初回記載:このトピックスは2007-06-22 23:59:07 「特発性側弯症 20年後のアウトカム No.4」のタイトルにて掲載したものです。
追記:2017年11月6日 タイトル変更及び拙訳の再点検と体裁を整え
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(H19年7月4日追記 : この項は、august03が和訳したものです。
私は医師ではありませんので、医学的に誤解や誤りが含まれている可能性はありますので、どうかそのことを考慮されてお読みいただきたいと思います。また、なんとかして文献本体を入手して、さらに詳細な内容をいつか皆様にご提供したいと考えております)
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この文献は、患者さんの20年間における結婚、妊娠、出産、腰痛、カーブ進行との関係などの調査に関する報告。その項目の大半において、患者さんと対照グループとのあいだには、「差」がないことが示されています。しかし、ここでも腰痛に悩まされていることと、容姿に対するコンプレックスが生活に影響していることが示唆されています。側弯症は、脊柱変形をいかに矯正するか、ということと、患者さんに喪失感を抱かせずに、逆に自信を持たせるか、というメンタル面でのケアが大切と思われます。
専門誌 :Spine. 2001 Jul 1;26(13):1449-56.
タイトル :Childbearing, curve progression, and sexual function in women 22 years after treatment for adolescent idiopathic scoliosis: a case-control study.
思春期特発性側弯症の治療後、22年間を経過した女性における妊娠出産カーブ進行、性生活について
医療機関 :Department of Orthopaedics, Sahlgrenska University Hospital,
Göteborg University, Sweden.
研究デザイン : 1968年から1977年にかけて思春期特発性側弯症を治療した女性患者、
手術145人、装具122人を20年以上にわたりフォローアップした。
目的 : 側弯症ではない人を比較対照として、側弯症患者の妊娠出産、性生活に対する長期間での影響を調査する
背景情報のサマリー : 妊娠がカーブ進行に与える影響は未解明のままであった。すでに治療が終えた側弯症患者の生活全般(結婚、妊娠出産、性生活)について調べた研究もほとんどなかった
方法 : この研究において、手術患者136人と装具患者111人が、SRS調査票の[妊娠出産と性生活に関する項目]に回答してくれた。またこのうち、手術患者129人と装具患者105人がレントゲン検査にも参加してくれた。コブ角について、現在の状態と以前のものを調査した。年齢がマッチする90人の女性を選択し、比較対照として同じ検査を受けてもらった。
結果 : すべてのグループの平均年齢は40歳であった。手術患者と装具患者のうち85%は結婚しているか、結婚したことがあった。一方、比較対照グループでは82%であった。これら3つのグループ全体で、628の妊娠があった。出産の数には、この3グループ間には「差」はなかった。(手術患者は1.8人、装具患者は1.9人、比較対照群は2人)装具患者における最初の平均妊娠年齢(28歳)は、比較対照群(25.9歳)にくらべて遅い傾向があった。一方、手術患者では26.6歳であり、これを装具患者と比較すると差はなかった。
腰痛については、3グループには「差」はなく、手術患者の35%、装具患者の43%、比較対照の28%で腰痛があった。また最初の妊娠時における帝王切開についても3グループ間には「差」はなかった。(手術患者19%、装具患者で14%、比較対照群で18%)
吸引分娩は、手術患者が、比較対照や装具患者にくらべると率が高かった。(手術患者で16%、装具患者で8%、比較対照で5%)
腰痛による性生活のなんらかの不便を、手術患者の33%で、装具患者の28%で、比較対照群で15%が感じていた。
社会活動への参加が身体面でつらい場合と、容姿に対するコンプレックスが影響して、このような制限が生じていた。腰痛、それ自体は大きな原因ではなかった。妊娠とカーブが進行することとは相関関係は見られなかった。また、最初に妊娠した年齢とカーブ進行とにも相関関係は見られなかった。
結論 : 特発性側弯症を治療した患者さんにおける夫婦生活とこどもの数は良好なものであった。妊娠出産が側弯カーブの増大につながるとは思われなかった。少しの問題は、妊娠と出産時に発生することはあった。患者によっては、性生活にわずかながらは影響している人もいた。
(2017年11月6日 現在、下記のトピックスは整理中のため非公開となっています august03)
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ブログ内の関連項目
成長期終了後に側弯は進行する ?
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/14e88907988a1cca6cbc1081e7bcfd80
20年後の健康状態が見える No.2
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/a60e1144b03536ab11c07010ad5b605d
20年後の健康状態が見える No.3
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/2adfe0ba14cc2c85b09a511b957b5497
体験から得た
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/961f72680050423477acbb34c2f8aa69
☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。
医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいことは、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?
追記:2017年11月6日 タイトル変更及び拙訳の再点検と体裁を整え
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(H19年7月4日追記 : この項は、august03が和訳したものです。
私は医師ではありませんので、医学的に誤解や誤りが含まれている可能性はありますので、どうかそのことを考慮されてお読みいただきたいと思います。また、なんとかして文献本体を入手して、さらに詳細な内容をいつか皆様にご提供したいと考えております)
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この文献は、患者さんの20年間における結婚、妊娠、出産、腰痛、カーブ進行との関係などの調査に関する報告。その項目の大半において、患者さんと対照グループとのあいだには、「差」がないことが示されています。しかし、ここでも腰痛に悩まされていることと、容姿に対するコンプレックスが生活に影響していることが示唆されています。側弯症は、脊柱変形をいかに矯正するか、ということと、患者さんに喪失感を抱かせずに、逆に自信を持たせるか、というメンタル面でのケアが大切と思われます。
専門誌 :Spine. 2001 Jul 1;26(13):1449-56.
タイトル :Childbearing, curve progression, and sexual function in women 22 years after treatment for adolescent idiopathic scoliosis: a case-control study.
思春期特発性側弯症の治療後、22年間を経過した女性における妊娠出産カーブ進行、性生活について
医療機関 :Department of Orthopaedics, Sahlgrenska University Hospital,
Göteborg University, Sweden.
研究デザイン : 1968年から1977年にかけて思春期特発性側弯症を治療した女性患者、
手術145人、装具122人を20年以上にわたりフォローアップした。
目的 : 側弯症ではない人を比較対照として、側弯症患者の妊娠出産、性生活に対する長期間での影響を調査する
背景情報のサマリー : 妊娠がカーブ進行に与える影響は未解明のままであった。すでに治療が終えた側弯症患者の生活全般(結婚、妊娠出産、性生活)について調べた研究もほとんどなかった
方法 : この研究において、手術患者136人と装具患者111人が、SRS調査票の[妊娠出産と性生活に関する項目]に回答してくれた。またこのうち、手術患者129人と装具患者105人がレントゲン検査にも参加してくれた。コブ角について、現在の状態と以前のものを調査した。年齢がマッチする90人の女性を選択し、比較対照として同じ検査を受けてもらった。
結果 : すべてのグループの平均年齢は40歳であった。手術患者と装具患者のうち85%は結婚しているか、結婚したことがあった。一方、比較対照グループでは82%であった。これら3つのグループ全体で、628の妊娠があった。出産の数には、この3グループ間には「差」はなかった。(手術患者は1.8人、装具患者は1.9人、比較対照群は2人)装具患者における最初の平均妊娠年齢(28歳)は、比較対照群(25.9歳)にくらべて遅い傾向があった。一方、手術患者では26.6歳であり、これを装具患者と比較すると差はなかった。
腰痛については、3グループには「差」はなく、手術患者の35%、装具患者の43%、比較対照の28%で腰痛があった。また最初の妊娠時における帝王切開についても3グループ間には「差」はなかった。(手術患者19%、装具患者で14%、比較対照群で18%)
吸引分娩は、手術患者が、比較対照や装具患者にくらべると率が高かった。(手術患者で16%、装具患者で8%、比較対照で5%)
腰痛による性生活のなんらかの不便を、手術患者の33%で、装具患者の28%で、比較対照群で15%が感じていた。
社会活動への参加が身体面でつらい場合と、容姿に対するコンプレックスが影響して、このような制限が生じていた。腰痛、それ自体は大きな原因ではなかった。妊娠とカーブが進行することとは相関関係は見られなかった。また、最初に妊娠した年齢とカーブ進行とにも相関関係は見られなかった。
結論 : 特発性側弯症を治療した患者さんにおける夫婦生活とこどもの数は良好なものであった。妊娠出産が側弯カーブの増大につながるとは思われなかった。少しの問題は、妊娠と出産時に発生することはあった。患者によっては、性生活にわずかながらは影響している人もいた。
(2017年11月6日 現在、下記のトピックスは整理中のため非公開となっています august03)
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ブログ内の関連項目
成長期終了後に側弯は進行する ?
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/14e88907988a1cca6cbc1081e7bcfd80
20年後の健康状態が見える No.2
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/a60e1144b03536ab11c07010ad5b605d
20年後の健康状態が見える No.3
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/2adfe0ba14cc2c85b09a511b957b5497
体験から得た
http://blog.goo.ne.jp/august03/e/961f72680050423477acbb34c2f8aa69
☞august03は、メディカルドクターではありません。治療、治療方針等に関しまして、必ず主治医の先生とご相談してください。
医学文献の拙訳を提示しておりますが、詳細においてはミスが存在することも否定できません。もしこれらの内容で気になったことを主治医の先生に話された場合、先生からミスを指摘される可能性があることを前提として、先生とお話しされてください。
☞原因が特定できていない病気の場合、その治療法を巡っては「まったく矛盾」するような医学データや「相反する意見」が存在します。また病気は患者さん個々人の経験として、奇跡に近い事柄が起こりえることも事実として存在します。このブログの目指したいことは、奇跡を述べることではなく、一般的傾向がどこにあるか、ということを探しています。
☞原因不明の思春期特発性側弯症、「子どもの病気」に民間療法者が関与することは「危険」、治療はチームで対応する医療機関で実施されるべき。整体は自分で状況判断できる大人をビジネス対象とすることで良いのではありませんか?
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