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お母さんピアノを弾いてください

優しい母が認知症、強制入院。介護で体を壊し退職。弟とのメールのやりとり、詩や短歌で介護の現実を紹介していきます。

癌告知から、母のいる特養での納涼祭

2013-07-30 13:30:54 | Weblog

7月28日(土)

母のいる特養で納涼祭。
その日は撮影会があったので、アルバイトの方にお留守番を頼んで弟と一緒に行く。

母は癌である。

弟も私も手術をさせない。
手術は母の命を縮めてしまうし、痛みも伴うから、、、、


最初は母は上機嫌であった。
しかし、1階に下りてお祭りを見ていたがうとうとし始め
焼きそばやお稲荷さんを購入して母の所へ持って行ったが、食事をほとんどしない。
その日はお祭りの食事が夕飯になるので、食べないでいる母が心配になった。

そのうちに、焼きそばを手づかみで食べ始めたり、お茶をお汁粉にかけたり
付近を食べものの上にかけたり、落ち着かなくなった。
車いすから無理に立ち上がろうとして、足を挟んでは痛がり、

弟とお祭りはあきらめさせることにして、母の居住スペース4階まで連れて行った。

介護士さんにはなすと
「天野さん用のおせんべいがあるから、おなかがすいたら食べさせます。」
「天野さん、後で一緒におせんべい食べようね」と言ってくれた。

ありがたかった、、、。

母を強制入院させたのが2012年7月30日、、、あれから11年、母は家族よりも施設の人の言うことを聞く。
母は家庭を離れて11年、施設が終の棲家、、、法律上もそうである。


親孝行できない自分を悲しくてやりきれない。
どんなに時がたとうと悔しいことは悔しい、悲しいことは悲しい。

職場も偉そうな評論家、評論家気取りの人は必ず
「誰でもそうなる」
「お前は大げさだ」
「何で面倒自分たちで見ないのか」

およそ人権など無視した発言をする人は、学校でも、教会にも、福祉のNPOやボランティアの連中の中にもいる。

福祉や人権などに関わってこず、大企業を退職してボランティアを始めた人たち
お金持ちの奥さん連中には、必ず上から目線で話す人がいる。

人助けと言いながら、それが本当は人助けになっていなかったりする、、、

厳しい言い方だけど、そういわざるを得ない場面はたくさんある。
箱物ものへの補助金、なんかの行事の補助金
それ目当ての団体、、、、。
活動することはいい、だけど、その活動をすることでうぬぼれてしまう
勘違いをしてしまう人もまたいる、、、。


お前は、おれの上司じゃない
お前たちは、今まで職場で部下に療休や介護休暇をちゃんととらせたか
いじめを見て見ぬふりをしてこなかったか

自分も人の子だから完全じゃないから人は責められない
だけど、いじめと同じく、介護にかかわったことがないものに軽々しく
指示的な発言をされる所以はない。


難しいけどそれが現実だったりする。
この十数年、本当の友はだれか、本当のやさしは何か
学ばされた月日だった。







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お母さんピアノを弾いてください

タイトルとなった「お母さんピアノをひいてください」は抒情文芸平成13年春季号に掲載されたものです。 オリジナルモジュールで設置したので、常に上に来てしまうのですが、詩の形が崩れてしまいます。 妄想の中に一日いて おびえ閉じこもる母よ 死ぬほど私は辛いのです 小学生から大学まで首席の母 数カ国語を話し、独学で弾くピアノ 簡単なメロディーはすぐに採譜してしまう母私には できすぎた母だった 高等文官の娘に生まれ 私にも明治流の武士の作法を教えた母 母よ、あなたは私には重かった 父が浮気症でなかったら あなたはもっと幸せでおおらかに私を育てたろうに 悲しみとやり場のない怒り 私はもう子供じゃない 母には私はまだ十五の子供に見えるらしい 二度目の童子となった母 母を悲しませまいと自分を殺して生きてきた少年時 代、青年時代 母よ時には恨みもあるのです 私は普通の人なのです、あなたの家族のようなエリ ートにはなれません それもあなたの悲しみの一つです 私は独りです、それもあなたには悲しみですか 両親の不仲が私を学習に集中させなくなったほとん ど上の空の授業、とうとう不安神経症になった私 荒れた少年時代、机も椅子もよく投げた 立ち直らせてくれたのはあなただった 母よそのあなたが目の前で狂ってく なぜ、なぜ、なぜと叫ばずにおられない 心優しき弟はけなげに母をいたわり料理を作る 他の親族は己の主義に走り、以来家には無関心 挙げ句の果てに「お前達でやれ」とはそれがあなた の主義が出した正義ですか 私だって弱いのだ、いや本当に私は弱いのだでも仕 事でも、家でも強い自分を演じてきたそうしなきゃ 誰があなたをはげませたでしょう 私の救いはどこにある 私を慰める人はどこにいる 二度目の童子となった母 もう一度ピアノを弾いてください 私は歌うから、、、、、、。