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かかりつけのお坊さん 奮闘編

転勤も定年もリストラもない、失うものは何もない最強な坊主が日頃の“感謝”を言葉にこめて、日常を綴ります。

つらい日々の中に

2013-10-28 21:17:12 | 日記
今朝早く、また、電話が鳴りました。

これは、お坊さんの宿命です。

朝を待って、ご家族の訃報をお知らせくださるのです。

こっちも、受話器をとる前から、気持ちが一変します。


金曜日の夜から、三日間、

お通夜・葬儀・還骨(初七日)法要と、三人の方のお別れに

接しています。

そして、今朝のことです。

あすまで、4人の方のお葬儀をお勤めすることになりました。

3日連続ということも、住職になって初めてですが、

4日連続になろうとは、。。。

私たちにとっては、4回のお別れをさせていただくということですが、

大切な家族を亡くされた方にとっては、一回きりのお別れ。

だから、私に粗相がないようにと、とても気分を遣います。

お坊さんって、本当につらい仕事なんです。

若くして亡くなられたお父さんのことを、嗚咽をこらえながら、

お聴聞をされている息子さんのお姿がありました。

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“みのもんた”の記者会見の様子をテレビで拝見しました。

「被害者の父」を見事に演じてました。

それも70分ですか。

それにつきあったマスコミ陣もご立派。

子どもの社会復帰より、自分の職場復帰が大切な御仁ですか。

フラッシュが焚かれる中、笑みをも浮かべながら語るあの方は、

異様でした。

何かにとりつかれたように、何かにしがみつくように、

今まで生きてきたことの、意味とか、つらさをすべて、

おろそかにしてしまっている姿に、なぜか、悲しみも

感じました。

こういう形で、父を失うことになった二男さんの悲しみが

伝わってきます。

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そんなとき、Yさんがおいでになりました。

Yさんとは、2年前からのおつきあいです。

もちろん、男同士の。。。。

みのもんたの話もしました。そして、

食べ物の話になりました。

Yさんは、自分で料理もされる方。

「嫁さんより、僕の方が料理は上手いんです。

 自分が好きなものを、自分で作って食べることって、

 罪はないですから」

Yさんの言葉には、いつも、キラリと光るものがあります。

どこかのホテルチェーンでしたか、食材の偽装というか、

そんなことがありましたね。

自分で選んで、自分で作って、自分で「美味しい」って味わう。

そうですよ。

これですよ。

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僕の父が亡くなったとき、通夜では、涙が止まりませんでした。

最後、通夜が終わって、お礼の挨拶をするとき、

「どうして、こんなに、涙が出るんですか」と、

最初に言いました。

いつも、僕のことを気に掛けながら、喧嘩をしながら、50年

生きてきて、いま、ドロドロとした親子の繋縛から解き放たれて、

自由自在の身になった父に、僕は、ほっとしたのでしょう。

もうすぐ、父の命日が来ます。

あすもまた、ひとりのお父さんのお別れに行って参ります。

称名


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きょうも来てくださって、ありがとうございます
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