母のいる特養へ
正直告白すると、母のいるところへ行くのが辛くなっている。
夏の納涼祭での認知症の悪化に正直ショックなのだ。
ますます老化は進むので当たり前のことなんだけど、かつて母を尊敬していただけに
今の母を見るのが辛いのだ。
久しぶりに行くと母は最初誰が来たかのような顔をしていた。
辛すぎる。
母は子供の犬の本を与えられていたけど、コーヒーをこぼしてしまった。
体から排泄物のにおいもしていた。
母は雑巾を与えられるとひたすら拭きつづける、、。
まるで、仕事をしてるかのように。
疲れるとうつらうつらする。
頭が痛いと頭を押さえる。
正直泣きだしたくなる。
しばらくすると本を見始めた。
何を言っているのかわからない
ろれつが回らない。
鼻歌も歌っている。
やたら絵本を指でなぜている。
やがてその動きはピアノを弾いている指の動きになった。
鼻歌を歌いながら、ピアノを弾いている。
何の曲かはわからない、
はっとした。
音程がかすかについている
それは分散和音だった、、、。
ピアノはその動きにあっていた、、、。
母の鼻歌は、ピアノの分散和音の練習曲なのかもしれない。
あるいは何かの曲の伴奏譜なのかもしれない。
母の中の本来の母がまだ生きていたのだ。
母は91歳、癌である。
癌を体に入れながら、ピアノを頭の中で引きつづける母がいた。
「また来るよ」
そう言って僕は去った。
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/4a/4fb36d11fa18710733045fac0e18911f.jpg
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正直告白すると、母のいるところへ行くのが辛くなっている。
夏の納涼祭での認知症の悪化に正直ショックなのだ。
ますます老化は進むので当たり前のことなんだけど、かつて母を尊敬していただけに
今の母を見るのが辛いのだ。
久しぶりに行くと母は最初誰が来たかのような顔をしていた。
辛すぎる。
母は子供の犬の本を与えられていたけど、コーヒーをこぼしてしまった。
体から排泄物のにおいもしていた。
母は雑巾を与えられるとひたすら拭きつづける、、。
まるで、仕事をしてるかのように。
疲れるとうつらうつらする。
頭が痛いと頭を押さえる。
正直泣きだしたくなる。
しばらくすると本を見始めた。
何を言っているのかわからない
ろれつが回らない。
鼻歌も歌っている。
やたら絵本を指でなぜている。
やがてその動きはピアノを弾いている指の動きになった。
鼻歌を歌いながら、ピアノを弾いている。
何の曲かはわからない、
はっとした。
音程がかすかについている
それは分散和音だった、、、。
ピアノはその動きにあっていた、、、。
母の鼻歌は、ピアノの分散和音の練習曲なのかもしれない。
あるいは何かの曲の伴奏譜なのかもしれない。
母の中の本来の母がまだ生きていたのだ。
母は91歳、癌である。
癌を体に入れながら、ピアノを頭の中で引きつづける母がいた。
「また来るよ」
そう言って僕は去った。
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