
今夏のメディアを騒がせた、大津いじめ事件。
国全体が、メディアのお祭り騒ぎによって振り回され、
国民一人ひとりがみんな教育評論家と化した、
あの事件だが、今、どうなっているのだろう。
あの騒ぎは、うそのように今は静まりかえっている。
何か一つでも、問題は解決したのだろうか。
実は、2006年も、新聞各社をはじめマスコミはこぞって
この「いじめ問題」を取り上げた。
いじめを苦にした自殺問題に端を発し、「自殺予告」
「校長の自殺」「いじめゼロ報告」、あげくには、
石原慎太郎の「いじめられる奴は弱い奴だ」発言。
そして、2007年、その騒ぎはうそのように収まった。
10月の末に、上の本を書店で見つけ、時間をみつけては
少しずつ読んでみた。
読み終わってすぐに思ったことは、
今のままだったら、決して“いじめ”はなくならないと思ったほどだ。
子どもたちは毎日、彼ら独自の「学校モード」というものの
中で生活している。
私たち大人の「良い悪い」の価値判断のものさしでは量れない
学校的な友だちの独自の秩序の中で、生きている。
その秩序のことを、著者は、「仲良し」と表現し、それに
「ベタベタ」というルビをつけておられる。
この独特の子どもたちの秩序世界を表すキーワードが、
「ノリ」だという。
そこでは、「ノリの悪いやつ」が、まずいじめのターゲットになる。
正義感でもって、「ノリ」に刃向かうとすぐに、攻撃される。
子どもたちは、「仲間はずれ」よりも、万引きを選ぶ。
ノリは神聖にして、侵すべからず。
大人たちが入ることを許さない、理解できない独自の世界がある。
学校の中に、まずその子どもたちの神聖な世界が存在する。
そして、もう一方に、教師という仮面をかぶった大人たちの
世界が存在する。
隠蔽体質を色濃く持つ、「教育ムラ」の存在だ。
大津いじめ自殺事件でも、この存在を強く感じた方は多いと思う。
子どもたちの「仲良し」「ノリ」の世界と、「教育ムラ」の
ともに相容れようのないかたまりが、学校という「聖域」の中で
醸成され、汚染されていく。
そして、もう一つ、マスコミの報道の仕方にも問題があると
著者はいう。
1980年代後半から、いじめ自殺事件は、社会問題化した。
それ以来、マスコミは“報道まつり”を繰り返してきた。
隠蔽されてはならないから、報道はされるべきだが、
問題は、その中身だと著者は指摘する。
場合によっては、いじめによる自殺が誘発されることもあるし、
逆に隠蔽されることもある。
マスコミが、軽率な「対策」を撒き散らすことで、根幹にある
問題から目をそらすことにも、なりかねない。
マスコミは、安易な処方箋として、有名人を引っ張り出して
くる。
自ら、いじめを経験したという内藤大助が、テレビで
訴えたシーンを思い出していただきたい。
とにかく、「絶対死ぬな」と伝えたい。
また、気持ちをしっかり持って、頑張ってとか、
君たちの気持ちはよくわかるよとか、心の問題にすり替えてしまう。
有名人とは、一応社会で成功をした人たちだ。
そんな人たちの言葉が、今まさに自尊心を踏み潰されている
子どもたちにどれだけの意味があるのか。
「死なないで」という呼びかけが、もっとも最悪だと著者は
訴える。
それはどうしてなのか。
皆さんが、この本を買って、読んでほしい。
そして、著者は、最後に、
いじめの根本的な解決策をズバリ指摘する。
きょうも来てくださって、ありがとうございます
このブログの“タイトル”「君はまだ、抱いていたのか!!」の意味は、
こちらです!
きょうは、「立冬」なんですね。
あまり、冬という実感がないんですが。
でも、警察が公表した、あの角田美代子被疑者の写真を見て、
背筋が寒くなりました。
またきょう、別の4人が逮捕されたそうです。
アメリカでは、オバマさんが、勝利しました。
冷え切った日米関係を、どうやって修復するのでしょう。
国内の米軍基地周辺での米兵たちの、横暴さには、怒りが
こみ上げてきます。
国全体が、メディアのお祭り騒ぎによって振り回され、
国民一人ひとりがみんな教育評論家と化した、
あの事件だが、今、どうなっているのだろう。
あの騒ぎは、うそのように今は静まりかえっている。
何か一つでも、問題は解決したのだろうか。
実は、2006年も、新聞各社をはじめマスコミはこぞって
この「いじめ問題」を取り上げた。
いじめを苦にした自殺問題に端を発し、「自殺予告」
「校長の自殺」「いじめゼロ報告」、あげくには、
石原慎太郎の「いじめられる奴は弱い奴だ」発言。
そして、2007年、その騒ぎはうそのように収まった。
10月の末に、上の本を書店で見つけ、時間をみつけては
少しずつ読んでみた。
読み終わってすぐに思ったことは、
今のままだったら、決して“いじめ”はなくならないと思ったほどだ。
子どもたちは毎日、彼ら独自の「学校モード」というものの
中で生活している。
私たち大人の「良い悪い」の価値判断のものさしでは量れない
学校的な友だちの独自の秩序の中で、生きている。
その秩序のことを、著者は、「仲良し」と表現し、それに
「ベタベタ」というルビをつけておられる。
この独特の子どもたちの秩序世界を表すキーワードが、
「ノリ」だという。
そこでは、「ノリの悪いやつ」が、まずいじめのターゲットになる。
正義感でもって、「ノリ」に刃向かうとすぐに、攻撃される。
子どもたちは、「仲間はずれ」よりも、万引きを選ぶ。
ノリは神聖にして、侵すべからず。
大人たちが入ることを許さない、理解できない独自の世界がある。
学校の中に、まずその子どもたちの神聖な世界が存在する。
そして、もう一方に、教師という仮面をかぶった大人たちの
世界が存在する。
隠蔽体質を色濃く持つ、「教育ムラ」の存在だ。
大津いじめ自殺事件でも、この存在を強く感じた方は多いと思う。
子どもたちの「仲良し」「ノリ」の世界と、「教育ムラ」の
ともに相容れようのないかたまりが、学校という「聖域」の中で
醸成され、汚染されていく。
そして、もう一つ、マスコミの報道の仕方にも問題があると
著者はいう。
1980年代後半から、いじめ自殺事件は、社会問題化した。
それ以来、マスコミは“報道まつり”を繰り返してきた。
隠蔽されてはならないから、報道はされるべきだが、
問題は、その中身だと著者は指摘する。
場合によっては、いじめによる自殺が誘発されることもあるし、
逆に隠蔽されることもある。
マスコミが、軽率な「対策」を撒き散らすことで、根幹にある
問題から目をそらすことにも、なりかねない。
マスコミは、安易な処方箋として、有名人を引っ張り出して
くる。
自ら、いじめを経験したという内藤大助が、テレビで
訴えたシーンを思い出していただきたい。
とにかく、「絶対死ぬな」と伝えたい。
また、気持ちをしっかり持って、頑張ってとか、
君たちの気持ちはよくわかるよとか、心の問題にすり替えてしまう。
有名人とは、一応社会で成功をした人たちだ。
そんな人たちの言葉が、今まさに自尊心を踏み潰されている
子どもたちにどれだけの意味があるのか。
「死なないで」という呼びかけが、もっとも最悪だと著者は
訴える。
それはどうしてなのか。
皆さんが、この本を買って、読んでほしい。
そして、著者は、最後に、
いじめの根本的な解決策をズバリ指摘する。

きょうも来てくださって、ありがとうございます
このブログの“タイトル”「君はまだ、抱いていたのか!!」の意味は、
こちらです!
きょうは、「立冬」なんですね。
あまり、冬という実感がないんですが。
でも、警察が公表した、あの角田美代子被疑者の写真を見て、
背筋が寒くなりました。
またきょう、別の4人が逮捕されたそうです。
アメリカでは、オバマさんが、勝利しました。
冷え切った日米関係を、どうやって修復するのでしょう。
国内の米軍基地周辺での米兵たちの、横暴さには、怒りが
こみ上げてきます。