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お母さんピアノを弾いてください

優しい母が認知症、強制入院。介護で体を壊し退職。弟とのメールのやりとり、詩や短歌で介護の現実を紹介していきます。

母が入院への承諾をする…本当はだましたのだが

2008-11-08 22:04:31 | Weblog
入院の日は決まっている、しかし、母へは話せないでいた。

 警備保障会社にも聞いてみた、

”やってるところもありますが私どもでは行っていません。あえてと言われればやりますが、一人20万以上は行きますよ。”

「行っている会社を紹介してくれませんか・」

”それは分からないですよ”

仕方がないので、入院予定先に電話してみた。

「迎えに来るとかはできませんか?」

”それは無理です”

「では警備会社など紹介してください。」

”そう言うケースもありますが、私の方では把握してません。”

 強制入院とはこんなにも難しいことだった。なぜこうした詳細をあらかじめ家族に明かさないのか、、、。

 これらの電話は、みな休憩時間とか放課後、こっそり携帯でしていた。
それくらいは許してほしい、ただし次にすぐ授業があるときなどは無理だ。時間など無いし、あったとしても気持ち的に無理だ。

 もちろん、入院先の担当者にも会った。年休を取っていくほかない。それをすごい嫌な眼で見られた。特に転勤したばかりの女子教諭とか部活の顧問は、、、。
 仕事をさぼってるかのような嫌味も言う。

 管理職にも理由は話す、しかしただの一度も
「ご苦労様」「大変だね」も言われたことがない。
 よほど、鈍感と言うか自分のことしか興味がないのだろうか。

 ある日、早く家に帰ることができる日があった。

 もう何も考えてなかった。入院は1週間後、、、

 私の悪だくみが、頭の中で渦巻いている、なぜか私の心は平静で、笑みが浮かんできていた。

 家に帰った。早い時間だから、母は安心したのだろう。

 そこで私は切りだした、、、

「あのね、おかあちゃま、病院のK先生から電話があったよ。この間総合内科で健康診断したでしょ。そうしたら、病気がみつかかってね早く入院した方がいいよだって。それでね、K先生が親切にも病院を見つけてくれたよ。良かったね。」

 通院させた時もそうだったが、、、私の人生時々、なんだか大変なことをたいして考えもせず、行ってしまうことがある。

 大それたことをしてしまう。こうして生きるほかなかった、苦しみを最低限にするためにも、それしかない。


「そうだったの、それは驚いたけど良かったわ。」

「ほんとによかったね、先生にお礼の電話しようね。」

 すぐに携帯で病院に電話した、もちろんだましたことも、そして入院することに本人同意してるから、意志を変えないようにお礼の電話だといってること、だから母と話してくれないかとも。

 電話で母は
「どうもありがとうございました、本当にお世話様でした。」

 母はどんな時でもこういう時は冷静で、丁寧であった。

 すぐにカレンダーに入院と書いておいた。忘れないように母の椅子の近くにいつもカレンダーを置いてある。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

弟にメール
弟の返事

「神の摂理か。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 終生、母をだましたことは悔いる、、、、他にどういう方法があったのか、ふんじばって連れて行くことなんかできない。

 入院や入所させた方法もよく聞かれる、それでみんな一番苦労しているのだ。
私は

「だましました。」
 
と言います。・…本当は泣きだしたい気持ちだ。

 その夜、母は急に気持が悪いと言いだした。

 弟と国立の夜間救急外来へ連れて行く。顔が青ざめて、真っ白な青。

「お袋、死ぬなよ。」

 弟が母の頭を抱いて言った。

 私は母の体調の変化の理由は想像できました。

 入院する、体が悪い、死の恐怖、、、です。

 担当した医師にいきさつを話す、ここの病院に通院してるわけですぐにカルテも
見て、了解したみたい。

「異常はありませんね。お疲れなのでしょう。」

 私が、たぶん入院への不安からだと思います、と言うと

「そうだと思います。」

と言われた。

 歳を取ると死ぬのが怖くない、認知症になると何も分からなくなる、、、とんでもない全部わかるのだ。それを常識にしてほしい。

 動揺する弟の前で平静を装う、仕事場では相変わらずバリバリやり、冗談ばかり言っていた。

 苦しみを出したくない、そうすればより理解されるだろう、、、、全く違っていた。

 後になって

「あんまり母親のことばかりしつこく言うな。」
「苦労を顔に出さないのが人生だ」

 とか偉そうに、まったく逆のことを言い始める、それが許せない。


介護休暇すら取らせなかったり、介護ための年休だって苦情を言い、介護への配慮すらせず運動部をもたせ、家の近いものがさっさと帰り、学年で最後に残るのが私だったり、若いくせに部活を持たない者がいたり、、、拒否したのに副主任にしたり、一切配慮はされていない。 


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