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美しさは日々の小さな積み重ねから。

自己を見つめる

2010-11-19 11:36:34 | 日記
<写経>
東京都東五反田の閑静な住宅街の中に薬師寺東京別院があります。
西五反田に主要取引先がありますので 時間がある時には
写経をしに出かけます。
写経の前に頂く「お抹茶とお菓子」には毎回、感謝の念を感じます。


                                      

         写経勧進帳が頂けて 何巻目の写経になるかという事も分かるようになっていて
         判が頂けるのが 何だか ひとつの楽しみにもなっています。
         ちょっとだけ 子供の頃を思い出す瞬間 
              

                  「般若心経」は母が亡くなってから毎日唱えています。今年で13年目の私の朝の楽しみ。
                   薬師寺で写経しても宜しいですし 自宅用のものを頂くことも出来ます。
                   私は 薬師如来様にお会いしたいので 必ず薬師寺でさせて頂いています。
                   
                   お香の焚かれた 何とも言葉では言い尽くせ無いほどの神聖な空間。
                   西行法師が伊勢神宮へお参りしたときに詠んだ一句の言葉が
                   胸の奥にこみ上げてきてしまうほどです。
                   
                   「何事のおはしますをばしらねども かじけなさの 涙こぼるる」
                   
                   見えない何かに見守られている。そんなことが体験出来る場所。
                   そしてそこは 私にとって 両親との再会の時間でもあるのです。
                   不思議ですが そう感じると 筆も大変すべりが良いような気がしてなりません。                 
                  
                    これは 自宅の私の写経机です。
                    難しい・・って思っている方がいらっしゃるかもしれませんが
                    この素晴らしいお手本の上に紙を置いて写すのですから大丈夫ですよ
                    私は 浅草の浅草寺の「観音経」と三十三間堂の「十句観音経」を自宅で写経します。

                        
            左側のお線香がお堂の中で焚かれています。
            本当に 良い香りです。
            別院では 写経だけではなく お線香や数珠なども
            販売されていますので それだけでも楽しめます。
            右側の箱の中身は 木の文鎮です。
            白鴎伽藍の修復の際に出た余材で作られています。
            樹齢1500年~2000年の「木」です。
            持っているだけでも 自然の恩恵を感じます。
                                 
                                  

この坂を上っていく時の気持ちと 帰りの下り坂では 全く「気持ち」が違うのです。
「包まれる」感触と表現したらいいのかなぁ~

「自分の目的」みたいなものが 心のなかに息づく感じがするのです。
何かに迷っている時 すぐに答えがでなくても 「焦る」というマイナス感情が
なくなり ある意味「まぁ 何とかなる」という「覚悟」が見えてくるのです。
更に 「自分の価値」みたいなものとも出会える・・そんな瞬間でもあります。

是非 まだ「写経」の経験の無い方 一度お試し下さいね。
きっと 目に見えない 自分の新しい意識と巡り逢える瞬間を感じることが出来ます
                  
                                      
                                       薬師寺への坂道