かかりつけのお坊さん 奮闘編

転勤も定年もリストラもない、失うものは何もない最強な坊主が日頃の“感謝”を言葉にこめて、日常を綴ります。

拝啓 母上さま

2013-08-23 18:01:36 | 日記
        生きねば。。。


拝啓 母上さま

「ちょっと買い物に出かけてくるね」というと、
必ず「自分も連れて行け」という母。

何を買うのかは、車の中で考えるのが母。(^^)

「さっさと歩かんと」「はいはい」。

「そんなに急いじゃいけんよ。こけたらいけんけ」
「はいはい」。

デパートに着くなり、「おトイレはどこかね?」
今度はこっちが「はいはい」。


坊守と二人で、通販のカタログを見ている。
秋物のページを見ている。
「この色、いいね。私、買おうかね」
「お母さん、これ、この前買ったやつでしょ」
「そうだったかね、アンタも、よう覚えとるねぇ」。...


私と坊守が“風立ちぬ”を観て、
このノートを2冊買って帰ったときのこと。

「それ、1冊、私にちょうだい」

孫たちが、母の部屋に入って、そのノートを見つけた。

「ばあちゃんの大切な宝物なんじゃが、欲しいのなら、あげるよ」。


“ウォンツ”へ、ついて来たときのこと。

“パウダー”を買って、トイレットペーパーを抱えて、
最後に母がたどり着いたのが、ここだ。

「リポビタンD、買っとこ」。

10本入りを軽々と持ち上げた。


3時のオヤツのとき、母は昼寝している。

「お母さん、何か、冷たいものでも飲みますか?」

「寝とるほうがええけえ、何もいらんよ」

そして、二人でティータイムになったとき、

母が突然、起きてきた。

「やっぱり、私も飲みたいけえ!」


きのうは、久しぶりに?、回転寿司に家族全員で行った。

みんな、腹いっぱい食べて、デザートの注文になる。

私と坊守と若坊守と母の4人が、

“宇治金時”が食べたい。。。と意見が一致。

私と坊守は、二人で一つを食べようということになる。

結局、4人で三つを注文。

出てきた“宇治金時”は、小さい二つの白玉団子に、
ちょっぴりの小豆が乗っているだけ。
 ちょっと想定外だ。

案の定、白玉団子と小豆をたいらげた母は、
「もう、これ以上は食べれん」と、
氷の山を、半分残している。

じゃあ、そろそろ、“おあいそ”しようかね。

と、ボタンを押そうとした、そのとき、母が、

「あっ、あれっ、あの、“わらび餅”取ってぇ~~」


いつもが、そんな道中、

母は、いつもこう言う。

「私は、なんで、こんなに欲深いんじゃろうね」。


母上さま。

見事に生きて、見事に死んで見せてください。称名


広島ブログ
 
きょうも来てくださって、ありがとうございます
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2 コメント

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今日も。 (ドッグ宮内)
2013-08-24 07:31:12
お母様はお元気で楽しいお方ですね、
そのDNAはしっかり
ご住職様に
受け継がれている気がいたします。
今日も興味深く
読ませていただきました
返信する
顔も受け継いでいます (かかりつけのお坊さん)
2013-08-25 17:27:39
「(顔が)お母さんに、そっくりですね」と言われ続けて、40年になります。(笑
返信する

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