母のいる特養の納涼会だった。
母は浴衣に着替えさせてもらい、照れながらも
それでも嬉しそうだった。
ヨーヨーやら玉入れをやったりもした。
こう書くと普通のお年寄りとその子供たちの姿にしか思われないだろうね。
弟と最初に母に会ったときは、浴衣に着替に行くも嫌がった。
席を立つこと、どこかへ行くことが怖いのだ。
今は施設から出てはいけない、、、ということがインプットされているように思われる。
母は静かな人で、ワイワイすることが嫌いな人である。
昔は縁日も行かせてもらえない家庭で育ったようだ。
お嬢さんが香具師がしきる、縁日なんて行くものでない、、ということなのだろう。
別に母の家に限ったことではない、。
大店の娘やら、学者の娘などしつけは今とは比べようもない、、、
私も想像するしかない。
母はその教育を私たちにもさせようと試みた。
私自身、縁日連れて行かれたのはほとんどない、、、屋台で食べることもなかった。
一つには健康を考えてのこと、もうひとつはキリスト教以外の信心になるべく触れさせないように
したかったのだろう。
とりあえず浴衣に着替え、ヨーヨーしたり
玉入れしたり、アイスやらジュースやら飲んで、
そして室内の盆踊り会場に行った。
そのあたりから異変、、、。
おどりの人が母の浴衣の乱れを直そうとしたら
「結構です、、、」
とぶすっとした顔をして、胸を抑えた。
「ああ、何か盗られると思ったのね、、。」
その人はそう話した。
その通りなのだ、、、、昔はなれなれしくそばにより、財布を盗む輩などが縁日やら人混みにいたものだ。
それを思い出したのだろう、、。
お祭りが終わり浴衣を着替えることになった。
そこからが大変だった、、、、。
着替えの部屋の前で、車いすの老婆が騒ぎ出した。
「殺すなら殺せ、南無妙法蓮華経!!、、、、」
暴れながら介護士の腕にかみついたり引っ掻いたり、、、
そのうち部屋の中でバタバタと音がして
「まだパンツをはいてないですよ!」
母が飛び出してきた
母は興奮状態、泣きながら、
「さあ、帰りましょう!!」
まずエレベーターに乗せるのに一苦労
そして母から離れるのに一苦労、、、
母は身ぐるみ脱がされると錯覚したのだろう。
また周囲の興奮状態に刺激されたんだろう。
「家に帰ろう、みんなと帰ろう、、、」
どんなに認知症であっても、家は家
無理難題であろうとも、母は家に帰りたがる、、、
「今日はここにお泊まりだよ」
「かわりにみんなが泊ればいい、私はとても無理だから、、」
理屈に合わない会話、、、でもそれが認知症の人の言葉。
母を強制入院させたのが2002年7月
それまでは毎日、この繰り返しだった、、、。
強制入院、老健を転々、、、それが多くの
認知症を抱える家族の実態、、、
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母は浴衣に着替えさせてもらい、照れながらも
それでも嬉しそうだった。
ヨーヨーやら玉入れをやったりもした。
こう書くと普通のお年寄りとその子供たちの姿にしか思われないだろうね。
弟と最初に母に会ったときは、浴衣に着替に行くも嫌がった。
席を立つこと、どこかへ行くことが怖いのだ。
今は施設から出てはいけない、、、ということがインプットされているように思われる。
母は静かな人で、ワイワイすることが嫌いな人である。
昔は縁日も行かせてもらえない家庭で育ったようだ。
お嬢さんが香具師がしきる、縁日なんて行くものでない、、ということなのだろう。
別に母の家に限ったことではない、。
大店の娘やら、学者の娘などしつけは今とは比べようもない、、、
私も想像するしかない。
母はその教育を私たちにもさせようと試みた。
私自身、縁日連れて行かれたのはほとんどない、、、屋台で食べることもなかった。
一つには健康を考えてのこと、もうひとつはキリスト教以外の信心になるべく触れさせないように
したかったのだろう。
とりあえず浴衣に着替え、ヨーヨーしたり
玉入れしたり、アイスやらジュースやら飲んで、
そして室内の盆踊り会場に行った。
そのあたりから異変、、、。
おどりの人が母の浴衣の乱れを直そうとしたら
「結構です、、、」
とぶすっとした顔をして、胸を抑えた。
「ああ、何か盗られると思ったのね、、。」
その人はそう話した。
その通りなのだ、、、、昔はなれなれしくそばにより、財布を盗む輩などが縁日やら人混みにいたものだ。
それを思い出したのだろう、、。
お祭りが終わり浴衣を着替えることになった。
そこからが大変だった、、、、。
着替えの部屋の前で、車いすの老婆が騒ぎ出した。
「殺すなら殺せ、南無妙法蓮華経!!、、、、」
暴れながら介護士の腕にかみついたり引っ掻いたり、、、
そのうち部屋の中でバタバタと音がして
「まだパンツをはいてないですよ!」
母が飛び出してきた
母は興奮状態、泣きながら、
「さあ、帰りましょう!!」
まずエレベーターに乗せるのに一苦労
そして母から離れるのに一苦労、、、
母は身ぐるみ脱がされると錯覚したのだろう。
また周囲の興奮状態に刺激されたんだろう。
「家に帰ろう、みんなと帰ろう、、、」
どんなに認知症であっても、家は家
無理難題であろうとも、母は家に帰りたがる、、、
「今日はここにお泊まりだよ」
「かわりにみんなが泊ればいい、私はとても無理だから、、」
理屈に合わない会話、、、でもそれが認知症の人の言葉。
母を強制入院させたのが2002年7月
それまでは毎日、この繰り返しだった、、、。
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