黒い騎士と出会ってから、フランス社会や身分制度について真剣に考えるようになったオスカルは、ルソーやヴォルテールらの本を読んで、世の中について学び直す。大貴族のジャルジェ家には立派な書斎があり、幼いころからここで冒険小説や社会、歴史、理科の本などを読んで育ってきたに違いない。
↓ 一人で自宅の書斎で読書するオスカルのもとに、近衛隊から衛兵隊に転属したことを聞いたジャルジェ将軍が、慌てふためいてやってくる。派手に音を立ててドアを開ける将軍。振り向くオスカル。
↓ オスカルの読む本が危険思想に映り、思わずちゃぶ台返しならぬ蔵書返しする将軍。ところでオスカル、これらの本を、自分で書店に行って買ってきたのだろうか?それともアンドレに頼み、買ってきてもらったか?
↓ 書棚に本を戻すオスカル。分厚い本が何冊も並んでいる。
↓ 18~19世紀、欧米の王侯貴族の館にはどんな書斎、図書室があったのだろう?まずはヴェルサイユ宮殿から。ルイ16世の図書室。白とゴールドで統一されたすっきりとした内装で、落ち着いて読書できそう。理系男子のルイ16世の書棚には、世界地図や数学、物理の本がたくさん並んでいただろうか?こんな部屋で一日中、何ものにも邪魔されず読書できたら最高だろうなぁ。
↓ プチ・トリアノンの図書室。ただしマリー・アントワネットが読書したかは不明。壁にもカーテンにも何の装飾もなく、ルイ16世の図書室と比べるとものすごくあっさりしている。
↓ オーストリア、メルク修道院の図書室。マリー・アントワネットが御輿入れのため、ウィーンからヴェルサイユに向かう途中、ここで1泊した。しかし…この部屋で本を読むことはなかっただろう。天井画が見事。元々はレオポルド1世の居城だった。
↓ この図書室は、いつの時代のどこの国のものか不明。シャンデリアが美しい。日中は自然光が入らないから、読書には不便?けれど落ち着いた雰囲気がいいなあ。
↓ 18世紀、イギリスの田舎の館。
↓ これも時代と場所が不明。ベルが野獣のために本を選んだのは、こんな部屋?
↓ イギリスの館。
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↓ フランス、Chantilly城。
↓ ルイ14世がその豪華さに嫉妬し、城主の大蔵卿ニコラ・フーケを逮捕し終身刑に処したヴォー・ル・ヴィコント城。この図書室を見たルイ14世は、悔しがっただろうか?
↓ ブダペストの Ervin Szabo Library。らせん階段のある図書室も素敵。(個人的に、ジャルジェ家にはらせん階段が似合うと思っている。)
↓ 場所、時代が不明。
↓ アメリカ、カリフォルニア Flavorpillの館。ずいぶんモダンな感じ。
↓ 18世紀イギリス、ヨークシャーのHarewood House。
↓ アメリカ、首都ワシントンにあるOrnate Library。
↓ 「王冠を捨てた恋」で有名な、ウィンザー公とシンプソン夫人のパリの邸宅。
どれも素敵な部屋ばかりで、ため息が出る。ジャルジェ家の書斎は、どんな感じだったろう?オスカルは書斎にいる時、ヴァイオリンを弾くのと同じくらいリラックスできたのでは?書斎には先祖代々引き継がれた貴重な書物もあったろう。将軍はいずれオスカルと共にヴェルサイユ宮殿に上がるアンドレにも知識と教養を身につけさせようと、2人が子どもの頃からここで読書することを奨励したのではないだろうか?黒い騎士と出会ってから、オスカルの選ぶ本は変わっていく。やがてそれは父と袂を分かつことに繋がっていく。
読んでくださり、どうもありがとうございます。
書斎の写真をみていて・・・これは・・・とおもったのが アメリカの書斎
昔見た映画「マイフェアレディー」のヒギンス先生の書斎に似ているかな?
ここでイライザは発音の練習をして・・「スペインの雨」を歌って・・・・
静かな書斎で 何にも邪魔されず、好きな書物に没頭する
聞こえるのは 窓の外を通り過ぎる風の音と ページをめくる音だけ・・・なんて時間が欲しいです
天井の高い・・・こんな部屋でヴァイオリンを弾いたら・・・どんな風に響くのかな
バッハの無伴奏ソナタⅢの静かな曲・・・ラルゴあたり・・聴きたいな・・・て思いました
オスカルが読んでいた本・・・書斎で読んでいたってことは 書斎にあった??
それとも読書は書斎で・・・という習慣?
パパも読んだから内容を知っていて・・・・でも読ませたくない「やばい」本なら隠すでしょ・・・それともそこは突っ込んだらあかんとこ?(笑)
以前・・・当時もう大学生だった息子の「やばい」コミックをまだ小学校低学年だった末っ子が読んでいるのを見てしまって息子に「見つからないところに置け」と言った記憶が・・・後から考えると・・・別になんてこと無かったんですけどね
書斎という言葉に憧れます〜自分の好きな本に囲まれ、お気に入りの机で思いつくまま気まぐれな文章を書いてみたり…。
実家にはまだ百科事典の並んだ本棚があるのですが、本棚とは親がいい張っただけで、どう見ても食器棚なんですよね(笑)
今の家には本棚らしい本棚がひとつしかなくて、あちこちに本が積まれています〜片付けなくては!
>昔見た映画「マイフェアレディー」のヒギンス先生の書斎に似ているかな?ここでイライザは発音の練習をして・・「スペインの雨」を歌って・・・・
ああ、懐かしい。そういえばあのシーン、こんな感じの部屋だったような気がします。
>バッハの無伴奏ソナタⅢの静かな曲・・・ラルゴあたり・・聴きたいな・・・て思いました
本・静かなクラシック音楽・リキュール入りのクリームコーヒー。この3点を揃えて、書斎に籠れたら幸せです。最近ちゃんと読書していません。
>パパも読んだから内容を知っていて・・・・でも読ませたくない「やばい」本なら隠すでしょ・・・それともそこは突っ込んだらあかんとこ?(笑)
ルソーやボルテールの思想書は、ジャルジェ将軍から見れば、危険な書物であり、お屋敷内にこういった本があってはならなかった。それをオスカルが書斎で読んでいるわけですから、焦ったでしょうね。でもオスカルにしてみれば、別に隠すような内容のものではないから(春本とは全然違いますし)堂々と読む。
>以前・・・当時もう大学生だった息子の「やばい」コミックをまだ小学校低学年だった末っ子が読んでいるのを見てしまって
皆さん、おおっぴらに言わないけれど、どこの家にもありますよね、こういうこと。今となればごく自然な、誰もが通り過ぎる時期ですね。
>書斎という言葉に憧れます
そうなんですよね。日本の住宅事情だと、なかなか「書斎」部屋を単独で確保できるお宅は、そう多くないのでは?リビングと兼用になっているケースが多いように思います。
>本棚とは親がいい張っただけで、どう見ても食器棚なんですよね(笑)
でも中に入っているのが、食器ではなく本ならば、それは本棚と読んでもあながち間違いではありませんね。本って(雑誌も含めて)知らず知らずのうちに溜まっていき、そのうち本棚に収まりきらなくなり、斜めに入れてみたり、床に積み重ねたりと保管場所に苦労します。