Vばら 

ある少女漫画を元に、エッセーと創作を書きました。原作者様および出版社とは一切関係はありません。

7月12日、 ヴェルサイユ (つぶやき)

2014-07-12 17:10:12 | つぶやき
 2014年7月12日、現地時間午前9時の、ヴェルサイユの天気を調べました。

 午前9時で気温16℃。天気は曇り時々晴れ
日の出は午前6:00  日の入りは午後9:52
予想最高気温 23℃ 風はなし

 とても爽やかで過ごしやすい気候です。あの日もこんな天気だったのでしょうか?日の入りが午後9:52。いつもよりゆっくりと晩餐を取り、アンドレは片付けを済ませ、オスカルの部屋に向かったのは何時頃だったのか?翌日に出動を控えているので、そんなに遅い時間ではないと思います。午後9時前後でしょうか?落ち着いた様子で階段を昇っいくてアンドレ。「いったい何の用だろう?」「何か言い忘れたことでもあったのか?」まさかこの時点で伏し目がちのオスカルから「アンドレ・グランディエの妻に---」の一言が聞けるとは予想していなかったはず。出動前の不安定なオスカルの気持ちを、自分はただ抱きしめ、くちづけしてやわらげてあげようとでも思っていたでしょうか?オスカルの部屋に入った時、まだ外は少し明るかったのでは?二人が1分1秒でも長く、束の間の幸せを味わってほしい。ここまでの長い道のりを思うと、時が止まってほしいくらいです。アンドレはどれほど、この時が来るのを待ち侘びていたか。自分には過ぎた望みと何度も思ったことでしょう。オスカルを抱きながらも、まだ信じられない気持ちでいっぱいだったのでは?自分にすべてを預けてくれるオスカルが、愛おしくてたまらなかったでしょうね。25年分の愛を彼女に注ぎ込む。
 アンドレはいったいどれくらい、オスカルの部屋にいたのか?いつまでも名残りを惜しまず、日の出と共にさっと気持ちを切り替え、留まりたい気持ちをぐっと押し殺し、潔くベッドを離れ彼女の部屋を去って行ったでしょう。

 オスカルが直接指揮を執ることで衛兵隊員たちは納得する。そしてオスカルがその場を去った後、アランはアンドレの左肩に剣を突きつける。何が起きたのか分からず、キョトンとするアンドレ。しかし周囲の「見えていないのか、アンドレ?」の声にすべてを悟る。大粒の涙を流しながら殴るアラン。ほとんど見えない目をしたお前を、戦闘現場に連れて行けるか!お前にはぜひ生きてオスカル隊長と幸せになってもらわないと---そんな願いが込められているのでしょうか?男2人の殴り合いが切ないです。アランはアンドレに生きていてほしいから殴るのだと。

 けれどアンドレは自分だけヴェルサイユに残る気などさらさらない。最後までオスカルと運命を共にする決意が出来ている。オスカルのためなら命を捧げることも厭わない。もはや男女の愛を越え、人間愛にまで高まったように感じられます。たとえどんな結末が待っていようとも、アンドレは戦闘現場に赴き、オスカルとの約束=彼女が臆病者にならぬよう、しっかりとそばについているつもりだった。

 12日~14日は、考えても考えても想いが尽きません。


コメントを投稿