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遠い家への道のり (Reprise)

Bruce Springsteen & I

Green Day "Stray Heart"

2012-11-27 03:29:25 | Uno!, Dos!, Tre!
道を見失ってしまった
ベイビー この迷子の心は
よそへ行っちゃった
君は立ち直れる、ベイビー?
僕が夢見るのは君のことだけなんだよ
君の大切な心は
真っ二つ 僕と君のせいで

君はひとりじゃないよ
僕も今ならちゃんといるべき場所にいるから
僕らは孤独なんかじゃないよ
君の心をしっかり掴んで決して離さないから

僕が望むものはすべて
君に与えてほしい
でも君はどうしても僕のものにならない
僕の必要とするものはすべて
君から与えてもらわなくちゃいけないのに
君を手に入れることができないんだよ

もう1000回も言ったし
今で1001回目だけど
僕らは絶対に離れ離れにはならないよ
もう2度と君から離れていったりしないから
この野良犬も君の心という家に辿り着く運命なんだ

君はひとりじゃないよ
僕も今ならちゃんといるべき場所にいるから
僕らは孤独なんかじゃないよ
君の心をしっかり掴んで決して離さないから

僕が望むものはすべて
君に与えてほしい
でも君はどうしても僕のものにならない
僕の必要とするものはすべて
君から与えてもらわなくちゃいけないのに
君を手に入れることができないんだよ

ENGLISH


グリーン・デイ『Dos!』(2012)からも『Uno!』と同様に2曲取り上げようと思っています。1曲目はシングルにもなっている"Stray Heart"です。これはたぶん、私がアルバムの中でいちばん好きな曲の1つです。私がグリーン・デイと出会ったのは、『Warning!』(2000)(このアルバムもタイトルにビックリマーク付き)という作品でした。どちらかというと、『Dookie』(1994)と『American Idiot』(2004)という2つの特大ヒットに挟まれた地味な作品の1つ、というふうに受け留められていることが多いように思いますが、私は『Warning!』が2000年から本当に好きでした。ポップで、歌詞もシンプルで、すぐに口ずさめるような曲ばかりで今でもすごく好きな作品です。その後にベストアルバムを挟んで『American Idiot』にすっかり心を奪われたことで、グリーン・デイがとても大切なバンドになったけれど、それ以前はグリーン・デイが好き、というよりは『Warning!』が好きだったので、過去の作品との距離も殆ど気にしたことがなかったし、パンクかどうかとかいうこともあまりどうでも良いことでした。

ですので、『Dos!』を初めて再生して"Stray Heart"が流れてきた時には、とても嬉しくなりました。私は『American Idiot』の後、『Warning!』のような気負いのない(当時のグリーン・デイにとってはチャレンジだったと思うけれど)曲が並んだ楽しいアルバムが聴けたらなとずっと思っていたような気がします(でも『21st Century Breakdown』(2009)はそれを忘れてしまうくらいすごい作品だった)。それが"Stray Heart"で少し叶ったように感じたことが、この曲を聴いて胸が躍った理由です。『Warning!』に入っていそうな曲だと思うのは、"Blood, Sex, and Booze"に似ているからかもしれません。

アルバム全体も、最初はあまり心を惹かれる歌詞がなかったので、『Uno!』ほどは引き込まれない気がしたけれど、考えてみると『Warning!』も"Minority"のように12歳か13歳だった私にとって決定的な意味を持った曲もあったし、『American Idiot』の布石と思わせるような内容の曲もあったけれど、あまり歌詞を聴き込まなくても好きな曲は沢山あった。むしろ「日曜日に教会に行くって約束するから、金曜の夜に出かけようよ」というようなキュートな歌詞と曲調がぴったりでそれに心を奪われていたのでした。だから、『Dos!』も「ワオ!そのやらしい服って超ド派手!」という歌詞でもいいし、"Stray Heart"みたいな500万回くらい聴いたことがあるような歌詞でもまあいいか、と思います。それで十分に楽しいから。
でも、それだけでは済まないところがこのアルバムの複雑なところであり、吹っ切れなさでもあるようにも思います。でも、そこに強く心を惹かれもする。そのことについては次回、少し書きたいです。

最後に、『マフスのはてな』ぴかおさんも『Dos!』を取り上げられていました。記事の中で、"Stray Heart"は、ロックパイルというアーティストの"Heart"を踏まえている(というよりもそのまま?)という指摘があったり、3枚のアルバムの時間差リリースに関することなどいつものことながらとても面白かったです。それから、ぴかおさんは『ビートルズの遺伝子ディスクガイド』(DUブックス・2012年)という本の中で、『Warning!』をビートルズの遺伝子を引き継ぐ作品として取り上げてくださっていたのもとても嬉しかったです。


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8 コメント

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Unknown (ぴかお)
2012-11-27 19:56:33
そういえば、グリーン・デイとは何の関係もないですけど、ブルース・スプリングスティーンの「From Small Things (Big Things One Day Come)」はロックパイルのデイヴ・エドマンズへの提供曲でしたね。
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Unknown (asbury)
2012-11-28 02:51:02
ぴかおさん
ぴかおさんにコメントを頂けるなんて感激でした…!ありがとうございます!
なんと…!"Stray Heart"がそんな形でブルースへつながるなんて思いもしなかったです。すごく嬉しいご指摘でした。ロックパイルとデイヴ・エドマンズ、ちゃんと聴いてみようと思います!
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Unknown (いかりや)
2012-12-20 20:56:56
ステキ和訳ありがとーございます。。

ラジオで聞いたマイク・ダーントの子供のセリフがこの和訳見てやっとワカりました。

USクラブツアーが延期になって、いつジャパンツアーが行われるのか不明もハナハダしいてすがこの曲は絶対LIVEで聞いてみたいっす。。
 
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Unknown (asbury)
2012-12-21 03:38:42
いかりやさん
こちらこそ、ご訪問とコメントと、それからいかりやさんのブログでもこちらの記事にリンクを貼ってくださってありがとうございます。私は反対にマイクのお子さんの言葉を知らなかったので、いかりやさんの記事を見て、新しい発見がありました。
私も『Uno!』『Dos!』『Tre!』と聴いて、コンサートで聴きたい曲が沢山できました。これまで少しハードワークすぎたところもあるかもしれないので、今はじっくりお休みして、元気になって戻ってきてほしいです。
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Unknown (akahoshitomoka)
2013-12-11 20:51:55
初めまして。わたし、Green Dayが本当に大切なバンドで、でも2009年以来ほんとうにがっかりしてしまって、ビリージョーにも失望してしまって、ずっと聴いていなかったんです。
でもなんかさいきんふとまた聴こう。と思って、買っていなかったDos!以降を注文して、そしてネットをうろうろしていたらasburyさんのブログにたどり着きました。「10代の荒野」、ほんとうにそうですね。「音楽を聴いたわたし」をすごく的確に…というのか、偽りなく表現されていて大変素敵だと思いました。ちょこちょこ読ませていただきます。
ちなみにわたしは85年世代の86年生まれです。お年が近いのもちょっと嬉しかったです。
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Unknown (asbury)
2013-12-12 02:08:41
akahoshitomokaさん
はじめまして。ご訪問とコメントをありがとうございます。お歳の近い女性の方からのコメント、とても嬉しかったです。

2009年以来、ということは『21st Century Breakdown』がしっくりこなかったということなのでしょうか。それから何年か経って、『Dos!』や『Tre!』を聴いてみられていかがですか…?なんとなく迷信めいているのですが、私はある音楽と出会うタイミングって自分にとっていちばんぴったりなときに来るもののようにも感じています。akahoshitomokaさんにとっては、最近のグリーン・デイは今がそのときで、きっと聴いているうちになにかはっとする部分が見つかったりするのかな…と思いました。そうだといいな、と思います。

「音楽を聴いたわたし」というのが、とても新鮮な表現でした。最初はそれが私のことだとなぜか感じなかったのだけれど、言われてみると、私が書いていることって確かにそういうことなのだなぁと思いました。ぜひぜひまたいらして頂けたら嬉しいです。
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Unknown (akahoshitomoka)
2013-12-12 16:21:44
あら、さっそくのご返信ありがとうございます!

Dos!以降、注文したばっかりでまだ届いていないんです。MVも観ていないのでまったく1ミリも聴いていないんですよ。どうなるでしょうね…笑


実はきのうWarning!を久しぶりに聴いていてChurch on Sundayで!!!となった(わたしにとっての)事件がありまして、笑 そのあとこのブログを拝見したらChurch on Sundayについてちらっと言及があったのでまた!!!となって勢いでコメントさせていただいた感じなんです。

さっきのお昼休憩のときにまた勢いで自分のブログにそのことを書いていてずいぶん楽しくなってきたのでアルバム届くの楽しみです。お返事の御礼まで。また伺いますー
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Unknown (asbury)
2013-12-13 03:22:41
akahoshitomokaさん
こちらこそ、お返事をありがとうございます。そうだったのですね。昨日、コメントを頂いたときには、akahoshitomokaさんのグリーン・デイとの関係はどんな感じなんだろう…と思っていたのですが、書かれていた記事を読んで、そうだったのか…と思いました。私は『21st CB』や『Uno!』について、全然そんなふうに思わなかったのと、そんなふうに仰る方の言葉も全然読んだことがなかったので、すごく新鮮に感じました。

そして、『Warning!』からずっと書かれていた結婚生活のことだという解釈も、本当にはっとさせられました。私は結婚していないどころか、結婚からとても遠いところにいるのでそんなふうにはまるで考えなかったのだけれど、akahoshitomokaさんの書かれたことを読んでいたら、すごく納得がいく気がしたのです。本当に目から鱗、という感じでした。そして、結構胸にぐさぐさと来ました。コメントをせずにこちらに書いてしまってすみません。こちらこそ、またakahoshitomokaさんのブログでも『Dos!』を聴かれてどうだったか、おうかがいするのを楽しみにしています。
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