遊びをせんとや

人生総決算!のつもりで過去・現在のことなどを書きます
といっても肩肘はらずに 楽しく面白く書きたいと思います

詩人あの人この人~林芙美子 番外編「落合町画家仲間たち」

2023年10月04日 | 読書


今日の人選を考えながら 収集した芙美子の情報を整理していた
使った資料は1割くらい 残った9割を取捨選択していたら1枚の地図があった



「生まれながらの放浪者」を自称するだけあって 東京放浪も15回に及ぶ
もっともうち12回は2年間で転々、以後の住まいは落合の地から離れなかった
土地を買って自宅を建て 芙美子・緑敏の放浪はようやく終わった

前にも紹介したが芙美子の作品に「落合町山川記」(青空文庫リンク)がある
それを再読したら 画家仲間たちの名が大勢出て来た 
緑敏は画家、芙美子も絵を描く・・・当然なのだが 知らない画家が殆ど?!

"この落合川に添って上流へ行くと、「ばつけ」と云う大きな堰があった。
この辺に住んでいる絵描きでこの堰の滝のある風景を知らないものはもぐりだろうと思われるほど、春や夏や秋には、この堰を中心にして、画架を置いている絵描きたちが沢山いた。~略~
この草原のつきたところに大きな豚小屋があって、その豚小屋の近くに、甲斐仁代(かいひとよ)さんと云う二科の絵描きさんが住んでいた
御主人を中出三也(なかでさんや)さんと云って、この人は帝展派だ。
お二人とも酒が好きで、画壇には二人とも古い人たちである。
私はこの甲斐さんの半晴半曇(はんせいはんどん)な絵が好きで、ばつけの堰を越しては豚小屋の奥の可愛いアトリエへ遊びに行った。" 


甲斐仁代 1902(明35)ー 1963(昭38)  洋画家 Webサイト(兼購入サイト)はこちら


初夏の庭(上記Webサイトから転載)

なるほど 芙美子の”半晴半曇な絵"は言い得て妙
静物は一転して華やかな色使い・・・彼女には「色の魔術師」の異名もあるようだ


静物(上記Webサイトから転載)

なお 夫の中出三也の情報は無かった 緑敏と同じ役回りだったか?!

以下、「山川記」に名前があったうち画家3名のの関連サイトを紹介する

林芙美子のシリーズは今回で終わり
次は誰にしようか思案中・・・
それでは明日またお会いしましょう
[Rosey]