重い腰を上げてやっと本の整理を始めた。
種々雑多な本が、積ん読・並べ読・重ね読・置い読・・・様々な状態。
さて、どこから手をつけようか。
自分でも驚いたが「哲学」の本が意外と多い。
会社を辞めて数年後、50代半ばの頃だ。
私もパソコンを捨て、もっと別の世界を!
なんて意気込んでいて「哲学」がマイ・ブームだったのかも。
池田晶子さんという女性哲学者が人気で、私もずいぶん読んだ。
「睥睨するヘーゲル」なんて私の好きな語呂合わせだったし。
これはヘーゲルの哲学がどうのこうのいう本ではない。
彼女が日々感じたことを綴ったエッセイ集だ。
たまたまめくってみたページが情報と知識。
彼女はインターネットなるものにまるで関心がないようだ。
~情報は外から入手して知るが、知識は自ら考えて知る以外に無い。
情報は取ってつけて、受けて流すもので、サルにでもできる。
機械を止め、電気を消し、本を閉じ目も閉じ
情報のゼロから自分の思考を立ち上げて見よ。
そしてきちんと考えることができるなら、
情報の取捨選択などがあり得ないことを知るだろう~
とにかく歯切れがいいのだ。
文庫本だが、ソクラテスの妻クサンチッペに語らせ、
当時のベストセラー「ソフィーの世界」「臨死体験」なども
コテンパンにやっつけている。
残念ながら彼女は40数才、若くして病気で亡くなられた。
そして、私の追っかけも消え去り、本の山だけが残っている。
あとは坂口安吾だ。
彼はインド哲学を学んでいたからその影響かも。
「インド哲学7つの難問」なんて本もあった。
そういえば「アイ・ラブ安吾」も出てきた。
ともかくパソコンを捨てて新たな世界を拡げよう!
なんて意気軒高だったんだろうね。
しかし、本はなかなか捨てられないものだ。
やはり どの本にも愛着があり、再読したくなったりもする。
結局 初日はまた読みたくなった本が何冊か、
本棚から居間の椅子の下に移動しただけに終わった。
次回は何か新しい方針を考えなくちゃ。
「今日のビデオ」
若者は手に手に携帯を・・・。人が情報化する時代の幕開け?
2001年の街角風景。(NHKロゴ入り・音無し映像)
[Rosey]