
ゴテる1750BLの異音修理

カタカタと回転周期で異音がする1750エンジンの原因が不明ダス

常識的に考えると、タペットクルアランス過大、バルブリフター&カム不良というところ
ですが処置しても消えません。

ハイカム→ノーマル11548にコンバート
PF氏のアドバイスに基づき、ハイカム故にカーボン堆積によるバルブ干渉がありえると言う
ことでした。
早速、カムを変更したものの結果は変わりませんでした。

やむなく下も攻める
感覚的にはシンリンダーヘッド部の異音なのですが、オイルを切らしてたのでコンロッド
メタル損傷も有り得ました。
異音源を見損なうことは有り得ますから、駄目もとでオイルパンを外して点検しました。
しかし、異常ナシで、メタルもジャーナルも比較的綺麗でした。
次なる工程はシリンダーヘッドを外すことですが、残るところはバルブとガイドくらいしか
、異音の要素は考えにくいです。
しかし、そのような種類の異音でもないというのが、ヘッド下ろしを躊躇わされました。
も~、頭貝割れ大根状態ダス

途方にくれていると、K藤メカが言いました。
このピストン変です。
もちろんピストンを外したわけではありません。
オイルパンを外してあるので、下から除いて発見したわけです。
ピストンにスカートが無い??
早速シリンダーヘッドを外して検証せよと命じました。

レーシングピストンが付いてた! 左はノーマルピストン

カーボン堆積多し
このカーボンを除去したところ・・

バルブのスタンプが

音源は4番シリンダーという予想は当たり、まさしく4番のピストンがこの状態です。
赤丸は排気バルブのセンターの窪みの型で、出べそ状態になっております。
ゴッツンコの原因はカーボン堆積と思われますが、背景にはハイコンプピストン&ハイカム
の組み込みがあります。

こんなに違うトップの高さ! 右は純正ノーマル
更にシリンダーヘッドも面研してあるようです。

比較的綺麗なヘッド

研磨量測定の図
測定結果は-0.8mmで、圧縮は11.0くらいに上がってると推測されました。(測定協力PF氏)
以上全てがゴッツンコの悪条件になっており、いわば三重苦状態です

エンジンチューンには適してるでしょうが、実用耐久度では問題があります。
お安く修理するなら、カーボンだけ除去して、タペットクリアランスも広めにとれば、
凌げるかもしれません。
しかし、

頂けない無数の傷
普通はこんなところに傷は付きません。
PF氏に相談したら、焼きつく可能性があるということで、全てノーマル戻しで変更すること
にしました。
基本的にノーマルしか扱わない(機会が無い?)ショップとしては、異例の修理となった
わけです。
ここまでたどり着くのに、相当な時間を費やしてますが、ピストンとカム交換作業を強いられ
るなら、結果的に避けられない作業です。
先にやるか、後でするかで、決して無駄な作業ではないですよというのがPF氏の慰めの
言葉でありました
