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ホビットかドワーフかヒューマンかエルフか?

2009-01-28 | 存在と事象のこと
ホビット、やはり現生人類とは別種か
2009年1月26日(月)18:55

 以前に発見され、架空のこびと族“ホビット”の名で呼ばれていた頭蓋骨について、現生人類とは別の種であるとする新たな研究が発表された。インドネシアのフローレス島で2003年に見つかっていた頭蓋骨は、小型化、あるいは病気の影響で小さくなった現生人類のものではなく、より原始的な人類の祖先に当たることが示唆されたという。
「この頭蓋骨の形状は、原始的な小型のヒト属のものとされる頭蓋骨に一致する」と、研究を率いたニューヨーク州立大学ストーニブルック校のカレン・バーブ氏は語る。ヒト属には、現生人類のほか、ネアンデルタール人やホモ・エレクトスといった近い関係にある種が含まれる。研究では、現生人類、類人猿、化石で発見されている初期人類の祖先の脳とそれぞれ比較した。
 この研究は「Journal of Human Evolution」誌のオンライン版に掲載されている。
 この約1万8000年前の頭蓋骨については以前から激しい議論が交わされてきたが、このたびの研究で新たに一石が投じられることになった。
 ホビットと呼ばれるだけあって、頭蓋骨は現生人類でいうと3歳程度の大きさしかないため、当初はホモ・フローレシエンシスという未知の新種のものだとする説が支持を集めていた。一方、これを疑う声もあり、脳が小型化する遺伝病である「小頭症」を患った小型の現生人類ではないかという説なども唱えられてきた。
 この頭蓋骨には、左右の形状に大きな差異がある。この点については2006年の研究でも指摘されていたが、同研究では発達異常の特徴に一致するものであると結論付け、新種の可能性を否定していた。今回の研究でも、やはり左右の非対称性に焦点が置かれたが、従来とは異なり、人類の祖先に当たる別種の健康な個体の範囲内に収まると判断された。
「左右の非対称性に関しては、この頭蓋骨の化石化された過程を調べれば、少なくとも部分的には説明がつきそうだ」と前出のバーブ氏は述べている。
 これに対して、2006年の研究の共同執筆者であるロバート・エックハルト教授は化石化の過程での変化を否定し、非対称性は「発達異常の強力な証拠である」と電子メールで回答した。同教授は、ペンシルバニア州立大学身体運動学研究科で発生遺伝学と進化形態学を専門に研究している。
 また、イリノイ州シカゴにあるフィールド自然史博物館で生物人類学分野の学芸員を務めるロバート・マーティン氏も次のように話す。「この研究では、頭蓋骨の形状やサイズが検証される一方で、脳自体の小ささや非対称性が無視されている。だが、そこにこそ、この個体が小頭症であった証拠があるといわれているのだ。この頭蓋骨が300万年前のものであれば、これほど小さな脳でもおかしくないのだが、わずか1万8000年前のものとみられているので、やはりこれは突出した特徴といえるだろう」。

John Roach for National Geographic News
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パラオ古代人ホビットやドワーフではなかったBrian Handwerk
for National Geographic News
August 27, 2008


 パラオの古代人をホビットやドワーフのような人類とは別の種ではないかと示唆した研究があったが、「いや、そうではなく背が低いだけで同じ人類だ」とする新たな研究が発表された。
 この新しい研究結果は、数年前にパラオから約2300キロ離れたインドネシアのフローレス島で見つかった遺骨をめぐる論争にも影響している。この島の“ホビット”と呼ばれている小さな遺骨が、独自の種なのか、発達障害等の病気をもった我々と同じ人類なのかという点で意見が分かれているのだ。
 今回の研究では、パラオのチャレコール・ラ・オラックで発見されたほぼ完全な遺骨をはじめ、数個の頭蓋骨や骨片が分析された。この研究の主執筆者であるノースカロライナ州立大学のスコット・フィッツパトリック氏は、「パラオの古代人の大きさは標準的なもので、現生人類にみられる身体的特性の範囲に十分当てはまることを示唆するデータが得られた」と語る。
 同氏は今回の研究結果について、「今年上旬にリー・ベルガー氏が発表した研究結果に真っ向から対立するものだ」としている。リー・ベルガー氏は南アフリカのヨハネスバーグにあるウィットウォータースランド大学の古人類学者だ。フィッツパトリック氏の研究チームがパラオの古代人の身長を150センチ以上はあったとする一方で、ベルガー氏の研究チームはパラオのウチェリウングス洞窟とオメドケル洞窟から見つかった不完全な遺骨をもとに彼らの身長を94~120センチとしていた。
 ベルガー氏の研究では、発見された遺骨に未発達なアゴ、大きな歯、小さな眼窩といった人類とは異なる原始的特徴があることも指摘されていた。孤立した島では食料に限りがあるので進化の過程で背が低くなりやすいという説があり、これがパラオのケースに当てはまるのではないかというのが同研究の主張だった。これに対してフィッツパトリック氏は、「パラオの遺骨のこうした特徴は人類の正常な範囲内で、パラオで島国特有の小型化が進んだといえるだけの論拠はない」と反論している。
 今年3月に発表されたベルガー氏らの研究では、パラオの人々の小型化が判明したことで、2003年にインドネシアのフローレス島で見つかった遺骨についての解釈も改めざるを得ないだろうと結論付けていた。フローレス島で見つかった遺骨は、完全に成長した大人の特徴を示しながら身長は約1メートルで、パラオの遺骨よりも低いため、ホモ・フローレシエンシス(Homo floresiensis)という別の種ととらえる研究者が多かった。この遺骨は架空のこびと族“ホビット”の愛称で呼ばれている。
 ベルガー氏らはこれに対し、「パラオの遺骨にも小型化が見られることから、フローレス島の“ホビット”にそれほど独自性があるとはいえないのではないか。いくつかの島で身長が低くなる方向に進化が起こり、フローレス島の“ホビット”は中でも特に小さくなっただけかもしれない」と主張していた。これを受けて、今回研究を発表したフィッツパトリック氏の研究チームは、「ベルガー氏の研究は断片的な化石に基づいて行われたため、解釈に誤りがあったのではないか」と述べている。一方でベルガー氏は、「フィッツパトリック氏らの発表した内容こそ、自分が以前に発表した研究の結果を誤って解釈したものだ」と反論しており、議論は紛糾している。
 フローレス島の“ホビット”が見つかった洞窟の調査を現在も続けているニューヨーク州立大学ストーニブルック校の人類学者ウィリアム・ユンガー氏は、「ベルガー氏らが報告したパラオの断片的な遺骨は、ホモ・フローレシエンシスに関する議論とは関係ないものだ」と話す。
 ペンシルバニア州ユニバーシティパークにあるペンシルバニア州立大学で、発生遺伝学と進化形態学を研究するロバート・エックハルト教授はまた別の意見のようだ。同氏は、フローレス島の“ホビット”は固有の種ではなく、ピグミー的な人類の祖先であるという研究を発表しており、「パラオの遺骨が人類だとするなら、フローレス島の“ホビット”を新種とする分類には大きな問題がある」と考えている。
 論争はまだまだこれからも続きそうだ。
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身長の小ささは何を意味するか?というと実は何も意味しない。

巨大であることが何も意味しないのと同じ。

脳の大きさは?というと、これも大した意味は無い。

アナトール・フランスの脳が小さかったのは広く知られているし、知られる限り最大の脳を持った人は知能障害だったらしい。

このホビットの場合ももう少し標本があれば見解が変わる可能性はいくらでもある。


ファンタジーやゲームの中の“人間族”の多様性は中々に興味深い。

ホビットはコロポックルと同種なのだろうか?

ドワーフは腕力が強く頑丈だ。

エルフは腕力は弱いが敏捷で賢い。

そして“すべてに平均的な”ヒューマン。


本当は現実の“人間”も彼ら“人間族”と同様に多様性に富んでいる。

しかし、なかなか、それは理解されない。

同じ人間でも朝と夕方では能力が違う。

いっそバッチでも着けて表現しますか?


『私はドワーフ系です。沢山食べます』

『今はエルフ状態です。寝ているときには起こさないで!』

『ホビット中です。遊んでいるので話しかけて大丈夫です』


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