気配

凛は夏を知らないままいなくなってしまった

もうすぐ凛の誕生日が近いと思ったらそんな事を思った
子どもにとって夏は楽しい事がいっぱいなはずなのに
そんな事もしらないまま
凛の小さい手を引いて歩く事さえ出来なかった


ずーと前、何年も前、　自分の足元によく子どもの気配を感じた
「この家には座敷わらしがいるんだ」と思っていた
男の子だったと思う
どうして男の子か？と言われたらわからないけど
そうだったと思う
アユとタカが小さい頃
タカだと思ってよく「タカ　何してるの？」と
声を掛けた　　でも誰もいない
台所作業をしているとすーと足元を通り過ぎたり
悪さはしないけど家にいるといつも後ろにいるような気がした
1～2年でどこかにいなくなったけど

そんな気配を今も感じないかと思っているけど
今は何も感じない
時々アユと凛がいるな～と思うことはあるけど
修行でもしたら見えるようになるかしら？
滝に打たれたり？

でも普段はやっぱりゆう君の所にいるのかも
何か行事があるとやって来るんだよ　きっと

アユは凛を抱っこしてるなぁ　ずーと
疲れると私やパパの肩に乗せる？
だから時々イタ苦しい
そんな痛みは全然平気だけどね
アユと凛がいない心の痛みは耐えられそうにありません。