暫くガイドにそっぽを向かれて、もうショージの話しは
聞いてはくれなかった。ショージは悲しくなった。

5時間よ!5時間で何とかしなさいっ!

既にフィンランド国境は過ぎて見渡す限り何にも無く
恐ろしい無毛の土地だ。「この空間は一体、何処の
領地になるんだろう…?もしかすると、逃げてくる
ソビエトの人たちのために地雷があちこちに埋めて
あるのかな?」バスの中から今来た道を振り返れば、
アスファルトなんかではない。それはなんとも醜い
凹凸が激しく剥き出している泥道だった。半永久凍土
が何百年も凍っては溶け、溶けては凍り、「うわーっ!
なんて醜い道なんだーっ!」
 
その長くて、どちらの国にも属さない領地の休憩地点で
バスが止まった。ガイドは20分ほど停車する事を
男たちに伝えた。ぞろぞろと30人くらいの酔っ払いの
男たちも女の子もバスから降りて行った。
(つづく)



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