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マリー・アントワネットがこよなく愛した離宮プチ・トリアノンはもともと、ルイ15世が公娼ポンパドール夫人のために建てたものだった。
愛人のためにお城を1つ建てて与える…さすがフランス王のすることは違う。密会を目的として建てたお城。色男のルイ15世だから部屋にちょっとした仕掛けを施し、ポンパドール夫人との甘い愛のひとときをより濃厚でスリリングなものにしていた模様。
↓ 私用の小部屋。暑い日はこのように窓を開けて風の通り道を作り、快適に過ごしていた。家具類の淡いブルーがとても涼しげ。
↓ この部屋に秘密の客人を通す時、周囲の目をくらますため、ある仕掛けが大活躍する。上と同じ部屋だが、よく見ると左側の窓に、下から鏡が上がってきている。
↓ 右側の窓にも鏡が。
↓ 室内の窓を鏡で覆い、完全に外から内部の様子を窺えないようにしたところ。写真は別の角度から撮影されている。こうしてルイ15世はポンパドール夫人と存分にアバンチュールを楽しんだことだろう。のちにアントワネットはこの部屋にフェルゼンを招き入れ、至福の時を過ごしたかもしれない。部屋の外あるいは階下で警護につくオスカルはどんな想いだったろう。オスカルの傍らで、彼女が悲しむ切ない姿を見なければならないアンドレもまたつらかったはず。
↓ 移動鏡が使われない時は、階下に下ろされていた。これは上の写真のちょうど真下の部屋。左はまさに鏡が上に上がっていくところ。
↓ 仕掛け鏡が上がりきった後の様子。外からの光が入ってきて、1階は明るくなる。
仕掛け鏡を設計した方は、なかなか目の付けどころが鋭い。大工さん達もニヤリとしながら、鏡や板をはめ込んでいただろうな。仕掛け鏡は冬になると二重サッシに変身。防寒対策として大活躍。この部屋でルイ15世やアントワネットは、ごく内輪のお気に入りの貴族たちと密談や賭け事、情事などにのめり込み、しばし現実を忘れた。そしてこの部屋に招かれなかった貴族たちの反感を買い、結果としてアントワネットは自分の首を絞めることになる。(現代でいうLINE外しにも似た構図?)
↓ 当時使われていたガーデニングの道具。
↓ 本日のおまけ画像は、ロココ風猫ちゃんベッド。今夜もよい夢が見られそう。
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